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第十話

「トップ10に入りそうな奴ら…つまりは、今大会注目の選手ってとこだな?」

「まぁそんなとこだ。今年はかなり強者が揃ってるみてぇだ」

「あ!もしかして、オニキス一家のガキのことか?」

痩せ型のおっちゃんが言った。すると、今まで話していたガタイのいいおっちゃんが、オニキス一家について説明してくれた。

「オニキス一家はここらじゃ有名な金持ち一家だ。科学ってヤツに詳しくてな、遠くにいる人と話せる機械を発明して大儲けしてるみてえだぜ!俺らじゃ買えねぇ値段だがな!」

(遠くにいる人と話せる機械…スマホのことか?)

「で、だ…今回試験に出るアントニア・オニキスは、

父親が作った機械の武器を持って戦うかもって話だ!

魔力を使わずに相手を感電状態にする棒…らしいぜ」

なんということだ。強化版スタンガンみたいな武器を持っているらしい。しかし、逆に考えれば、そいつは魔法はからっきしなのだろう。

「ほう…そりゃあ怖えな、下手すりゃ殺されちまうかもな」

「まぁ金持ちの家の息子だ、多分魔力のトレーニングとかはしてねぇから魔法は使えねえと思うぜ!」

ガタイのいいおっちゃんがゲラゲラと笑う。今の話、そんなに面白かったか…?京からすれば恐怖でしかない。今度は痩せ型のおっちゃんが話し始めた。

「だが、今回の試験で一番腕が立ちそうなのは、

ヴィクトリー家の魔法使いだろう。」

「…びくとりー?なんか強そうだな。名前から勝ってやがる」

痩せ型のおっちゃんは酒を飲み干すと、ヴィクトリー家について話し始めた。

「ヴィクトリー家は何人もティアー八世直属の魔法使いを排出してる超名門だ。今回試験を受けるアイリス・ヴィクトリーは、アンタと同じぐらいの年だが…雷魔法を使えるって噂だ」

京はイナの使った雷魔法を思い出した。冗談じゃない。イナは雷魔法を使える人は居ないと言っていたはずだ。

「はぁ?!本気で言ってんのか?!あんなの食らったら死んじまうぜ…!」

「お?坊主は雷魔法を見たことがあるのか!雷魔法を使えるヤツは滅多に居ないからなぁ…実はよ、雷魔法がどんなもんか見たくて、今回の試験を見に行こうと思ってたんだ!」

(雷魔法ってのはすっげぇレアらしいな…もしかして、イナってマジのマジですげぇヤツなのか…?)

ガタイのいいおっちゃんが言った。

「坊主は魔法とか使えるのか?あぁでもアレか!転移者ってんなら自分の魔力量もわかんねぇか!」

「あぁ…そうだな」

京は、自分の魔力が2であることは言わなかった。言えるわけがない、多分このオッサンたちが知ったらめちゃくちゃ馬鹿にされるだろうと考えたからだ。

「んじゃ、俺はこの辺で!色々教えてくれてありがとな!おっちゃん達!」

「オウ!オメェが出てくるの楽しみにしてるぜぇ!」


「そういやよ…魔法で言葉が分かるようになったって言ってたよな?…そんな魔法、聞いたことないよな」




京は酒場を後にして、町の散策に戻った。

この町は京の知らないもので溢れていた。夢中になって歩いていると、日が暮れてきた。

(日が暮れてきたな…そろそろイナの家に戻るか)

イナの家に戻り、玄関をノックする。少しすると、

イナが出てきた。

「あぁ、戻られましたか。」

イナは手料理を振る舞ってくれた。パンとシチューだった。

「おぉ!美味そう!いただきまーす!」

環境に恵まれているだけかもしれないが、こっちの世界は飯が美味い。京の家で食べるシチューとは味がかなり異なっており、具材の肉や野菜も今まで食べたものと少し違う。

「はぁー美味かった!ご馳走様でした!」

「美味しかったですか、それは良かったです。」

「あ、待ってくれ!皿は俺が洗うぜ」

「おや…いいんですか?」

「あぁ!世話になったしな、皿ぐらい洗わせてくれよ」

皿を洗い終わると、家の外に締め出された。今日も外で寝ろということらしい。


明日は試験当日だ。果たして京は魔法学園に入学出来るのか…

トップ10に入ることは、出来るのか…!







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