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人生にゴールなどない

作者: 竹仲法順

     *

 常日頃から今日のエッセーの表題のようなことを思っている。そう、人生にはゴールなどない。あるとすれば、永遠の探求だろう。そう感じている。よくいるのは人生行路を誤解している人間たち。結婚すればゴールインなどという言葉を平気で使いたがる人間がいるのだけれど、果たしてそうなのか……?違うと思う。

 人間は寿命というものがあるのだけれど、いくらそれがあるからと言って別に関係ない。単に人生の各地点でハードルが要求されているだけで、越えれば超えたで成長し続けていく。それが人間というものだろう。

 一つ言えるのは、人は時として苛烈な時代が待ち受けているということだ。なかなか越えられない壁――、絶対にある。だけど、それを乗り切ってしまえば、また一つ成長する。人間に与えられた使命は、目の前の壁を超えることだ。これは決して逃げられない。誰しもが。

     *

 例えば、学歴や職歴で人間を判断していたら大変なことになるというのは、まさにその通りだろう。受験でいい学校に入った人間など、腐るほど知っているのだけれど、その連中が社会で通用する人間になるかどうかは全くの別問題。ボクも学校時代、挫折した経験があるのだけれど、結果として今こうして、なりたい職業だった作家という職に就けたのはありがたいと思っている。

 人間は適性がある。向き不向きというやつだ。それを突き詰めて考えていくと、やはり追い求め続けるべきだろうと思う。それが人生の醍醐味でもあるのだ。普通の人の続けている努力と、ボクのような創作家が続けている努力はまるで違う。もちろん、社会にいろんなモノを提供・発信していくのに違いはないのだけれど……。

 一番性質が悪いのは、ブランド志向。そういった尺度の取り方が実に愚かしいというのを分からない人間が大勢いる。一際始末が悪い。なぜそこから脱却できないのか……?人の価値をブランドで決めるなど、考え違いも甚だしい。

     *

 実際、うちの家系もそうである。肩書きで人を判断するから物事を取り違えてしまう。行った学校?入った会社?そんなものに何の意味や意義があるのか……?大事なのは、何をしたいかだろう。だから言っているのである。人生にゴールなどないと。

 一見よく見える人生を送っていても、実際、不幸を背負ってるような人間はたくさんいる。可哀想だ。そういった人間たちは多かれ少なかれ、ブランドでモノを選んでいる。それが間違いだと言っているのだ。

 人生は充足度である。こんな当たり前のことが分からないなら、もう一度生きている真の意味なり、意義なりを考え直した方がいい。取り返しが付かなくなる前に。実のところ、身内の恥を露呈するようだけれど、うちの一家もそういったことが分からない人間たちばかりだ。ボク自身、常に反面教師にしている。こうはなりたくないねと。

     *

 話を元に戻したいのだけれど、人生にゴールなど存在しない。あるのは前述したようにハードルである。人生各所にそれがあって、人間はそれを乗り越えないと先に進めない。これはこの場をお借りして力説しておく。人間に勝ち負けは決して付かない。なぜならばどんな人生でも尊いからである。こんな当たり前の話はこういったエッセーの場でも、噛み砕いて簡単に語ることが出来る。幸いボクは雄弁。当然のことを当然のように言っているだけであって、脚色などをしていることはない。

 実人生で充足を得たかったら、絶えず研鑚を積むことである。上澄みのようなものに決して惑わされないことだ。そう思って生きている。人の生き様はまさに大舞台。ゴールなど決して有り得ない。ちなみに輪廻転生などというものもあるかもしれない。来世で何に生まれてくるかは分からないのだけれど、人として生まれてきたら、その使命をしっかり果たすべきである。どんな人間にも、生きている意味は必ずあるのだから……。

 エッセーにて一筆書かせていただきましたが、ひとまず申し述べたいことは申し上げました。どんな人生を送るか、いかに充足した時を生きていくか――、実にそれに尽きる。また機会があれば、この手のエッセーも書き綴っていきます。どうぞよろしく。

 ではまた。

                            (了)


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