第二十九話 団結!海風レディース&ファイターズ!
前回までのあらすじ
貫太郎たちは海風学園高校に入学後、厳しい水泳部の入部試験を乗り越え、正式な部員として新生活をスタートさせた。新人戦に三島アリスが参戦して、チームの士気を上がり、激闘の末に優勝して、アリスは正式に水泳部員となった。やがて、県大会の出場種目が発表され、貫太郎たちはそれぞれの強みを活かし、全国制覇を目指す決意を固める。体育祭の後、貫太郎達は県大会を前に厳しい練習に励み、強豪校との特別合同練習を迎えた。新入生部員は先輩部員の手厚い指導で水泳の技能を磨き上げる中、貫太郎は恵美の知られざる過去を知り、彼女の決意と覚悟を受け止め、愛の鞭の特別指導を受けるが、そこへ挑発してきた特別合同練習に参加していた恵美の現役時代のライバルである強豪校の監督との水泳勝負に買って出るも恵美は敗れてしまう。恵美の敗北で特別合同練習は一日で中止となり、恵美を侮辱された海風学園高校水泳部は悲しみを怒りに変えリベンジを誓った。特別合同練習の中止に伴い、年間のスケジュールに強化合宿の回数が増え、二泊三日の強化合宿を経て、島宮県高校総体で海風学園水泳部は3年ぶりのアベック優勝を果たした。高校総体の優勝を受けて、貫太郎達のクラスの1年ε組の学級副委員長の菅生の提案で海風学園水泳部のファンクラブが設立されて、新規で水泳部に入部を希望する生徒も激増して、貫太郎達は新たな仲間が増える予感を楽しみにしていたが、新規入部希望者の大半は他の部活動に所属していた人達であり、彼・彼女らは所属していた古巣の部活動が闇深いものだったと知る。そうして、裏金問題を告発したことで、生徒会と運動部の綱紀粛正が行われ、生徒会補選が行われることになった。美玲を始め水泳部の仲間に後押しされて、美咲は生徒会補選への出馬を決意したが、選挙戦のプレッシャーやハイレグを理由に差別されることを恐れてか憂鬱になっていた。美玲から美咲の過去を聞いた貫太郎はより美咲への想いを強め、美咲のために戦い抜くことを誓い、美玲は選挙戦で多忙の美咲に代わって、貫太郎を一人前の選手に育て上げる決意した矢先、二階義博副校長の孫・二階憲保の当選を画策した小泉晋太郎ら元バスケ部主将の陰謀で美咲の不純異性交遊の捏造写真がSNSで拡散されて、美咲は学園の名誉を傷つけたとして謹慎処分となる。貫太郎達海風学園水泳部は美咲の名誉回復のために選挙活動に取り組んだ矢先、二階派の陰謀で海風学園の校舎内の連続爆破の同時多発テロ事件が発生して、学園に激震が走った。SNS炎上事件の投稿の写真が証拠不十分で冤罪が証明されて謹慎が解かれた美咲が出先の商店街で制和レディースの襲撃に遭い、重傷を負って入院した。副将の美玲は美咲の仇討ちのために、海風学園女子水泳部員からなるハイレグ戦士・海風レディースの結成を宣言した。一方、二階陣営は新たなる策謀を巡らしていた…。
登場人物:
川名貫太郎:主人公。自由形専門。元々は小中学校の水泳部で全国優勝の経験を持つが、海風学園高校での練習を通して、天狗になったと気付かされる。国語と英語と歴史など文系科目が得意。和田秀樹の著書の勉強法を駆使して勉強中。赤をバックに龍が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
佐藤健太:貫太郎の友人。バタフライ専門。水泳とテレビゲームが趣味で、部活動を楽しむタイプ。体育以外の科目は苦手であり、特に国語(主に古文)と英語(主に分詞構文)が苦手。貫太郎に助けを求めることが多い。緑をバックに獅子が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
山本亮:貫太郎の友人。背泳ぎ専門。科学の本を読むのが好きで、理数系が得意。逆に国語と歴史は苦手だが、貫太郎から歴史の学び方を教わり、国語と歴史を勉強し易くなる。逆に数学が苦手な貫太郎には綾乃と共に勉強を教える。黒をバックに海馬が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
高木拓也:貫太郎の友人。平泳ぎ専門。アニメと漫画のオタクで、1960年代から2010年代までの作品に精通。特にドラゴンボール、聖闘士星矢、ガンダム、エヴァンゲリオンが好き。主要科目の国語と数学と英語が苦手で、いつも貫太郎や綾乃に助けを求める。青をバックに天馬が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
大鳥鉄平:1年ζ組所属。神戸出身。親が転勤族であるため、今年に島宮県に引っ越して、海風学園に入学した。中国拳法の達人だったが、校内に自分に見合った部活動が無かったため、入学から長く未所属だったが、貫太郎の高校総体での活躍に見惚れて水泳部入部を希望する。
早瀬純也:1年ζ組所属。神戸出身。友人である鉄平を慕い、自分の得意なキックボクシングを活かして、島宮県のキックボクシング強豪校の海風学園に入学した。しかし、キックボクシング部の悪事を知り、鉄平と共にキックボクシング部員を蹴散らしたため、キックボクシング部は廃部となり、長らく部活動未所属でいたが、鉄平の誘いで水泳部入部を希望する。
深町虎十郎:1年α組所属。中学からの内部進学者。医者の息子で頭脳は優れており、全教科の成績は常に満点で学年1位である。中学時代から長く部活動に入部したことはなかったが、拓也が投稿したYouTubeのライブ配信で貫太郎達の活躍を見て、新たな学びを得られるとみて、水泳部への入部を希望する。
鷹丸秀紀:1年α組所属。中学からの内部進学者で、虎十郎が最も信頼する相棒兼クラスメイト。彼もまた成績優秀で、模試では常にA判定である。虎十郎と共に拓也が投稿したYouTubeのライブ配信で貫太郎達の活躍を見て、学びになるとみた虎十郎に追従する形で水泳部への入部を希望する。
三島アリス:貫太郎の同級生。自由形専門。国内でも名の知れた大企業「三島コーポレーション」の社長令嬢。幼い頃から厳しい教育を受けてきたが、その中で水泳だけは自分自身で選んだ趣味であり、全中水泳大会で個人の部で優勝経験を持つ。とある事がきっかけで貫太郎に恋心を抱き、新人戦に飛び入り参加して、遅れながらも水泳部に入部を認められる。赤紫をバックに鳳凰が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
中村美枝子:平泳ぎ専門。ファッション愛好者で、将来は高級ブランドのバッグを手に入れるのが夢。国語と英語が苦手で、授業後に貫太郎に教えてもらうことが多い。貫太郎に想いを寄せており、アリスとは貫太郎を巡る恋敵ではあるが、喧嘩するほど仲が良い友人関係でもある。赤をバックに朱雀が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
小林綾乃:背泳ぎ専門。クラシック音楽や美術が趣味で、ベートーヴェンやバッハを愛する。水泳のスポーツ推薦で入学し、成績もトップ。英語は得意だが、それでも理解できない箇所は貫太郎に教えて貰う。数学は得意で苦手な貫太郎に教えることが多い。貫太郎に想いを寄せており、アリスとは貫太郎を巡る恋敵の関係ではあるが、時には同じ金持ちの娘同士と言うことで助け合うこともある。青をバックに人魚が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
斉藤南:バタフライ専門。スキューバダイビングが趣味で、両親が海洋生物学者。生物が得意だが、古典や歴史に苦労しており、貫太郎にこれらの科目について教えを乞う。貫太郎に想いを寄せており、アリスとは貫太郎を巡る恋敵ではあるが、互いに泳ぎの速さを認め合っている好敵手の関係でもある。緑をバックに青龍が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
松澤恵美:28歳。清楚美人教師。海風学園高校卒業生かつ元水泳部キャプテン。パリ大学修士課程を中退し、公民・世界史教員兼水泳部顧問として帰国。平時はお淑やかだが、部活動では鬼教官に変身。ビキニやハイレグ型競泳水着を着用し、すぐにプールサイドに向かえるように常に準備している。
高橋美咲:水泳部の主将。厳しい性格で、恵美のやり方を引き継いでいる。部員からは恐れられつつも尊敬される存在。日本史専門の歴女だが、世界史も履修しており歴史全般が得意。日本史に残る海戦や戦国大名の故事を元に貫太郎を指導する。彼女自身は全教科の成績は優秀で、国公立大学の教育学部志望で高校教師を目指している。赤をバックに天照大神が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
