赤信号で渡るやつ
「以上でよろしいでしょうか?お待ちくださーい。」
注文を終えた俺たちは無敵だ。そんな顔をする彼に俺は微笑み、言葉をかける。
「最近何か面白いことあった?」
「昨日ひかれかけたんだよね」
「まじ?やばい車いるんだな」
「赤信号だったし」
「信号無視?相当やばい車じゃん」
「俺の方まだ赤だったしなぁ」
「だとしたら当たり屋!お前が処罰されるべき!」
「でも赤だよ?」
「赤だからダメ!他なら何でもよかったのにね!」
「青は?」
「渡れば?」
「黄色は?」
「俺は渡る」
「赤は?」
「急ぐな!死に急ぐな!」
「右見て左見てもう一度右見たけどなぁ」
「だとしたら目が終わってる!もしくは危機感が終わってる!」
「わかったよ。もう一度左見ればいいんだろ」
「そうじゃなくない!?赤で渡るのやめればよくない!?」
「これが一番早いからさ」
「禁止技使ってるから!マラソンでショートカットしてるのと一緒!」
「でもそれ日本だけだろ?」
「知らんけど!ここ日本だから!」
「ほんとに日本なのか?」
「交通ルールは普遍!日本だとしても日本もどきだとしても赤は止まれだから!」
「がんもどきうまくね?」
「話すり替えてくる!?しかも別にうまくない!」
「がんもさんのこと馬鹿にするのやめよ」
「うまくないのはすり替え方!がんもはまあまあうまい!」
「俺が歩きだしたらみんな歩き出したけどね」
「スマホ見てるやつ引き連れてる!?百鬼夜行の長になってる!?」
「隣の人がひかれたからなんとか助かったんだよね」
「めでたいのか!?感情がわかんねえ!」
「なんか馬鹿にしてる?」
「してる!何でそんなことするんかなって思ってる!」
「俺が編み出した必殺技教えてやるよ。死の危険には目をつむってもらえるか?」
「チーズの乗ってないピザ!一番大事なの命だから!」
「車道が赤になった瞬間に歩き出すんだよね」
「それは俺もやる」
「お待たせしましたー。ポテトフライですー」
こうして俺の待ち時間は消えてしまった。
てか、この飯うま。帰ったらレビュー書こ。
実際、車道側が青になるまでは歩道側が青なんですよね。意識的な意味で。




