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人の姫は魔王に恋をする  作者: 青留 なる
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3.延々召喚獣のレイ爺

案外同じ日に出せました (〃▽〃)



「リジュ。今日もお疲れ様」

「フィイ! 今日、猪肉!」


 人間の姫、ソフィア・マナルートが魔王城に連れ去られて十日。

 獣人の子、リジュにも懐かれ、まさかの愛称で呼ばれるようになった。


 そして、姫が困っていたこと、三つあった内、一つ目はもうほぼほぼ解決。

 そして二つ目。

 魔物が食べるものと人間が食べるものが違うため、私の口に合わない。


 それを解決すべく、考えだしたのは――――


「ありがとうリジュ」


 リジュに私が食べられる食事を持ってきてもらう事だ。


「リジュ。やった!」


 本人はリジュと発音してしまうらしいが、彼の名前はリュジューらしい。


「今日もありがとうリジュ」


 ちなみに三つ目は未だに会えずじまいだ。

 (一回目脱走からあと三回脱走しているが、見つからずにいる)


「リュジュー! お帰り会の準備をするんだろー?」


 来たのは同じく獣人の大人。


 ……どこかで見たことあるような……?


「レイジー!」


 レイ爺?

 獣人の年齢はつくづく分からないな。


 リジュの年齢は十三歳らしい。

 見た目は四、五歳なのに。


「代わってやるからちゃんと迎えてやるんだぞ~」


 わしゃわしゃ頭をかき回してリジュを送り出した。


 レイ爺さんは見た目二十代前半。

 見た目に反してお爺さんらしいので警戒する。


 年配ってつくづく鋭いからな。


「お前か。人間の姫っつーのは」

「…………違ったら?」


 ここで通ったら私は影武者の体でいってもいいか。

 いや、本物ですけどね。


「いや、お前は人間の姫だ」


 あたりまえだけど、通らないか。

 随分自身がおありで。


「正解よ。でも、攫ってきた魔王サマにでも本人かどうか確認してもらったらどうなの?」

「ウィリーにそんなこと聞けるわけねーだろう?」


 その割には愛称のようだけど。

 魔王はウィリアムと言う名前なの?


「そうなのね」

「さっきから警戒しているようだが、リュジューとは仲良くしてもらってるみたいだな」

「……」


 答えたらボロが出そう。


「まあ構わねーわ。立場で言うならリュジューの弟だ。よろしくな」

「!?」


 こいつが弟⁉リジュが十三歳なら十三歳未満。

 こいつが!?


「言ってるだろう? 立場上だ」


 ドカッと座り、牢の前で胡坐をかいた。


 こっちにも養子縁組とかがあるのかな?


「俺はリュジューの母の延々召喚獣。立場上、召喚者の子供となる。見た目は獣人に似た姿になる。見た目はランダム。割合としては人間で言う十~二十代が多いな。リュジュ―の召喚系の兄弟はあと二人いるぞ」


 延々召喚獣とは、召喚するともう体内に戻すことのない、生き物同然。

 そんなものを一瞬で生み出すんだから、かなりの魔力がいると聞いた。


 それを三人分。とてつもない魔力持ちだ。


「……そんなの下からの報告はないです。それに、人間側(私たち)が生み出した延々召喚よ!? その前から魔物たちは延々召喚を手にしていたというの!?」


 私の言い分に鼻で笑って「私たち? 作ったのはお前の叔母だろ?」


「……俺のジャンルとしては延々召喚獣。他にも延々召喚()。ま、見た目ヴァンパイアだ。他にもいろいろあるが……とにかく、そいつらは獣人、ヴァンパイアとして戸籍もなるし、そう生きる。それに延々召喚された個体は現在三体のみ。報告がないのはそれが理由だろうな」

「……」


(なぜこいつはそんなに話す? …………私を国に返す気はないのか?)


 それに三体のみというのも気になる。

 開発者の叔母さまが言うには三体試しに作ってみたが、失敗してしまった。新しい命を作ったのに悪いことをした、と。


 私は一体目のみ見たが、毛が伸びまくっていたのであまり顔はわからなかった。


「で次の質問だな。延々召喚を人間より先に手にしてたかってやつだな」

「……」

「答えは簡単だ。人間側に裏切者がいる」

「裏切者……」


 延々召喚を知るものはかなり絞られる。

 最上級魔法使いと王族の者。


 この理由としては、先ほども言った通り、一つの命が生まれることになるため、魔力が少ないものがやると死に至る。


 魔力の強い王族と魔法の量とコントロールがすごい最上級魔法使い。

 この者らが集まって、叔母さま主導で出来た延々召喚。


 つまり王族か最上級魔法使いに裏切者がいる。

 そう言っている。


「ショックか?」

「いいえ」


 ショックと言ったら嘘になるか。


「そうか――」「でも!」


 私は被せるように言う


「あなたは魔族の裏切り者のはずよ」


 悔しい。

 こんなに情報が洩れて、使われていたなんて……。


「ほ~。確かにな。さすが人間界の裏切り者の血が入ってるだけあるわ~」

「!?」


 リジュの母はおそらく人間界に潜入している。

 そして、こいつははっきりと裏切り者の血が入っているだけあると言った。


「俺らの母となる人物はお前ら人間の裏切り者だ」


 ああ、やっぱり。

 二人の母が裏切り者だ。


「少し喋りすぎたな」

「最後に三つきいて良い?」

「多いな。せめて一つだろ………内容によるぞ」


 答えてはくれるんだ。


「リジュは延々召喚獣?」

「……違う」


 立ち上がりながら答える。


「あなたは何歳?」

「……五歳」


 壁に寄り掛かる。


「あなたの名前は?」


 さっきから気になっていたレイ爺。

 もしかしたら……


「レイジ」

「……」


 それを答えるとリジュが帰ってくるまで私もレイジも喋ることはなかった。

なるです (˶• ֊ •˶)

最後のソフィアの「もしかしたら……」は何でしょうね (ΦωΦ)フフフ…

是非とも次話をお楽しみに (・∀・)


修正済みミョン

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