上原美玲:水泳部の副キャプテン。美咲と正反対の優しい性格で、部員を温かく支える。そのため、「鬼の美咲、仏の美玲」と形容される。世界史専門(特に西洋史)の歴女だが、日本史も履修しており歴史全般が得意。世界史に残る海戦や英雄の故事を元に貫太郎を指導する。彼女自身も成績優秀であり、国公立大学の法学部志望で弁護士を目指している。青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
大和田美奈: 三年生。平泳ぎ専門。アニメ好きで『キャンディ・キャンディ』や『未来少年コナン』を好む。映画鑑賞も趣味で、部活動の合間にはアニメや映画の話題で盛り上がる。アニメの話題を使ってアニメオタクの拓也を指導する。彼女は勉強は苦手だが、部活には熱心に打ち込む。声優志望であり、専門学校への入学を目指す。話し方は関西弁。黄色をバックにサモトラケのニケが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
中島さくら: 三年生。背泳ぎ担当。ドラマチックなアニメが好きで、特に『ガラスの仮面』や『フルーツバスケット』を愛する。日記に自分の思いを書き留めることで、心の整理をしている。クラシック音楽(特に古典派・ロマン派音楽)が好みであり、同じクラシック好きのリケジョの綾乃を、医学的観点とクラシック音楽の波動を水泳に応用して指導する。彼女は成績優秀で、国公立大学の医学部志望で、内科医を目指している。紫をバックにアルテミスが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
森川ユウ: 二年生。自由形担当。『セーラームーン』が好きで、ファッションや写真撮影が趣味。大会や合宿では、みんなが写真に収まるのを楽しみにしている。彼女はアニオタでもあり、魔法少女系アニメやアイドル系のアニメが好みであり、ファッションモデルを志す美枝子に美しい泳ぎ方を指導する。将来の夢はファッションモデルになることで、ファッションに関する知識を猛勉強中。ピンクをバックにアフロディテが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
田辺明美: 二年生。個人メドレー。『ドラゴンボール』や『NARUTO』などバトル漫画を好む。スポーツ観戦、特にバスケットボールが好きで、部活動後には試合の話で盛り上がる。同じバトル漫画が好みの健太を、バトル漫画の主人公や英雄達の話題を用いて、水泳に応用することで指導する。元プロレスラーの両親に似て気が強く、将来の水泳部キャプテン候補とも噂されている。赤をバックにアテナが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
小林咲: 二年生。綾乃の姉。バタフライ担当。『エヴァンゲリオン』や『けいおん!』が好きで、音楽鑑賞とギター演奏が趣味。妹とは違い、クラシックでは無く洋楽のロックンロールを好む。ビートルズやドアーズが好み。得意科目の物理の波の波動や音の振動の法則を応用して、南のバタフライ強化を指導する。将来の夢はアイドル歌手であり、往年のアイドル歌手が歌った歌謡曲をカヴァーして歌の練習している。紫をバックに弁財天が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
プロローグ:水泳部の戦闘訓練
早朝、海風学園高校の屋内プールは静寂に包まれていた。夏の陽射しがまだ昇りきらない薄暗い空の下、プールのガラス窓からは朝靄が漂う校庭が見え、水面に映る照明が微かに揺れている。プールサイドには、海風学園水泳部の部員たちが集まり、いつもとは異なる緊張感が漂っていた。普段なら水しぶきと笑い声が響き合う場所だが、今日は競泳の練習に加え、戦闘訓練が行われる特別な朝だった。
貫太郎は赤をバックに龍が描かれたブーメラン型競泳水着を着て、プールサイドに立っていた。ゴーグルを手に持ち、水面を見つめる彼の瞳には、決意と寂しさが混じっていた。美咲が制和レディースに襲撃され、入院している今、チームの主将を欠いた状態での練習はどこか物足りなかった。しかし、その寂しさを上回るのは、美咲の仇を討ち、生徒会補選で彼女を勝利に導くという強い使命感だった。
貫太郎(心の声): 「美咲先輩がいねえと、やっぱり何か足りねえ感じがする。でも、今はそんなこと言ってる場合じゃねえ。俺が美咲先輩の分まで頑張らなきゃ。制和レディースも二階派も、絶対に許さねえよ。」
美玲が貫太郎の隣に近づき、青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着姿で静かに立った。彼女の長い髪が朝の湿った空気で少しだけしっとりと濡れ、肩にまとわりついている。普段の優しい表情とは異なり、彼女の瞳には強い意志が宿っていた。美玲は美咲が復帰するまでに貫太郎を一人前の選手に育て上げるという使命に駆られていたが、同時に「海風レディース」としての戦闘訓練を成功させなければならない責任も感じていた。
美玲: 「貫太郎、準備はいいね? 今日は競泳の練習と一緒に、戦闘訓練もするよ。美咲が戻るまで、私が君をしっかり鍛えるから。」
貫太郎が美玲の目を見つめ、力強く頷く。
貫太郎: 「俺、美玲先輩に頼るよ。美咲先輩の仇を討つためにも、俺、もっと強くなりたい。」
美玲が微笑み、優しく言う。
美玲: 「その気持ち、素晴らしいよ。君ならきっと美咲が喜ぶ選手になれる。私も全力でサポートするから、一緒に頑張ろう。」
その時、監督の松澤恵美がプールサイドに現れた。ビキニの上にジャージを羽織った彼女は、普段のお淑やかな教師の顔とは打って変わり、鬼教官の眼光を放っていた。彼女の手にはホイッスルが握られ、部員たちを見渡す視線は一切の妥協を許さない厳しさで満ちていた。
恵美: 「みんな、集合! 今日は競泳の練習と並行して、海風レディースとしての戦闘訓練だよ。美咲が襲われたことを忘れるな。私たちはただの水泳部じゃない。正義のヒロインとして、制和レディースに立ち向かうんだ!」
部員たちが一斉に「はい!」と返事をし、プールサイドに整列した。女子部員たちが中心となり、それぞれのハイレグ型競泳水着を戦闘コスチュームとして身にまとっていた。三島アリスが赤紫をバックに鳳凰が描かれたハイレグ型競泳水着で優雅に立つ。
アリス: 「私、鳳凰の舞のような優雅さで戦うわ。美咲先輩のためにね。」
中村美枝子が赤をバックに朱雀が描かれたハイレグ型競泳水着で気合を入れる。
美枝子: 「あたし、朱雀の力で制和レディースをぶっ潰すよ!美咲先輩のためだもん!」
小林綾乃が青をバックに人魚が描かれたハイレグ型競泳水着で静かに言う。
綾乃: 「私、人魚の優雅さで戦うわ。美咲先輩を支える正義のヒロインとしてね。」
斉藤南が緑をバックに青龍が描かれたハイレグ型競泳水着で力強く言う。
南: 「私、青龍の強さで戦うよ!美咲先輩との絆が私の力だ!」
三年生の大和田美奈が黄色をバックにサモトラケのニケが描かれたハイレグ型競泳水着で笑顔を見せる。
美奈: 「うち、ニケの勝利の女神みたいに戦うで!美咲を応援するんや!」
中島さくらが紫をバックにアルテミスが描かれたハイレグ型競泳水着で静かに言う。
さくら: 「あたし、アルテミスの冷静さで戦うよ。美咲のためにね。」
二年生の森川ユウがピンクをバックにアフロディテが描かれたハイレグ型競泳水着で明るく言う。
ユウ: 「あたし、アフロディテの美しさで戦うよ!セーラームーンみたいに輝いてみせる!」
田辺明美が赤をバックにアテナが描かれたハイレグ型競泳水着で熱く言う。
明美: 「あたい、アテナの知恵と力で戦うよ!美咲先輩の仇は取る!」
小林咲が紫をバックに弁財天が描かれたハイレグ型競泳水着でロック調に言う。
咲: 「あたし、弁財天の波動で戦うよ。ロックンロールで制和レディースをぶっ潰す!」
恵美がホイッスルを鳴らし、訓練が始まった。プールに飛び込む音が響き、水しぶきが上がる。貫太郎は美玲と並んで泳ぎながら、女子部員たちの戦闘訓練を見届けた。恵美がプールサイドで大きな声で指示を出す。
恵美: 「まずは基本の構えからだよ!ハイレグ戦士として戦うには、泳ぎの技術と戦闘の動きを連動させなきゃいけない。女子部員は私と美玲についてきて!」
