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プロローグ
やばいやばいやばい。
季節は紅葉が綺麗になり始める時期。俺は焦っていた。
なぜかって?就活だよ!
周りが成功する中一人残されるようなこの気分に焦っていたのだ。てか本格的にやばいだろ。
卒業後3年は新卒というが、厳しいところもある。がんばるしかないのだ…。
ということで、今日も新しく面接を受けた帰りだ。
手ごたえはあまりな…。いやある!ないと困る!
そう自分に言い聞かせているが、正直もう嫌になる。もう全部投げ出して自由になりたい…。
そんなことを考えながら、帰路を歩いている。と、いきなり凄い音がした。
何だ?と確認しようとした時には身体が吹き飛ばされていた。
わけがわからん。
身体中痛すぎてもう感覚がない気がする。
あー…。はねられたか…。
あまりのこと過ぎて、逆に頭が冷静になっていった。
どうやら、トラックが暴走して玉突き事故を起こしたらしい。
で、俺はその犠牲者ってわけだ。
やっばいなぁ…。なんかもう意識も薄れてきたわ…。死ぬかなー?
意外と未練はなかった。就活のおかげか?なら最悪だな!
そんなことを考えながら、哀れな男の人生は終わった…。