傘盗まれたやつ
「以上でよろしいでしょうか?お待ちくださーい」
注文を終えた俺たちは無敵だ。そんな顔をする彼に俺は微笑み、言葉をかける。
「最近何か面白いことあった?」
「昨日めっちゃ晴れてたじゃん。天気予報ガチ勢の俺は傘持ち歩いてたわけよ」
「ガチ勢とかないだろあれ。ニュースのついでに見るやつじゃん」
「──その次元か」
「なにその反応!?俺が間違ってるのかも!?」
「空模様怪しいから不味いかなあと思ってたんだけど案の定だったわ」
「どしゃ降りだった?傘持ってたんだろ?いいじゃん」
「悲しいことがありました。傘を盗まれたのです」
「その喋り方なに?まあどんまい」
「反応薄くね?日本あるあるみたいなところあるからな、実際」
「そうかも?言い方はかなり悪いけどな!」
「最初は傘なくなってるの気づかなかったんだよね。普通にあったから」
「盗まれてないじゃん」
「外身は同じだったんだよね。骨バキバキだったけど」
「チーズのないピザ!しかもそれわかっててやってるやつだわ!確信犯のピザ!」
「てか、傘って何ごみなの?持って帰っちゃったんだけど」
「不燃ごみだろ。パッと見燃えなそうだし」
「火山が噴火したときも傘差しとけば安心だな」
「そこまでのレベルではなくない!?信用しすぎじゃない!?」
「やったことないからわかんなかったわ」
「不燃ごみかって話!?噴火の時って話!?場合によって世間知らずすぎる!」
「そりゃあもう、ねえ?」
「ねえじゃないが!これ不燃ごみの話だろ!絶対そうだろ!」
「本気出せば燃やせるし」
「そうだけど!大体の物そうだけど!話が違うって話!」
「てか、傘盗まれたのにそんな声荒げるなんて……」
「それはそう!かわいそうにね!」
「そのお陰で捨てなくて済んだけどさ」
「それはそれでポジティブすぎない?」
「一回も捨てたことないんだよね。毎回盗まれるから」
「まさかの恒例行事!?」
「お待たせしましたー。コーンポタージュですー」
「やべ、パセリ乗ってるじゃん。これって」
「俺の口に捨てな」
こうして俺の待ち時間は消えてしまった。
てか、この飯うま。帰ったらレビュー書こ。
雨降るか?降らないか?って日に傘持ってる人見ると仲間意識がやばいです。




