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第七十五話

「家庭教師だった…?今は違うのかよ。」

「うむ…セフィナちゃんはもう『セントノリア学園』に通っているからね。それに…妾の教えがなくても良いくらいに、彼女は優秀だからね。」

よく分からない単語がたくさん出てくるので、京は少しイラついていた。

「ルーちゃん。この者の能力を測ってあげてもらえませんか?」

セフィナが突然ワルツレッドにお願いする。どういうつもりかは分からない。

(能力測定って…コイツ、オレの魔力が全くねぇの知ってて笑うつもりだな…?!こんの性悪女!助けなきゃ良かった!)

京は心の中で悪態をつく。ワルツレッドは快く承諾し、三人は中庭にやって来た。

「では…京君。私の手を握ってくれ。」

ワルツレッドが手を差し出してくる。

「チッ、クソ…」

「目を瞑って…色が見えるはずだ。何が見える?」


目を瞑り、集中するが…なにも見えなかった。しかし、少しすると…人の影のようなものが見える。長い髪で顔がよく見えない。よく見ようとすると…目があるはずの場所には目がない。ただ空洞になっていた。


「うわっ!!!」

咄嗟に目を開け、手を離す。ワルツレッドとセフィナが不思議そうな顔をしている。

「どうした…?何が見えた?」

「…何も見えねぇ思ったら、黒いバケモンみたいなのが…なんだよアレ?!」

「はぁ…?何を言ってるんだい?今のは魔力適正を調べてただけだよ。赤とか青とか見えなかった?」

「…それ以外はなんも。真っ暗だったぜ。」

「ふぅーん…じゃあ君にはなんの適正もなかったってことだね。」

なんの適性もない…言ってしまえば魔法を使う資格がないのだ。セフィナも少し笑っている。

「はぁ?!マジかよ…」

「…ん?今、真っ暗って言ったかい?」

「え?あぁ…真っ暗でよ、目がない人みたいなのがいて…」

京の話を聞いて、ワルツレッドの表情が少し強張る。考えるような素振りを見せ、押し黙っている。

「…なんだよ。なに黙ってんだよ。」

「…君はまさか…闇の力を持っているのかい?」

ワルツレッドが京を睨む。その視線だけで、この女は京を殺す気である事を理解できた。

「ちょっと待て…!これには深ーい理由があるんだよ」

京はワルツレッドにこれまでの経緯を軽く説明した。

 

「…へぇ?だから君の中には闇の力があるんだね…。」

「そうそう。別にオレは闇の勢力でもないし、このお嬢様の命狙ってる訳でもねぇんだよ…」

「…にしても、その状態はあまり良くないかもしれないね。あの魔力適正で真っ暗だったとなると、君の魔力はかなり闇の力に侵食されているね。」

持っている魔力の量が少ないので当然ではあるのだろう。侵食されているとはいっても、イナの力のおかげで今はピンピンしている。

「その辺は問題ないぜ。オレは元気だからな!」



 

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