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一応季語あり
こうしたらもっとよくなるなど、ご指導お待ちしています!
中庭の金木犀や車椅子
中庭前のドアまで連れて行ってもらった。自動ドアが開いて、人と一緒にほのかに甘い匂いが入って来て。院内用の車椅子だけど、外にでてみたら金木犀。久しぶりの外に、もうこんな季節なんだなぁと季節を実感した。
包み込む吸い飲みのなか甘露水
4日ぶりに水を飲んだ。飲んだというか口に含んだ。どんな水よりも甘く、潤っていた。
戦友を偲び描いた蓮の花
絵はうまくないけれど、ときどき描きたくなることもある。彼女は仏教だったので、きっと極楽に辿り着いていることでしょう。
十五夜の窓に手筒で卯を探す
明るい屋内からだと月が見えない。勝手に電気を消すわけにも窓を開けるわけにもいかないので、手筒で満月を探した。
母の脱ぐコートにしみた外の匂い
母のコートはフェルト地のような分厚い生地だ。外の空気でしばらくひんやりしていて、なんとなく冬の匂いが含まれている。
甘露水は季語だけど、この場合って季語扱いにならない気がします。