美玲が貫太郎と泳ぎながら、隣で言う。
美玲: 「貫太郎、君は自由形のストロークをもっと滑らかにしてね。戦闘でも使えるように、リズムを意識して泳いでみて。たとえば…ナポレオンの行軍みたいに、力強く、でも一定のリズムで。」
貫太郎が水面から顔を上げ、息を整えながら言う。
貫太郎: 「ナポレオンの行軍か…。確かに、リズム大事だな。俺、やってみるよ。」
彼は美玲のアドバイスを胸に刻み、ストロークのタイミングを意識して泳ぎ始めた。腕を水中で滑らかに動かし、龍のような勢いを感じさせる泳ぎが少しずつ洗練されていく。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩の指導、やっぱ的確だな。競泳だけじゃなくて、戦闘でも活かせる泳ぎにしないと。美咲先輩が戻るまで、俺がチームを引っ張れるくらいにならなきゃ。」
一方、女子部員たちは恵美の指導の下、プールサイドで戦闘訓練に励んでいた。恵美がアリスに近づき、構えをチェックする。
恵美: 「アリス、もっと膝を柔らかくして!鳳凰の舞なら優雅さと力強さを両立させなきゃ。敵に隙を見せないようにね!」
アリスが優雅に構え直し、言う。
アリス: 「はい、恵美先生。優雅に、でも強く戦うわ。」
美枝子が恵美に指導を受けながら、拳を握る。
恵美: 「美枝子、朱雀の力ならもっと勢いよく!パンチのスピードを上げて、敵を圧倒するイメージで!」
美枝子が気合を入れて言う。
美枝子: 「あたし、スピード上げてやるよ!美咲先輩のためなら全力だ!」
綾乃が静かに構えを取ると、恵美が言う。
恵美: 「綾乃、人魚の優雅さならもっと流れるような動きを意識して。戦闘でも美しさが武器になるよ。」
綾乃が頷き、言う。
綾乃: 「はい、私、流れるように戦うわ。美咲先輩のためにね。」
南が力強く構えると、恵美が笑顔で言う。
恵美: 「南、青龍の強さならそのままでいいよ!ただ、もっと腰を落として安定感を出してね。」
南が力強く言う。
南: 「私、安定して戦うよ!美咲先輩との絆が私の力だ!」
三年生の美奈が恵美に指導を受けながら、関西弁で言う。
美奈: 「うち、ニケみたいに勝利を掴むで!恵美先生、もっと教えてや!」
恵美が笑いながら言う。
恵美: 「美奈、その意気だよ!勝利の女神らしく、堂々と戦ってね。」
さくらが冷静に構えると、恵美が言う。
恵美: 「さくら、アルテミスの冷静さは素晴らしいよ。もっと鋭い動きを加えて、敵を仕留めるイメージで!」
さくらが静かに言う。
さくら: 「あたし、冷静に戦うよ。美咲のためにね。」
二年生のユウが明るく構えると、恵美が言う。
恵美: 「ユウ、アフロディテの美しさならもっと自信を持って!セクシーさが敵を惑わすよ。」
ユウが笑顔で言う。
ユウ: 「あたし、輝いて戦うよ!美咲先輩のためだもん!」
明美が熱く構えると、恵美が言う。
恵美: 「明美、アテナの知恵なら頭を使えよ!力だけじゃなくて、戦略的に戦ってね。」
明美が気合を入れて言う。
明美: 「あたい、頭も使って戦うよ!美咲先輩の仇を取る!」
咲がロック調に構えると、恵美が言う。
恵美: 「咲、弁財天の波動ならリズム感が大事だよ。音楽みたいに戦ってね。」
咲がロックな口調で言う。
咲: 「あたし、リズムでぶっ潰すよ!美咲先輩のためにロックンロールだ!」
貫太郎は美玲と泳ぎながら、女子部員たちの成長を見ていた。男子部員たちもプールサイドで応援し、佐藤健太が言う。
健太: 「俺、女子がこんなカッコよく戦うなんて感動だぜ!美咲先輩のためなら俺も頑張るよ!」
山本亮が冷静に言う。
亮: 「俺、データ的に見て女子の戦闘力が上がってるよ。制和レディースに勝てる可能性高いね。」
高木拓也が目を輝かせて言う。
拓也: 「俺、女子がヒロインみたいで最高だぜ!聖闘士星矢より熱いよ!美咲先輩のために応援する!」
大鳥鉄平が関西弁で言う。
鉄平: 「俺、中国拳法でサポートするで!美咲先輩の仇、絶対に取る!」
早瀬純也がキックを繰り出す仕草で言う。
純也: 「俺もキックで援護するで!美咲先輩、安心してや!」
恵美が全体を見渡し、大きな声で言う。
恵美: 「みんな、いい感じだよ!競泳と戦闘を両立させて、海風レディースとして制和レディースに勝つんだ!美咲のためにも、私たちの絆を信じて!」
美玲が貫太郎に近づき、泳ぎを止めて言う。
美玲: 「貫太郎、君の泳ぎも良くなってきたよ。美咲が戻るまで、私がしっかり鍛えるからね。戦闘訓練も見てて、君にもサポート頼むよ。」
貫太郎が水から上がり、笑顔で言う。
貫太郎: 「俺、美玲先輩のおかげだよ。競泳も戦闘も、俺、頑張るよ。美咲先輩のためなら何でもする!」
美玲が優しく笑い、言う。
美玲: 「ありがとう、貫太郎。君のその気持ちが、私たちの力になるよ。美咲が戻ってきたら、みんなで勝ちを祝おうね。」
朝陽が完全に昇り、プール内の照明が自然光に混ざり始めた。部員たちの泳ぎと戦闘訓練が一段と力強さを増し、汗と水しぶきが飛び交う。貫太郎は心の中で決意を新たにしていた。
貫太郎(心の声): 「美咲先輩、俺たちが絶対に仇を討つよ。海風レディースと一緒に、二階派も制和レディースもぶっ潰してやる。補選も勝って、美咲先輩の名誉を取り戻すんだ!」
訓練が終わりを迎え、プールサイドは再び静寂に包まれた。水面に朝陽が反射し、キラキラと輝く。その光の中で、海風学園水泳部の絆がさらに深まり、美咲のための戦いが静かに始まっていた。
シーン1:復興途上の学園風景
海風学園高校は、先日の爆破テロの傷跡がまだ色濃く残っていた。校舎の復旧工事は進んでいるものの、完全な復興には程遠く、校庭には瓦礫が散乱し、かつての活気ある風景は遠い記憶となっていた。夏の陽射しが照りつける中、崩れたコンクリートの破片やひび割れた窓ガラスが、爆破の凄まじさを物語っている。授業が行える教室は限られ、特に上層階に位置する二~三年生の教室のほとんどが被害を受けて荒廃していた。爆風で吹き飛ばされた机や椅子が散乱し、壁には黒ずんだ焼け跡が残っている。二年生と三年生は、やむなく下層階の教室で授業を受けることになった。一方、貫太郎たちの1年ε組を含む一年生の教室は運良く無傷で残り、普段通りの授業が可能な数少ない場所となっていた。
下層階の教室は無傷とはいえ、復興途上の学園全体が混沌とした雰囲気に包まれていた。教材や設備が不足し、授業は教科書と参考書を併用した自学自習が中心となっていた。教員たちは復旧作業に追われ、生徒たちに自主性を求める声が大きくなっていた。そんな中、三年生は外部進学生でも教科書の内容をほぼ終えており、一年生や二年生と一緒に授業を受けながら、彼らの学習をサポートする役割も担っていた。特に、学年上位の成績を誇る美玲のような生徒は、後輩たちの頼れる存在となっていた。
貫太郎たちの1年ε組には、水泳部副将の上原美玲が振り分けられていた。教室の窓際、貫太郎の隣の席に美玲が座り、彼女の存在感が教室に穏やかな空気を運んでいた。美玲は制服姿で、青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着がスカートの下に隠れている。彼女の長い髪が肩に落ち、朝の湿った空気で少しだけしっとりと濡れている。貫太郎にとって、水泳だけでなく勉強まで美玲に教わるのはこの上なく光栄だった。彼女は学年で常に成績上位を誇り、周囲からは東大進学を勧められるほどの実力者だったが、本人はそれを固辞し、国公立大学の法学部を目指していると公言していた。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩が隣にいてくれるなんて、俺、めっちゃラッキーだよな。水泳だけじゃなくて勉強まで教えてもらえるなんて…。でも、ちょっと緊張するな。」
教室は静かで、生徒たちは各自の教科書や参考書を開き、黙々と学習に励んでいた。貫太郎の机には、国語の教科書と歴史のノートが広げられていたが、彼の手元には数学の参考書「青チャート」も置かれていた。数学は彼の苦手科目で、特に二次関数や場合の数、集合といった分野に頭を悩ませていた。青チャートを手に持つ彼の目は、問題集のページを眺めながらもどこか焦点が定まらない様子だった。
貫太郎: 「美玲先輩、俺、数学がほんと苦手でさ…。青チャートで解法暗記しようとしてるんだけど、全然頭に入ってこねえよ。」
美玲が貫太郎の机に目をやり、優しく微笑む。彼女の手には同じく青チャートが握られていた。
