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陽葵の見えるもの  作者: チュン


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第6話、「陽葵の前にスサノオ!?」(4)

 夏井陽葵、赤井舞の二人が、後ろに5メートルほどの身長の大男・スサノオを連れて歩いても、すれ違う人にはスサノオは見えないようで、驚く人は皆無だった。

 二人が、柴原達夫&柴原葵の研究所のある建物、

研究棟

 に入り、エレベーターの前に立った時、陽葵は5メートルもあるスサノオが建物の中に入ることができるのかが気になって、スサノオを振り返った。ところが、いつの間にかスサオノは建物にギリギリだが、何とか入れる大きさに変わっていた。さらにエレベーターが来て、二人が乗り込むと、スサノオはさらに小さくなって、エレベーターに乗り込んで来た。

 陽葵が思わず、

「なんだ、小さくなれるんだ」

 と言葉を漏らすと、

「今の私は霊だからな。大きさは自由自在だ。先ほどは、大きい方が目立つと思ったからだ」

 とスサノオは答えた。

 だが、小さくなっても、いかめしい顔はそのままだし、何より、腰に剣を携えている。やはり陽菜は、このままスサノオを柴原葵に会わせるべきか少し心配になった、だが、エレベーターが止まり、ドアが開き、舞が歩き出すと、スサノオもそれについて歩き出した。

 研究所の入り口は、エレベーターを下りて、すぐの場所にあったが、舞、スサノオ、陽葵の三人がほぼ同時に中に入ると、

「わ、あなたは何者?何しに、ここに来たの?」

 と大きな声が響いた。陽葵が見ると、声の主は、柴原葵ではなく、その傍らに見える、柴原葵の守護霊ミッチーで、その声を聞いた柴原葵は驚いて周りを見回している。どうやら柴原葵には、スサノオの姿は見えないようだ。

 陽葵がミッチーに向って、

「あの、この方は、ミッチーさんと葵さんを訪ねて来たお客さんです」

 と言うと、すぐにスサノオが言葉を続けた。

「おお、そなたがミッチー氏か。失礼した。我が名はスサノオ。訳合って、柴原葵氏と、その守護神である、あなた、ミッチー氏に、助けを乞いに伺った」

 スサノオがそう言うと、ミッチーが不安げな顔をしていた柴原葵に、

「今、目の前に、スサノオと名乗る霊がみえてます。助けを乞いに来た、と言ってますが」

 と状況を説明すると、柴原葵は、

「スサノオって、あの日本神話に出て来る、スサノオ?そんな偉い方が助けなんて・・・」

 と答えたが、スサノオがすぐそれに反応した。

「私は今、訳あって、ある人の守護霊を務めておる。ところが今現在、その人が大変な危機を迎えておるのじゃ。だが、霊である私は現実社会へ力の直接行使ができぬ。だから何とか、私の宿主・足立塁を救ってほしいのじゃ」

 すると、それに即座に答えたのは、ミッチーだった。

「うん、あなたの気持ちも分からないでもないわ。でも、私たち守護霊は、宿主に間接的なアドバイスはできても、現実へ直接介入はできない、しない、のが原則よ。それは、あなたにも分かるでしょ」

 ミッチーが冷静にそう言うと、

「これが自然の流れであったなら、私は何も言わない。だが、今回の危機を招いた原因は、実は私なのじゃ。私の過ちが、宿主・足立塁の運命を変えてしまったのだ。ただただ悪いのは、私なんじゃよ」

 何と、スサノオは、その場で泣き崩れた。

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