1-2 牢獄
少年は普通に現在日本で育った若者だ。
故にわかる。
ここは地獄であると。
ちょっと可愛い女の子に見つめられていたと思ったら、周りのおっさん達が脱糞しながら次々と倒れた。
挙句、新しく部屋に入ってきたおっさん達に女の子がひそひそと話したと思ったら、宇宙人のように脇を抱えられて牢獄に一直線。
「何をするだあ!!」
と、おっさんなら好きそうな言い方をするもペッと唾を吐かれ
「命があるだけでもありがたく思うんだな!!」
ツッコミもないマジギレな感じであった。
17歳、反抗期の少年はこれに憤怒。
何とかツッコませてやると見張りの兵士に
「は~いクラリス、羊は元気かい?」
「まだそのネズミは間に合う」
などと仕掛けるも無視。
少年はそこで薄々感じ始める。
こんなにツッコミが来ないと言う事は日本、あるいは最悪大阪ではないのだろうと。
少年は少しアホだった。
少し前のジャンプ主人公が修業時代に食べるようなカチカチのパンを一日に一度、それを三度繰り返した時、遂に動きが起きた。
いつもの見張りが交代ではない時間に牢獄へ繋がる扉が開いたのだ。
とことこと足音が自分の牢屋の方に向かってくる。
そう、そこには召喚された時に唯一おっさんでなかった少女がいた。
「出なさい」
何命令しとんねんと心でツッコミ、外に一歩出る。
「君たちね、俺がジェダイだったらとうの昔にシス行きだよ?わかってる?」
「???何を言ってるんですか???」
確信した。
ここは地球ではないと。
地球上でスター何とかを知らない人間はいないと思っているのだ。
少年はアホだった。
星戦争7好き