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第七十八話

「えっと…一応聞きたいんだけど、コレなんですか?」

「…ハンバーグ。」

皿に鎮座する漆黒の物体。周りに盛り付けられた何かすら分からない物体。全体的に黒く、負のオーラを発しているようにさえ見える。

「…この横に盛り付けてあるのは?」

「…魚。」

「ハァ?!なんでハンバーグの横に魚なんだよ!」

「魚美味しいじゃん!」

「美味いけどさ!組み合わせってモンがあるだろ…?!」

ミヤは料理があまり上手ではないらしい。だが、せっかく作ってくれたのだ。いただかなければならない。

「まいいや…いただきまーす」

ハンバーグ…に刃を通しフォークで取り、口に運ぶ。ゴリゴリと歯応えがあり、炭素の味わいが口内に広がり、そしてとてつもなく塩っ辛い。だが不味くはない。

「…ウマいよ」

「えっ、ホント?!」

「ン゛ン゛ッッ!!ホント。」

まぁ食えない程ではない。それに…可愛い女の子の作った料理を残すなど言語道断。犬のフンとかでもない限りは残さない。ゴリゴリと食べ進めていき、10分程度で完食した。

「ごちそーさま。美味かったぜ」

「ええ…ウソ?!あんな見た目だったのに?!」

「見た目はちょっとアレだったけどな。もうちょっと塩っ気少なくしたら最高だな。魚も美味かった」

「京くん…優しいんだね。ありがとう。」

「あっ…おう」

カワイイ。この笑顔を見ていると、今日起こったことなどどうでも良くなってくる。


また真夜中に目が覚める。前と同じ、ひどく静かな部屋。ミヤの方を見ると、まただ。ベッドの上に立っている。何もない壁を見つめている。その顔が、月明かりに照らされる。

(…泣いてる?)

無表情なミヤ。しかしその目からは涙が流れている。ミヤに声をかけようとするが、声が出ない。眠気に襲われ、また京は眠ってしまった。


次の日…京はまた、カストレア邸を訪れていた。

「あら…京さん?」

「よぉ、セフィロス」

「セフィナです。折角来ていただいたのに申し訳ないのですが、今日は学園に行かなければならないのです」

「学園ん?セントノリア学園か」

「そうです。では失礼しますね。」

「まぁ待てって。じゃあオレも連れてってくれよ。」

「…冗談はよしてください。大体生徒でもない貴方が学園に入れるわけないでしょう?」

「うっせぇなぁ…細けぇこたイイんだよ!ほら、連れてけよ!」

「はぁ…?!」

セフィナが今日、セントノリア学園に行くことを京は昨日聞いていた。少しでもあの黒髪の女の対抗する為の手がかりを集める為に、京はセントノリア学園に潜入するのだった。

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