美玲: 「貫太郎、青チャート使ってるんだね。私も数学は青チャートで勉強してたよ。この参考書、使い方さえ分かればすごく分かりやすいんだから。私が教えてあげるね。」
貫太郎が驚いて目を丸くする。
貫太郎: 「マジかよ!美玲先輩も青チャート使ってたのか?俺、文系だから数学苦手でも何とかなると思ってたけど、国立目指すなら避けられねえって分かってきてさ…。」
美玲が頷き、穏やかに言う。
美玲: 「そうなんだよ。文系でも国立大学は数学が必要だから、私も頑張って勉強したの。私、数学は得意科目の一つなんだけど、実は美咲の方がもっと得意なんだよ。彼女、赤チャートで勉強してるって言ってたから。」
貫太郎が目を輝かせて言う。
貫太郎: 「美咲先輩、赤チャート!?あれって数学のチャート式で一番レベル高いやつだろ?さすが美咲先輩だな…。俺には絶対無理だよ。」
美玲が笑いながら、貫太郎の青チャートを手に取る。
美玲: 「貫太郎には青チャートで十分だよ。赤チャートは医学部とか最難関大学を目指す人向けだから、私みたいに普通の国公立大学を目指すなら、青チャートで実力はしっかり身につく。私はそう思うな。」
彼女の言葉に、貫太郎は少し安心した表情を見せる。
貫太郎: 「そっか…。美玲先輩がそう言うなら、俺、青チャートで頑張ってみるよ。でも、どうやって解けばいいか全然分かんねえんだよな。特に二次関数とか、場合の数とかさ。」
美玲が貫太郎の隣に座り直し、青チャートを開いて二次関数のページを指さす。
美玲: 「じゃあ、まず二次関数から教えるね。二次関数の問題って、基本はグラフの形をイメージすることから始まるよ。たとえば、y=x²のグラフって放物線になるよね。ここに数字が加わると、グラフがどう動くかを考えるの。」
貫太郎が教科書に目を落とし、言う。
貫太郎: 「放物線か…。確かに、y=x²なら上に開くグラフだよな。でも、数字が入ると頭こんがらがるんだよ。」
美玲がペンを手に取り、ノートに簡単な式を書きながら説明する。
美玲: 「たとえば、y=x²+2なら、グラフが上に2だけずれる。逆にy=x²-3なら下に3ずれるよ。で、y=(x-1)²なら右に1ずれる。これをイメージできれば、頂点の座標とか軸とかすぐ分かるから。」
貫太郎がノートを見ながら頷く。
貫太郎: 「なるほど…。上にずれるとか右にずれるとか、イメージすりゃいいのか。ちょっとやってみるよ。」
彼は青チャートから問題を一つ選び、y=(x-2)²+3という式をノートに書き写した。美玲が隣で見守りながら言う。
美玲: 「その式なら、頂点は(2, 3)で、右に2、上に3ずれるってことだよ。軸はx=2になる。グラフを頭に描いてみて。」
貫太郎が目を閉じ、少し考え込む。
貫太郎(心の声): 「右に2、上に3…。y=x²がスタートで、そこから動かすのか。頭の中でグラフ描いてみよう。」
彼がノートにグラフをスケッチし始めると、美玲が微笑む。
美玲: 「そう、その調子だよ。二次関数のコツは、グラフをイメージして式を分解すること。慣れれば簡単だから。」
貫太郎がスケッチを終え、満足げに言う。
貫太郎: 「おお、できた!美玲先輩の教え方分かりやすいよ。俺、初めて二次関数がちょっと分かった気がする。」
美玲が優しく笑い、次に進む。
美玲: 「良かった。じゃあ、次は場合の数と集合だね。これもイメージが大事だよ。たとえば、『3つの果物から2つ選ぶ場合の数』って問題なら、どうやって考える?」
貫太郎が少し考えて言う。
貫太郎: 「えっと…3つから2つ選ぶなら、組み合わせだよな。でも、計算が分かんねえよ。」
美玲がノートに「リンゴ、ミカン、バナナ」と書き、説明する。
美玲: 「そう、組み合わせだよ。3つから2つ選ぶなら、リンゴとミカン、リンゴとバナナ、ミカンとバナナの3通りになるよね。これを公式で言うと、C(3, 2)=3って計算になる。C(n, k)はn個からk個選ぶ組み合わせの数だから、n!/(k!(n-k)!)で求められるよ。」
貫太郎が目を丸くして言う。
貫太郎: 「組み合わせってそんな感じか…。公式覚えるの苦手だけど、美玲先輩が例で教えてくれると頭に入るよ。」
美玲が笑いながら言う。
美玲: 「公式は覚えなくても、イメージができれば大丈夫だよ。たとえば、教室にいる3人から2人選んでペアを作るって考えれば、リンゴとミカンみたいな感じで分かりやすいよね。」
貫太郎がノートに書きながら言う。
貫太郎: 「確かに、教室の3人から2人選ぶなら…俺と健太、俺と亮、健太と亮の3通りか。すげえ、分かりやすい!」
その時、美玲が少し身を乗り出してノートを覗き込んだ。彼女の制服のスカートがわずかにずり上がり、青いハイレグ型競泳水着の下半身部分がチラリと見えた。貫太郎の視線が一瞬そこに引き寄せられ、心臓がドキッと跳ね上がる。
貫太郎(心の声): 「うわっ、美玲先輩のハイレグが…!やべえ、理性が崩壊しそうだ。集中しろ、俺!数学だ、数学に集中しろ!」
彼は慌てて目を逸らし、頬が熱くなるのを抑えながらノートに集中した。美玲は気づかず、穏やかに続ける。
美玲: 「場合の数は、こういう身近な例で考えると楽だよ。集合も同じで、たとえばA={1, 2, 3}とB={2, 4}の共通部分は{2}だよね。これもイメージで覚えれば簡単だよ。」
貫太郎が深呼吸し、言う。
貫太郎: 「うん、集合もイメージか…。AとBの共通部分って、どっちにもあるやつだよな。{2}か。分かってきたよ。」
美玲が満足げに頷き、言う。
美玲: 「その調子だよ、貫太郎。数学が苦手でも、イメージとコツさえ掴めば解けるようになる。私が付きっきりで教えるから、安心してね。」
貫太郎が笑顔を見せる。
貫太郎: 「俺、美玲先輩のおかげで数学がちょっと好きになってきたよ。分かりやすいし、頭に入るんだよな。」
美玲が優しく笑い、言う。
美玲: 「それは良かった。数学は得意だろうと苦手だろうと、青チャートで十分実力がつくよ。医学部とか最難関大学を目指すなら赤チャートが必要だけど、私や貫太郎みたいに普通の国公立大学なら、これで大丈夫だから。」
貫太郎が青チャートを手に持つ。
貫太郎: 「そっか…。俺、国公立の教育学部目指してるから、青チャートで頑張るよ。美玲先輩みたいに分かりやすく教えられる教師になりたいし。」
美玲が目を輝かせて言う。
美玲: 「貫太郎、教師を目指してるんだね。素敵な夢だよ。私も法学部で弁護士目指してるから、お互い頑張ろうね。」
教室の窓から差し込む夏の陽射しが、二人のノートを照らしていた。復興途上の学園はまだ混沌としていたが、貫太郎と美玲の間には穏やかな学びの時間が流れていた。貫太郎は美玲の教え方で数学のコツを徐々に身につけ、心の中で決意を新たにする。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩、ほんとすごいな。数学までこんな分かりやすく教えてくれるなんて…。俺、勉強も水泳も頑張って、美咲先輩の名誉を取り戻す力になりてえよ。」
授業の時間が終わり、教室に静寂が戻った。美玲が青チャートを閉じ、貫太郎に言う。
美玲: 「今日はここまでだね。貫太郎、二次関数と場合の数と集合、少し分かってきたでしょ?また明日も教えるから、復習しておいてね。」
貫太郎が力強く頷く。
貫太郎: 「うん、俺、復習するよ。美玲先輩、ありがとう。明日もよろしく頼むよ!」
美玲が微笑み、席を立つ。彼女の制服のスカートが揺れ、再びハイレグが一瞬見えたが、貫太郎は今度は冷静に目を逸らし、心を落ち着けた。復興途上の学園で、美玲との学びが彼に新たな力を与えていた。
シーン2:美玲の受験指導
貫太郎たちの1年ε組の教室は運良く無傷で残り、夏の陽射しが差し込む中、埃っぽい空気が漂う教室で生徒たちは黙々と勉強に励んでいた。復興途上の学園風景は、まるでシリアやリビアのような紛争地域を思わせ、貫太郎の心に微かな不安と緊張感を与えていた。
教室の窓際、貫太郎の隣に座る美玲は、青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着の上に制服を着ていた。彼女の長い髪が肩に落ち、朝の湿気で少しだけしっとりと濡れている。美玲は教科書と参考書を机に広げ、貫太郎と一緒に勉強に励んでいた。彼女にとって、後輩に勉強を教えることは自分の学力を上げる機会でもあり、受験勉強にも繋がると考えていた。貫太郎は美玲の隣で、国語の教科書と歴史ノートを広げていたが、彼の目は時折、参考書のページから離れて教室の外へと漂っていた。
