一人旅(2014ver)
陽をひとつ跨げば、僕は大人になれると思っていた。
美しく、きっと誰もが求めるその花園を。
僕はそのとき気づいてすらもいなかった。
しかし今思えばそれこそが救いだったのかもしれない。
思わず僕は喜んでしまった。荒野にも花は咲いてしまうのだと。
受け入れてしまった。その真実を。
巣穴に棲む綺麗なそれは、
きっと何者にも犯され難く、
殺してさえも物足りないのだろう。
この手でいっそ摘み取ってしまえば――
ただ、堂々と廻る道はいつかどこかへたどり着くのだろうか。
きっと僕たちは迷ってしまう、
この苦しいほどの酸素の海で。
潮風に抱かれ、僕は錆びついてしまいたい。
腕を捨て、脚を捨て。
僕はとうになくなってしまった。
この躯で陰をひとつ跨げば
――僕はまた子供のように、足掻けるのだろうか。
あけましておめでとうございます。
結局2014年はほとんどなにも書きませんでした。
そういう1年だったのかもしれません。
毎年のことながら前年の出来事をまとめたものです。
いつも通り完全に自己満足なものですが、何かの折にご覧になられたようでしたら幸いです。
それでは、今年も1年よろしくお願いいたします。
Author,daku of 2014