第六十三話
レーザーはだんだん苛烈になっていく。なんとか避けきれていたが、ついに右肩に直撃してしまった。
「ごはっ…!」
京は美月との距離をまた詰めるが、美月は剣で応戦する。薙ぎ払う剣をしゃがんでかわし、下から思い切り蹴り上げる。反射はされるが、ガードを貫通して美月に蹴りが通った。
「ぐがぁ!!」
美月を蹴り上げ、また美月は吹っ飛ぶ。足に攻撃が反射され、また血が噴き出す。
「だから痛ぇんだよ…!!」
肩と足の痛みを堪え、なんとか美月の元へ近寄る。だが、まだ美月も立ち上がる。
「京…お前…!!」
美月も体が自動で回復しているようだが、この威力の攻撃を二発も受けて、体がふらついている。
また地が揺れる。美月が右手をあげると、天から隕石のような巨大な炎が迫ってくる。
「潰れて…死ね…!!」
上に気を取られていると、柱からまたレーザーが射出される。
「うおっ…!」
京はレーザーを『エクスカリ棒』で弾き、巨大な炎と向き合う。
「あんなの落ちてきたらこの学校潰れちまうぞ…?!」
京は飛び上がり、空から落ちてくる巨大な炎に向かった。
「うおおおおぉぉおッッ!!!」
全力で炎を殴る。とてつもなく熱い炎で、京の拳は焼けていく。
「いっってぇええ!」
だが、京は手を離さず、拳をぶつけ続ける。すると少しづつ勢いが弱まっていき、拳を振り抜くとその場で大きく爆発した。爆風で京は地面に叩きつけられ、立ちあがろうとすると、背中に鋭い痛みが走る。
「ぐあ…!!」
美月が京の背中に剣を突き刺していたのだ。
「殺す…殺して…やる…!!」
剣を引き抜き、また刺す。また引き抜き、刺す。血が飛び散り、辺りが赤く染まっていく。
「あがっ…がぁ…!!」
次に美月が剣を引き抜いたその時、京は飛び上がり、美月の顔面を思い切り殴った。美月はまた吹き飛び、今度は起き上がってこなかった。
「チッ…痛えし学ランが血で汚れるんだよ…」
少しすると傷は治り、京が美月の元に近づくと、先生が数人走ってきた。
「なっ…!!君!!何してるんだ!校舎まで破壊して…!何人の生徒が怪我したと思ってるんだ!!」
突然京に先生が怒鳴る。
「えっ?!違いますよ、コイツですコイツ!」
京は気絶している美月の服の襟を掴んで引っ張り上げる。
「彼のような穏やかで優秀な生徒がそんな事する訳ないだろ!彼に暴行を加えた挙句その罪をなすりつけるとは…この事は学園長にも報告させてもらう!」
「はっ…はぁ…?!」
何故か京が全部悪いことになっている。今だけは傷が治っているのが都合が悪い。すると、見慣れた顔が歩いてくる。
「おい…まだ決めつけるのは早いだろう。」
「う…ウォン…!!」