貫太郎(心の声): 「この学園、復興途上って言っても、なんか戦争の後の街みたいだな…。でも、美玲先輩が隣にいてくれるだけで、ちょっと安心する。勉強も水泳も、彼女に教われば何とかなる気がするよ。」
美玲が貫太郎の様子に気づき、優しく声をかける。
美玲: 「貫太郎、どうしたの?何か考え込んでるみたいだね。」
貫太郎が少し照れ笑いを浮かべて言う。
貫太郎: 「いや、なんでもねえよ。ただ、この学園の状況見てると、なんか落ち着かなくてさ。でも、美玲先輩と勉強してると気分が上がるよ。俺、受験勉強ってどう進めりゃいいか分かんなくてさ…。」
美玲が微笑み、貫太郎の歴史ノートを手に取る。
美玲: 「受験勉強って最初は誰でも迷うよ。私もそうだった。でも、後輩に教えることは自分にとっても復習になるし、受験勉強にも繋がるから、一緒に頑張ろうね。貫太郎はどの科目が得意で、どれが苦手?」
貫太郎が少し考え込みながら答える。
貫太郎: 「俺、歴史が一番得意だよ。特に日本史と世界史が好きで、二年生になったら世界史Bと日本史Bを同時履修したいと思ってる。国語は古典はそこそこできるけど、現代文がイマイチでさ…。英語は一番勉強してるけど、まだまだだし、あと、さっきも言ったけど、数学はほんと苦手だよ。」
美玲が貫太郎の話を聞きながら、頷く。
美玲: 「なるほどね。歴史が得意なら、貫太郎の強みを活かせる勉強法を考えよう。先に私の模試の結果を教えるね。それで、どの科目をどうやって伸ばすか一緒に考えよう。」
彼女がノートに自分の共通テスト模試の結果を書き出す。国語186/200、英語200/200、数学ⅠA 98/100、数学ⅡB 96/100、世界史B 100/100、日本史B 96/100、生物基礎46/50、地学基礎48/50、情報98/100。貫太郎がその数字を見て目を丸くする。
貫太郎: 「すげえ…!美玲先輩、ほぼ満点じゃねえか!英語と世界史が満点って、めっちゃカッコいいよ。俺、こんな成績取れる気しねえよ…。」
美玲が笑いながら言う。
美玲: 「ありがとう。でも、私だって最初からこうだったわけじゃないよ。努力の積み重ねだから。実は美咲の模試の結果も聞いてるんだけど、彼女は国語200/200、英語198/200、数学ⅠA 98/100、数学ⅡB 98/100、日本史B 100/100、世界史B 98/100、生物基礎48/50、地学基礎50/50、情報100/100なんだって。美咲は国語と日本史が一番得意みたい。私は英語と世界史が十八番かな。」
貫太郎が驚きを隠せず言う。
貫太郎: 「美咲先輩、国語満点かよ!日本史も満点って、さすがだな…。俺、歴史オタクだから美咲先輩みたいになりたいよ。でも、数学とか英語とか、どうやって伸ばせばいいか分かんねえんだ。」
美玲が貫太郎の肩を軽く叩き、励ますように言う。
美玲: 「貫太郎なら絶対伸ばせるよ。歴史が得意ってことは、暗記力があるってことだよね。それを活かせば、他の科目も得意になれる。私が教えるから、まずは得意な歴史を軸に考えてみよう。」
貫太郎が目を輝かせて言う。
貫太郎: 「歴史を軸にするって、どういうこと?」
美玲がノートに科目ごとの戦略を書きながら説明する。
美玲: 「まず、貫太郎が世界史Bと日本史Bを同時履修したいって言ってたよね。それはいい戦略だよ。共通テストで歴史を2科目使うつもりなら、得意な歴史を武器にできる。もし東大文系を受けるなら、世界史Bと日本史Bで受けるって言ってたよね?」
貫太郎が頷き、言う。
貫太郎: 「うん、俺、東大文系も視野に入れてるよ。歴史が好きだから、世界史Bと日本史Bで勝負したい。でも、東大って論述問題が難しいって聞くから不安でさ…。」
美玲が真剣な表情で言う。
美玲: 「歴史が好きな貫太郎なら、そのやり方が一番向いてるよ。ただ、東大日本史の論述問題はかなり長文で難解だから、美咲に教わるのがいいかも。彼女、日本史のエキスパートだから。私なら世界史の論述は教えられるけど、日本史は記述程度までしか教えられないかな。でも、貫太郎の勉強は全面的にサポートできるから、いつでも声かけてね。」
貫太郎が笑顔で言う。
貫太郎: 「美玲先輩、ほんと頼りになるよ。美咲先輩に日本史の論述教えてもらって、美玲先輩に世界史の論述教えてもらえば、最強じゃねえか!」
美玲が笑いながら頷く。
美玲: 「そうなるといいね。じゃあ、他の科目も見ていこう。貫太郎、生物基礎と地学基礎はどう思う?」
貫太郎が少し顔を曇らせて言う。
貫太郎: 「正直、今は生物と地学で苦戦してるよ。暗記は得意だけど、なんか頭に入ってこねえんだ。」
美玲が優しく言う。
美玲: 「それなら賢い戦略だよ。私が生物基礎と地学基礎を履修したのも、数学がちょっぴり苦手だから暗記系でカバーしようと思ったから。地学基礎は共通テスト直前でも付け焼き刃の対策が効くし、生物基礎は暗記が多いけど、数学が苦手な人には向いてる。貫太郎みたいに歴史が得意なら、暗記力を研ぎ澄ませば絶対得意になれるよ。」
貫太郎が少し安心した表情で言う。
貫太郎: 「そっか…。暗記力なら自信あるよ。歴史みたいに覚えりゃいいんだな。」
美玲が頷き、続ける。
美玲: 「そうそう。たとえば、生物基礎なら細胞の構造とか進化の流れを歴史みたいに時系列で覚える。地学基礎なら地球の歴史とか天体の動きをストーリー仕立てで覚える。そうすれば、貫太郎の暗記力が活きてくるよ。」
貫太郎がノートにメモを取りながら言う。
貫太郎: 「時系列か…。確かに、日本史みたいに出来事を順番に覚える感じなら頭に入りそうだ。やってみるよ。」
美玲が満足げに微笑み、次に国語について話し始める。
美玲: 「次は国語だね。貫太郎は古典は多少できるけど、現代文が未熟って言ってたよね。国語は現代文からじゃなくて、古典から勉強する方が効果的なんだよ。」
貫太郎が首をかしげて言う。
貫太郎: 「古典から?俺、現代文の方が身近だから先にやった方がいいと思ってたよ。」
美玲がノートに漢文と古文のポイントを書きながら説明する。
美玲: 「確かに現代文は身近だけど、古典の方が得点源にしやすいよ。漢文の読み方と文法、古文の単語と文法を覚えて読解力を身につければ、あとは貫太郎の歴史の知識を活用すれば満点も狙える。たとえば、漢文なら返り点を覚えて、古文なら『源氏物語』とかの単語を押さえれば、読めるようになるよ。」
貫太郎が目を輝かせて言う。
貫太郎: 「歴史の知識か!確かに、『源氏物語』の時代とか平安時代のことなら詳しいよ。それ使えば古典いけるかも!」
美玲が笑顔で言う。
美玲: 「そう、その調子だよ。古典が得点源になれば、国語全体の点数が上がる。現代文は読解力だから、古典で読解の基礎ができれば自然と伸びてくるよ。」
貫太郎が安堵した表情で言う。
貫太郎: 「そっか…。古典からやれば国語できるんだな。なんか安心したよ。」
美玲が次に英語の話題に移る。
美玲: 「じゃあ、英語だね。貫太郎は英語を全教科の中で一番勉強してるって言ってたよね。それは正しいよ。英語ができなきゃどこの大学にも合格しないから、鉄板にしなきゃ。」
貫太郎が自習ノートを美玲に見せる。
貫太郎: 「俺、英語は毎日やってるよ。長文読んで単語書き出したり、ターゲット1900使って単語覚えたりしてる。でも、まだまだ未熟でさ…。」
美玲が貫太郎のノートを手に取り、ページをめくる。丁寧に書き込まれた長文の訳や単語リストが目に入るが、文法の理解や単語の使い方に粗さが残っていた。
美玲: 「貫太郎、頑張ってるね。長文から単語を書き出すのは大事だけど、単語帳の使い方を工夫するともっと効率がいいよ。たとえば、ターゲット1900なら、知ってる単語にチェック入れて、知らない単語を覚えることに専念する。知ってる単語はたまに見返す程度でいいよ。」
貫太郎が少し驚いて言う。
貫太郎: 「知ってる単語は見返さなくていいのか?俺、全部覚え直そうとしてたよ。」
美玲がターゲット1900を手に取り、試しに言う。
美玲: 「じゃあ、ちょっとテストしてみよう。『Hope』は?」
貫太郎が即答する。
貫太郎: 「希望だろ?」
美玲: 「じゃあ、『Environment』は?」
貫太郎: 「環境だよ。」
美玲がさらに続ける。
美玲: 「『Justice』は?」
貫太郎: 「正義だな。」
美玲が笑いながら言う。
美玲: 「じゃあ、『Ambiguous』は?」
貫太郎が少し考えて言う。
貫太郎: 「えっと…曖昧?かな?」
美玲が頷き、言う。
美玲: 「そう、正解だよ。貫太郎、ターゲット1900の600くらいは知ってるね。残りの知らない単語を覚えることに集中して、知ってる単語はたまに見返すだけでいいよ。そうすれば効率よく覚えられる。」
