第七十九話
京はセフィナに嫌がられながら、ピッタリくっついて歩いていた。
「あの…これストーカーですよ?!訴えますよ?!」
「はぁーん?オレぁ命の恩人様だぞ?!恩を仇で返すようなマネしていいのかな?!あ?!」
「別にあんなの恩じゃありません!私一人でもどうにか出来ました!」
「ハァ?!んだとテメェぶん殴るぞ!」
「女の子殴るんですか?!最低!」
「まだ殴ってねぇだろヴォケ!!」
まだこの世界に転移していない、あの頃の学校生活を思い出す。こんな言い合いをしながら、京はノスタルジックな気分になっていた。
「おはよー!セフィナちゃん!…あれ?この人だれ?」
「えっ?!あぁ、おはようございます。」
後ろから声をかけてきたのは、セフィナの友人のようだ。
「…この人は友達ではありません。ストーカーです」
「ちぃーっす…てオイ!ストーカーじゃねぇ!」
「え…ストーカー?やだキモい…」
「キモくねぇよぶん殴るぞ!!」
なんて言っていると…大きな門が見える。セントノリア学園に着いたようだ。
「…お!着いたみてぇだな。で、お前のクラスどこだ?」
「…本気で入る気ですか?捕まりますよ?」
「オレはティアー国立魔法学園の入学試験第2位の、チョー優秀な魔法使いだぜ?」
「それ関係なくないですか…?あとアナタ、魔力12しかないですよね。魔法使い語らないでもらえます?」
「決めた。オレ、お前殺す。」
セフィナの友人の女が京に話しかけてきた。
「ちょっとストーカーさん…やめてあげてください」
「あ?ブッ殺すぞ!!失せろ!!」
セフィナの友人は萎縮してしまった。
「…さぁーて。オレはここまでだな。オラお前ら、さっさとどっか行け!」
「は…?!ここまでストーカーしとしてなんですかその態度!!もう知らない!行きましょ!」
セフィナは友人と歩いていった。
「…さて、オレはオレで動きますか。」
セントノリア学園。なにかここに闇の勢力に対抗する為の手がかりがあれば良いのだが…そんな希望を胸に、京は散策を始めた。まずは図書館へ向かう…が、道がわからない。
「クソっ…なんでこの世界の学校はこうも広いんだ…?」
30分ほど歩いてようやく図書館らしき場所を見つけた。中に入り、それらしき場所を探っていくと、『禁書』と書かれたエリアを見つけた。
「…明らかにそれっぽい感じだな?」
未成年からみた18禁コーナーのような、禍々しくも魅力的で、誘い込まれるような錯覚に陥るエリア。京は怯む事なく、『禁書エリア』に足を踏み入れた…。




