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第十九話

大勢の前で魔力を数値化される。こんな事があっていいのか?

他の人が魔力を測っているのを見た感じ、平均は大体450ぐらいだ。だが…京の魔力は2だ。昨日イナに測ってもらったので間違いない。200でも低いと言われていた。1桁の奴なんていなかった。

このままでは京は学校の笑い者だ。いじめられるかもしれない。だが、ウォンやアイリスを頼ることも出来ない、情けなさすぎる。頼ったところでどうにもならないだろう。

「マジか…マジかよ」

「…なんだ、そんな顔をして」

「いっいや?!楽しみで武者震いしてるだけだよ!」

「…隠さなくても分かる、貴様、魔力がないんだろ」

「うっ?!いや、あるぞ?!」

「貴様とは戦ったから分かる…貴様には魔力がない。だが0ではないんだろう」

「チッ、そうだよ…わざわざこんな大勢の前で測らなくてもよォ」

「君の戦いを見てた人はけっこう居るから、魔力がないことを知ってる人は多いんじゃないかな?だから思い切って行きなよ」

アイリスがクスッと笑う。

「てめっ、バカにしてんだろ!魔法なんて無くても、お前なんて…」

「あっ、そろそろ私の番だね。しっかり見てなよ。」

アイリスは会場の方へと歩いて行った。しばらくすると、水晶の前にアイリスが出てくる。

「おっ、アイツの番みてぇだな…あんだけ俺のこといじったんだ、少しは出来るんだろうなぁ?」

「アイツは出来るぞ…見ていろ」

アイリスが水晶に手をかざすと、水晶が輝き出す。すると、水晶が

数字を出した。

…3000、とある。

「3000?!嘘だろ!」「故障…だろ、流石に」「ヤバいな…!」

会場もざわめく。他の人でも多くて600程度だったのに、突然桁が飛んだのだ。水晶の横についている先生らしき人物も、これには少し驚いているようだった。

「んなっ…3000?!故障だろあれ!」

「アイツはヴィクトリー家の中でもかなり腕が立つと言われている。しかし…これ程とはな。」

ウォンがため息をつく。こんな時まで余裕ぶっているようだ。なんて言っていると、アイリスがこちらに帰ってきた。

「どうだい?これで私がどれだけスゴイか分かったかい?あぁ、それで…お前なんて、の続きが聞きたいな」

「クッソ、てめぇ…!お前なんて、お前なんて…!」

「おいキョウ、呼ばれてるぞ」

ウォンが京を嗜めるように言う。まだ会場にはアイリスの残したざわめきが残っている。京の測定はウォンの次のようだ。

「行くぞ…」

「あぁ、わーったよ…クソっ」

京とウォンが歩いていくのを、アイリスは見送った。アイリスは微笑みを浮かべながら、会場を眺めていた。


「次、ウォンさん、こちらへ」

「フン、くだらん…」

ウォンが水晶の前に立つ。手をかざすと数字が浮かび上がり、そこには「1200」とある。アイリスに比べると劣って見えるが、平均よりもかなり上だ。

(は?!アイツ…確かに強かったが、あんな魔力あるなんて聞いてねぇぞ!なんでよりによってアイツの次なんだよ…最悪すぎる)

「次、キョウさん、こちらへ」

京の名前が呼ばれる。深呼吸し、京は水晶の前に立った。水晶の前に手をかざす。水晶が光るが、輝きがさっきまでより弱い。

「…ん?なんか時間かかってるな」「光も小さい気がする…」

1分ぐらいすると、ようやく数字が浮かび上がる。


…2。


会場が静まり返る。誰も状況を理解できていないようだ…。

「…2?嘘だろ」「故障…だろ、流石に」「ヤバいな…」

ちらほら声が聞こえる。先生がもう一度手をかざすように指示する。

もう一度測ってみたが、やはり結果は2だ。ざわざわしてきたかと思うと、笑い声が聞こえてきた。そして大きくなっていく。

「2?!マジかよ!見たことねー!!」「ダハハ!すげーよ!」

(チッ…くそ!好き勝手言いやがってよぉ!絶対ぶん殴ってやる…)

京は逃げるように会場を後にした…。途中、会話が聞こえてくる。

「さっきの魔力2のヤツ、トップ10に入ってるやつだったぜ…試合見てたけど、魔法使わずに、あのアントニアに勝ってたぞ」

「アントニアって…あのすげぇズルい武器持ってたヤツか?」

(へっ、そうだよ…オレは魔法がなくても強えんだ)

とりあえず京は、ウォンとアイリスがいる所まで帰った。 




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