貫太郎がノートにメモを取りながら言う。
貫太郎: 「600か…。残り1300くらい覚えなきゃいけねえのか。でも、美玲先輩の言う通りなら何とかなる気がするよ。」
美玲が励ますように言う。
美玲: 「絶対何とかなるよ。英語は毎日コツコツやれば伸びるから。長文読解も大事だけど、単語と文法が基礎だから、そこを固めようね。」
貫太郎が力強く頷く。
貫太郎: 「うん、俺、英語は鉄板にするよ。美玲先輩みたいに満点狙いたい!」
美玲が笑いながら言う。
美玲: 「その意気だよ。貫太郎なら絶対できる。私がサポートするから、いつでも聞いてね。」
教室の外では、復旧作業の音が響き、瓦礫を運ぶトラックのエンジン音が微かに聞こえてきた。復興途上の学園風景は混沌としていたが、貫太郎と美玲の間には穏やかな学びの時間が流れていた。貫太郎は美玲の指導で、数学、生物、地学、国語、英語と、各科目の勉強法のコツを掴み始めていた。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩、ほんとすごいな。勉強のやり方までこんな分かりやすく教えてくれるなんて…。俺、受験勉強も水泳も頑張って、美咲先輩の名誉を取り戻す力になりてえよ。」
授業の時間が終わり、教室に静寂が戻った。美玲がノートを閉じ、貫太郎に言う。
美玲: 「今日はここまでだね。貫太郎、歴史を活かした勉強法、分かったでしょ?また明日も一緒にやろうね。」
貫太郎が笑顔で言う。
貫太郎: 「うん、俺、復習するよ。美玲先輩、ありがとう。明日もよろしく頼むよ!」
美玲が微笑み、席を立つ。復興途上の学園で、美玲との学びが貫太郎に新たな希望と力を与えていた。
シーン3:美玲との昼食
昼休み、海風学園高校の校舎は復興途上の静けさに包まれていた。先日の爆破テロで学食が被害を受け、暫く営業停止となっていたため、全校生徒は弁当持参が基本となっていた。寮生たちは寮母や職員が作った弁当を持ち、夕食は寮内に緊急設置された食堂で食べる生活が続いていた。校舎のテラスは、夏の陽射しが柔らかく差し込み、風がそよそよと吹き抜ける数少ない憩いの場だった。瓦礫が散乱する校庭を見下ろすテラスには、木製のテーブルとベンチが並び、生徒たちが三々五々集まって食事を楽しんでいた。
貫太郎は美玲と共に弁当箱を持ってテラスに移動した。彼は、少し緊張しながらも美玲の隣に座った。二人きりの昼食は、貫太郎にとって特別な時間だった。普段は仲間たちと騒がしく過ごす昼休みが、今日は穏やかで少し照れくさい雰囲気に包まれていた。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩と二人きりで昼食なんて、なんかドキドキするな…。でも、こうやって話せるのって嬉しいよ。勉強も水泳も教えてくれる先輩と一緒にいると、落ち着くんだよな。」
美玲が弁当箱をテーブルの上に置き、蓋を開ける。青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着の上に制服を着た彼女は、優雅な仕草で箸を取り出した。彼女の弁当は、色とりどりの野菜と丁寧に形作られたおかずが詰まった、女子力の高い華やかなものだった。トマトとブロッコリーが彩りを添え、卵焼きはふわっとした仕上がりで、ハート形にカットされた人参がアクセントになっていた。ご飯の上には海苔で小さな花の模様が描かれ、一人暮らしの女子高生とは思えないほどの完成度を誇っていた。貫太郎がその弁当を見て、思わず感嘆の声を上げる。
貫太郎: 「うわっ、美玲先輩の弁当すげえ!めっちゃ綺麗で美味しそうじゃねえか。さすが一人暮らしで料理上手な先輩だな…。」
美玲が照れ笑いを浮かべて言う。
美玲: 「ありがとう、貫太郎。料理は好きだから、ちょっと頑張ってみただけだよ。一人暮らしだと自分で作らないとね。貫太郎の弁当はどうかな?」
貫太郎が自分の弁当箱を開ける。彼の弁当は、肉類が中心のスタミナ系だった。唐揚げがゴロゴロと詰まり、焼きそばと一緒に炒めた豚肉がこんもりと盛られている。付け合わせには少しのキャベツと漬物があるものの、全体的にボリューム感のある男らしい仕上がりだった。母が作ったものとはいえ、貫太郎の好みが反映された内容に、彼自身も満足げな表情を見せる。
貫太郎: 「俺のは母さんが作ってくれたやつだよ。肉ばっかでスタミナつきそうだけど、美玲先輩の弁当に比べると地味だな…。」
美玲が貫太郎の弁当を覗き込み、笑顔で言う。
美玲: 「地味じゃないよ。蛋白質が豊富で、水泳部員にぴったりだね。貫太郎みたいに体を動かす子にはこういう弁当が大事だよ。私のは見た目重視で、栄養はちょっと偏ってるかもしれないし。」
貫太郎が箸で唐揚げをつまみながら言う。
貫太郎: 「いや、美玲先輩の弁当だって栄養ありそうだよ。野菜もちゃんと入ってるし。俺、こういう華やかな弁当憧れるよ。」
美玲が卵焼きをつまみ、穏やかに笑う。
美玲: 「ありがとう。貫太郎がそう言ってくれると嬉しいよ。私もたまにはスタミナ系の弁当作ってみようかな。制和レディースとの決戦に備えて、体力つけなきゃね。」
その言葉で、会話が水泳部の話題に移った。貫太郎が焼きそばを口に運びながら言う。
貫太郎: 「そうだよな。女子水泳部が海風レディースとして戦うって決めたけど、戦闘力ってすぐには強くならねえよな。どうしたらいいか悩むよ。」
美玲がトマトを食べながら、少し考え込む。
美玲: 「うん、それが悩みどころだね。女子部員は水泳で鍛えてるけど、戦闘となると話が別だよ。明美はプロレスラーの両親の娘だから、元々腕っ節が強くて文句なしの戦力なんだけど、他の子たちはほとんど格闘経験がないのが問題なんだ。」
貫太郎が驚いて言う。
貫太郎: 「明美先輩、プロレスラーの娘かよ!確かに、彼女なら戦えそうだよな。でも、他の女子部員はどうすりゃいいんだ?俺ら男子もサポートするけどさ…。」
美玲が箸を置いて、真剣な表情で言う。
美玲: 「私、実は護身術で合気道と少林寺拳法を習ったことがあるんだ。それなりに戦闘の知識はあるよ。水泳を習う一方で格闘技までやってたから、ちょっと忙しかったけどね。」
貫太郎が目を丸くして言う。
貫太郎: 「マジかよ!美玲先輩、合気道と少林寺拳法まで!?水泳だけでもすごいのに、格闘技までやってたなんてすげえよ…。」
美玲が少し照れながら笑う。
美玲: 「大したことじゃないよ。護身術だから、基本的な動きだけだけど。相手の力を利用して投げる合気道とか、素早い動きで対応する少林寺拳法とか、実践的な技を少し覚えただけだよ。でも、それが海風レディースの訓練に活かせればいいなって思ってる。」
貫太郎が唐揚げを頬張りながら言う。
貫太郎: 「それでもすげえよ。美玲先輩がそんな戦闘知識持ってるなら、女子部員に教えてやれば強くなれるんじゃねえか?」
美玲が頷き、言う。
美玲: 「うん、私もそう思ってる。恵美先生と一緒に、基本の構えとか簡単な技を教えてるよ。でも、美咲のことも気になるんだ。彼女、空手を習ってたみたいだけど、すぐ止めてしまったらしい。それで、制和レディースに襲われた時に酷い負け方しちゃったみたいで…。」
貫太郎が少し顔を曇らせて言う。
貫太郎: 「美咲先輩、空手やってたのか…。でも、止めたなら戦闘経験少ないってことだよな。あの襲撃でやられたのも、仕方ねえのかもな…。」
美玲が弁当を食べながら、ため息をつく。
美玲: 「そうなんだよ。美咲は水泳で鍛えてたけど、格闘となると別だよね。私も護身術をやってたから何とか戦えるけど、全員がそうはいかない。鉄平や純也みたいに腕っ節の強い男子の援護がどこまで行き届くかにもよるけど、戦闘で完全に勝てる保証は皆無だよ。」
貫太郎が焼きそばを箸でつつきながら言う。
貫太郎: 「鉄平と純也なら頼りになるよな。中国拳法とキックボクシングの達人だし。でも、女子部員だけで制和レディースに勝つのはキツイか…。何かいい方法ねえかな?」
美玲が少し考えてから言う。
美玲: 「そうだね…。戦闘訓練を続けるしかないけど、短期間で強くなるのは難しいから、戦略も大事だよ。たとえば、私や明美が前線で戦って、他の子たちはサポートに回るとか。鉄平や純也には敵の動きを封じる役目を頼むとかね。」
貫太郎が目を輝かせて言う。
貫太郎: 「それいいな!美玲先輩と明美先輩が前線で戦って、俺ら男子が援護する。女子部員はサポートで動き回れば、チームワークで勝てるんじゃねえか?」
美玲が微笑み、言う。
