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俳句など  作者: K
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季語なし、ということは川柳?

不眠の夜胸の中では死と宇宙


手術前夜、眠剤をもらったのに寝れなくて、死にたくないななんて考えていた。考えは巡りに巡って何故か宇宙のことまで。



一人では進まぬ車椅子押し


右手には点滴左手に車輪


車椅子一人その場に右に回り


車椅子って自分で押すのはなかなか難しい。

右手に点滴棒を持って左手で車輪を回すとその場で回転してしまう。



おらぬ人励ましの夜幻覚でも


術後意識がはっきりとしないなか、目が覚めたときに見た人は、本当は来ていなかった。幻覚でも来てくれて励まされた。ありがとう。



結露したヘパリンロックの冷たさよ


冷蔵庫から出したてのヘパリンは冷たい。それが入ってくるなんとも言えないあの感じ。



血管を応援すれども意味はなし


私の血管は細い。そして全身状態が悪かったので尚更採血も点滴も難しい。何回も刺されて、内出血にならないように血管を応援した。



父母に眼鏡渡し再会を信じ


手術室の一画に入るとき、父母に眼鏡を渡した。いっときの別れと信じて前を向いた。



見せずとも涙知られる心電図


何故か泣ける夜。こっそり泣いても心拍数でばれてしまう。



同室の退院祝い夜に泣き


同じ病室の同じ病気の人が先に退院した。みんなでお祝いしたけど、夜になると泣けてきた。続々と退院して、四人部屋で一人になった。僻む自分が嫌だった。



行き先を決められぬ車椅子


押してもらう車椅子では通る道を選べないように、病気を治す過程も行き先も選べない。



目を凝らせども胸上の小人おらず


先に手術した人によると、胸の上で小人が輪になって飛び跳ねていたらしい。私も目を凝らしたが、いなかった。



知らぬ間に死に知らぬ間に生き返る


知らない間に心臓の鼓動が止まったが、知らない間に動きだし、今もまだ動いている。



心臓の鼓動は光希望の道


心臓が動いていることに感謝したい。



声は出ずハートをつくり愛を伝える


挿管されていたので声が出なかった。でも溢れ出す感謝の気持ちを右手でハートの右側をつくり伝えた。半分でも無事伝わったようだ。



術中の話を聞いて愛を感じる


良くしてくださった先生が、夜中の一時まで病院に残って手術室のライブ映像を見ていたと又聞きした。



ナースステーションへの電話がぼやけ


手術の日、外勤だった主治医からナースステーションに電話がかかってきた。お互い無言ばかりで言葉は少なかったが励まされた。

こうしたらもっと良くなるなどの、ご指導お待ちしています!

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