美玲: 「うん、チームワークが私たちの強みだよ。海風レディースは水泳部としての絆があるから、それを活かせば勝てるかもしれない。貫太郎もサポートで活躍してね。」
貫太郎が力強く頷く。
貫太郎: 「俺、絶対サポートするよ。美咲先輩の仇を討つためなら、なんでもする!」
美玲が弁当を食べ終え、蓋を閉じながら言う。
美玲: 「ありがとう、貫太郎。その気持ちが私たちの力になるよ。制和レディースとの決戦、絶対勝とうね。」
貫太郎が弁当を片付けながら、心の中で決意を新たにする。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩の弁当、美味そうだし、戦闘の話も頼りになる。俺、もっと頑張らなきゃ。海風レディースと一緒に、美咲先輩の名誉を取り戻してやるよ。」
テラスに吹く風が二人の髪を揺らし、夏の陽射しが弁当箱に反射していた。復興途上の学園はまだ混沌としていたが、美玲との昼食の時間が、貫太郎に新たな力を与えていた。
シーン4:水泳部の戦闘演習
昼食後、全校生徒が一丸となって爆破で破壊された校舎の清掃に取り掛かった。連続爆破テロの爪痕は深く、校舎のあちこちに煤と埃が舞い上がり、改築工事のハンマー音が絶え間なく響いていた。生徒たちは黙々と箒を動かし、崩れた瓦礫を片付けていた。貫太郎は煤けた床を掃きながら、遠くで鳴り響く工事の音に耳を傾けた。制服の袖は黒ずみ、汗が額を伝って落ちたが、彼の心はどこか穏やかだった。
貫太郎: 「こんな状況でも学校が続くなんて、妙なもんだな」
そう呟きつつ、彼は仲間たちの姿を見回した。皆、疲れを見せながらも笑顔を浮かべ、互いに声を掛け合っていた。その姿に、彼は仲間との絆を感じ、美咲の重傷や二階派の陰謀に立ち向かう決意を新たにした。
清掃が一段落し、今日の授業は終了となった。校舎の復旧工事の影響で、しばらくは午前中だけの授業となり、登校は週3日に減らされた。不足する授業時間は、学校側が特例として大手予備校の映像講座で補うことになり、その費用も学校が負担してくれるという。貫太郎は内心でほくそ笑んだ。
貫太郎: 「映像講座なら自分のペースで進められる。勉強が進むチャンスだぜ」
彼は和田秀樹の勉強法を駆使し、学力を磨こうと意気込んだ。
だが、水泳部は例外だった。屋内プールが奇跡的に爆破の被害を免れたため、練習は基本的に毎日行われることになった。昼下がり、部員たちはプールサイドに集まり、制服から水着に着替えた。男子部員の多くは、キン肉マンの正義超人を気取ってブリーフパンツを愛用しており、貫太郎もその一人だった。彼は赤をバックに龍が描かれたブーメラン型競泳水着を手に持つと、ニヤリと笑った。
貫太郎: 「キン肉スグルみたいに強くなるには、これくらい気合入れなきゃな」
その言葉には、美咲のために戦う決意が込められていた。
一方、女子部員の中でひときわ目立つのは明美だった。彼女は赤をバックにアテナが描かれたハイレグ型競泳水着を堂々と着こなし、自信満々に宣言した。
明美: 「これが女子プロレスに適した戦闘コスチュームよ!」
その態度に、女子部員たちは目を丸くしながらも感嘆の声を漏らした。
美枝子: 「確かに強そう…!」
明美の両親は元プロレスラーで、彼女は幼い頃から投げ技や寝技を叩き込まれていた。その動きにはプロの風格が漂い、制和レディースへのリベンジを誓う海風レディースの戦士としての覚悟が感じられた。
美玲がプールサイドに現れると、部員たちは一斉に背筋を伸ばした。青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着を着た彼女は、護身術と格闘技に精通し、落ち着いた声で告げた。
美玲: 「戦闘訓練を始めるわ。まずは基本からね」
その言葉には人を引きつける力があり、静かな威圧感が場を包んだ。美咲の入院を受け、彼女が海風レディースの結成を宣言した日から、部員たちへの指導に一層の熱が入っていた。
訓練は美玲と明美の模範演技から始まった。美玲が軽やかなステップで明美に近づき、一瞬にして腕を掴んで背負い投げを決めた。プールサイドに叩きつけられた明美は、笑いながら立ち上がった。
明美: 「うっ…やるじゃない!」
今度は彼女が仕掛けた。力強い動きで美玲をロープに押し込み、プロレスの投げ技「スープレックス」を繰り出した。美玲は空中で体を捻り、着地すると同時に反撃のキックを放つ。二人の動きは息を呑むほど鮮やかで、部員たちは声を上げた。
部員たち: 「すげえ…!」
美玲が冷静に説明した。
美玲: 「見ての通り、力だけじゃ勝てない。タイミングと技術が大事よ」
明美が付け加えた。
明美: 「プロレスは気持ちも大事だよ!気合で負けたら終わりだからね!」
その言葉に、部員たちは目を輝かせ、制和レディースへの怒りを力に変えた。
明美は男子部員を見回し、にやりと笑った。
明美: 「男子もプロレスやれば絶対強くなるよ。ほら、キン肉マンの正義超人みたいにさ!」
彼女は貫太郎を指さし、次々に役割を割り当てた。
明美: 「貫太郎はキン肉スグルね。健太はテリーマン、鉄平はラーメンマン、純也はブロッケンJr.、虎十郎はロビンマスク、秀紀はウォーズマンだ!」
貫太郎は少し照れながら呟いた。
貫太郎: 「へえ、俺がキン肉スグルか。責任重大だな」
心の中では、美咲の仇を討つ正義超人になろうと決意していた。健太は笑った。
健太: 「テリーマンか…アメリカンな感じが俺にぴったりだな」
鉄平は首をかしげた。
鉄平: 「ラーメンマンってことは、俺、中国拳法も覚えなきゃいけないのか?」
純也は気合を入れた。
純也: 「ブロッケンJr.なら、父ちゃんの仇を取る気持ちで頑張るぜ」
虎十郎はクールに答えた。
虎十郎: 「ロビンマスクなら冷静に戦えそうだ」
秀紀は呟いた。
秀紀: 「ウォーズマンか…ロボ超人っぽく無口で行こうかな」
部員たちは笑い合い、緊張が解けた。
明美は拳を握り、宣言した。
明美: 「よし、決まりだね!後方支援は亮と拓也に任せるよ。残りは私と美玲姐さんで徹底的に鍛えてやるから覚悟しな!」
訓練が本格的に始まった。
プールの上に設置されたリングに最初に上がったのは貫太郎と美玲だった。貫太郎はブリーフパンツ姿でリングに立ち、自分を鼓舞した。
貫太郎: 「キン肉スグルなら、へのつっぱりはいらんですよって言うよな」
美玲は静かに微笑み、構えた。
美玲: 「なら、私がどれだけ強いか試してみなさい」
貫太郎が突進すると、美玲は素早く身をかわし、彼の腕を掴んで関節技に持ち込んだ。貫太郎は叫んだ。
貫太郎: 「うわっ、痛っ!」
美玲は冷静に言った。
美玲: 「焦らないで。相手の動きを見極めるのよ」
貫太郎は歯を食いしばり、全力で立ち上がった。
貫太郎: 「くそっ、キン肉マンなら火事場のクソ力で逆転するんだ!」
その勢いに美玲は一瞬驚いたが、すぐに足払いで彼を再び倒した。
倒れた貫太郎は息を切らしながら呟いた。
貫太郎: 「やっぱり強い…でも、これで終わりじゃないぜ」
美玲は彼を見下ろし、励ました。
美玲: 「その気持ちが大事。キン肉スグルなら諦めないわよね?」
貫太郎は立ち上がり、再び構えた。
貫太郎: 「当たり前だ!王子は最後まで戦う!」
その瞳には、美咲を想う不屈の精神が宿っていた。
二度目の突進で、貫太郎は美玲の動きを少し読めるようになっていた。彼女が腕を掴もうとした瞬間、彼は体を捻って逃れ、叫んだ。
貫太郎: 「キン肉バスターの予行演習だ!」
彼女を背負おうとしたが、美玲は冷静に足を払い、彼を倒した。
美玲: 「まだまだね。でも、少しは良くなったわ」
貫太郎は息を整えながら立ち上がった。
貫太郎: 「次こそは…!」
次にリングに上がったのは健太と明美だ。健太は叫んだ。
健太: 「テリーマンなら、テキサス魂で戦うぜ!」
明美に突進すると、彼女は笑った。
明美: 「いいね、その勢い!」
彼の突進を受け止め、そのまま投げ技でリングに叩きつけた。健太は呻いた。
健太: 「ぐはっ!」
明美は挑発した。
明美: 「プロレスは受け身も大事だよ。テリーマンなら立ち上がるよね?」
健太は立ち上がり、叫んだ。
健太: 「もちろんさ!俺のスター・エンブレムに誓って負けない!」
明美に組みつくと、二人は力比べになった。健太の腕力に明美が押されそうになった瞬間、彼女は膝を入れて彼を崩し、スープレックスで倒した。健太は苦笑した。
健太: 「まいったな…テリーマンもこんな感じだったのかな」
明美は笑った。
明美: 「まだまだこれからだよ。友情パワーで這い上がってきな!」
健太は再び立ち上がり、叫んだ。
健太: 「テキサス・クローで勝負だ!」
明美の腕を掴もうとしたが、彼女はそれをかわし、彼をロープに押し込んだ。
明美: 「プロレスは頭も使うんだよ!」
健太は叫びながら応戦した。
健太: 「くそっ、アメリカ魂が試されてるぜ!」
鉄平と虎十郎の対決は技術と冷静さのぶつかり合いだった。鉄平は叫んだ。
鉄平: 「ラーメンマンなら中国拳法だ!」
素早い蹴りを繰り出すと、虎十郎は静かに言った。
虎十郎: 「ロビンマスクなら冷静にいなす」
鉄平の蹴りを受け流し、タワーブリッジの体勢に持ち込んだ。鉄平は叫んだ。
鉄平: 「うわっ、やばい!」
虎十郎は告げた。
虎十郎: 「ロビン戦法だ。諦めな」
だが、鉄平は諦めなかった。
鉄平: 「ラーメンマンは諦めねえ!キャメルクラッチだ!」
虎十郎の腕を掴んで逆転を狙った。二人はリング上で技を掛け合い、互いに譲らない戦いを繰り広げた。鉄平が叫んだ。
鉄平: 「旋風脚だ!」
回転しながら蹴りを放つと、虎十郎はそれをかわし、投げ飛ばした。
虎十郎: 「ロビン・スペシャル!」
倒れた鉄平は笑いながら立ち上がった。
鉄平: 「くそっ、中国拳法が通じねえ!」
虎十郎は静かに言った。
虎十郎: 「次はお前が勝つ番だ」
純也と秀紀の対決は異様な雰囲気だった。純也は叫んだ。
純也: 「ブロッケンJr.なら父ちゃんの仇を取る執念で戦うぜ!」
秀紀に突進すると、彼は機械的な呼吸音を真似た。
秀紀: 「ウォーズマンなら…コーホー」
無言で構え、純也の突進をベアークローを模した手で受け止めた。純也は呻いた。
純也: 「うっ、重い!」
秀紀は呟いた。
秀紀: 「ファイティングコンピューターだ。弱点を見抜く」
彼を押さえ込んだ。
純也は叫んだ。
純也: 「くそっ、負けてたまるか!」
秀紀の足を狙って倒そうとしたが、秀紀はバランスを崩しながらも笑みを浮かべた。
秀紀: 「ウォーズマンスマイル」
純也を跳ね除けた。純也が飛びかかった。
純也: 「ベルリンの赤い雨だ!」
秀紀は応じた。
秀紀: 「スクリュードライバー!」
彼を回転させて投げ飛ばした。倒れた純也は呟いた。
純也: 「ちくしょう、執念が足りなかったか…」
秀紀は無表情で言った。
秀紀: 「次はもっと強くなれ」
女子部員たちも互いに手合わせを行い、美玲と明美の指導のもとで技を磨いた。南が言った。
南: 「私、明美先輩みたいに強くなりたい!」
明美は笑いながら教えた。
明美: 「ならハイレグ着て気合入れな!」
綾乃が尋ねた。
綾乃: 「護身術ってどうやるんですか?」
美玲は実演しながら答えた。
美玲: 「まず相手の動きをよく見て」
綾乃を優しく倒した。
女子部員たちは汗を流しながら笑顔で訓練に励み、語り合った。
綾乃: 「私たちも正義超人みたいになれるかな?」
明美は激励した。
明美: 「気合さえあれば誰だって強くなれるよ!」
美玲は静かに付け加えた。
美玲: 「技術と心が揃えば、無敵よ」
夕暮れが近づき、訓練が終了した。部員たちは汗と笑顔にまみれ、プールサイドで一息ついていた。貫太郎は鞄から『ターゲット1900』を取り出し、ページをめくりながら呟いた。
貫太郎: 「知ってる単語は見返さなくていいのか?俺、全部覚え直そうとしてたよ」
美玲が近づいてきて、単語帳を手に取った。
美玲: 「じゃあ、ちょっとテストしてみよう。『Hope』は?」
貫太郎は一瞬目を丸くしたが、ニヤリと笑った。
貫太郎: 「希望だろ?キン肉スグルだって希望を捨てねえぜ!」
美玲は微笑み、単語帳を返した。
美玲: 「正解。その調子なら、見返す必要ない単語も多そうね」
健太が笑いながら割り込んだ。
健太: 「お前、英語もキン肉マンで覚えてんのかよ!次は『Power』だな!」
貫太郎は拳を握った。
貫太郎: 「火事場のクソ力でぶちかますぜ!」
明美が豪快に笑った。
明美: 「プロレスも勉強も気合だよ!」
美玲が締めくくった。
美玲: 「両方頑張れば、最強の正義超人ね」
部員たちは互いに肩を叩き合った。貫太郎は空を見上げ、呟いた。
貫太郎: 「キン肉マンみたいに、俺も火事場のクソ力を発揮する日が来るかな」
健太は笑った。
健太: 「テリーマンなら友情パワーだぜ」
鉄平は拳を握った。
鉄平: 「ラーメンマンならもっと鍛えなきゃな」
純也は気合を入れた。
純也: 「ブロッケンJr.の執念で這い上がるぜ」
虎十郎はクールに言った。
虎十郎: 「ロビンマスクの冷静さで勝つ」
秀紀は呟いた。
秀紀: 「ウォーズマンなら…コーホー」
明美は激励した。
明美: 「みんな、才能あるよ。プロレス魂があればどこまででもいける!」
美玲は静かに締めくくった。
美玲: 「これからも頑張りましょう。強くなるのは自分次第よ」
貫太郎は仲間たちの背中を見ながら呟いた。
貫太郎: 「正義超人ってのは、仲間と一緒に強くなるもんなんだな」
風が優しく吹き抜け、水泳部の戦闘訓練は新たな一歩を踏み出した。
シーン5:病院襲撃
夕暮れが迫る中、水泳部の戦闘訓練を終えた部員たちは、美咲が入院する島宮県総合病院の周辺に集結していた。爆破テロで傷ついた校舎の記憶がまだ生々しく残る中、美咲が制和レディースに襲われ重傷を負った事実は、部員たちに新たな闘志を燃やしていた。貫太郎は病院の正門近くで、仲間たちと一緒に周辺を巡回しながら呟いた。
貫太郎: 「こんな状況でも俺たちは戦わなきゃならねえなんて、妙なもんだな」
彼の声には疲れと決意が混じり合っていた。赤をバックに龍が描かれたブーメラン型競泳水着の上にジャージを羽織った姿で、彼は美咲を守るためならどんな敵とも戦う覚悟を固めていた。
美玲が静かに指示を出した。
美玲: 「みんな、気を抜かないで。制和レディースがいつ襲ってくるかわからないわ」
青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着にジャージを重ねた彼女は、副キャプテンとして部員を統率し、鋭い視線で周囲を見渡した。明美は拳を握り、闘志を燃やした。
明美: 「奴らが来たら、プロレスの技でぶっ潰してやるよ!」
赤をバックにアテナが描かれたハイレグ型競泳水着を纏った彼女は、制和レディースへの怒りを抑えきれなかった。
部員たちは病院の正門や裏口、駐車場周辺に散らばり、警備に当たった。健太は緑をバックに獅子が描かれた水着姿で、鉄平と一緒に正門近くを見張りながら呟いた。
健太: 「テリーマンならこんな時、友情パワーで乗り切るぜ」
鉄平は中国拳法の構えをとりながら応じた。
鉄平: 「ラーメンマンなら、敵を一網打尽だ!」
二人の軽口が、緊張を和らげていた。
突然、遠くからバイクのエンジン音が響き、制和レディースの襲撃が始まった。黒い革ジャンに身を包んだ彼女たちは、鉄パイプやバットを手に病院の正門へ突進してきた。病院の警備員が立ちはだかったが、制和レディースの幹部格であるレイが素早く動き、警備員の首筋に手刀を叩き込んで気絶させた。
レイ: 「邪魔者はどけ!美咲を仕留めるまで止まらねえよ!」
その冷酷な声に、貫太郎たちは一瞬身震いしたが、すぐに戦闘態勢に入った。
正門を突破した制和レディースの前に、海風ファイターズの主力・大鳥鉄平と海風レディースの主力・田辺明美が立ち塞がった。鉄平はジャージを脱ぎ捨て、中国拳法の構えをとった。
鉄平: 「ラーメンマンなら、雑魚なんて蹴散らすだけだ!」
彼は素早い動きで制和レディースの雑兵に飛び込み、「旋風脚」を繰り出した。回転する蹴りが雑兵たちの腹や胸を捉え、次々と倒れていく。雑兵の一人が叫んだ。
雑兵: 「何!?こいつ、速すぎる!」
だが、鉄平は無表情で技を続け、瞬く間に5人を戦闘不能にした。
一方、明美はレイと対峙した。レイは長身で筋肉質な体躯を活かし、鉄パイプを振り回して威圧した。
レイ: 「お前なんかに邪魔させねえよ!」
明美はニヤリと笑い、プロレスの構えをとった。
明美: 「あたいなんて、てめえみたいな奴に負けねえよ!」
彼女はレイの鉄パイプをかわし、一気に間合いを詰めて「キン肉ドライバー」の体勢に持ち込んだ。レイは抵抗し、肘打ちで明美の腹を狙ったが、明美はそれを耐え、力強くレイを背負った。
明美: 「喰らえ、キン肉ドライバー!」
リングさながらに、彼女はレイを高く持ち上げ、地面に叩きつけた。衝撃でレイは呻き声を上げ、動かなくなった。
レイ: 「ぐっ…!」
鉄平が雑兵を片付け終え、明美に駆け寄った。
鉄平: 「さすがやな、明美先輩!」
明美は息を整えながら応じた。
明美: 「まだ終わってねえよ。別働隊が病院内にいるかもしれない」
彼女は鉄平に正門の警備を任せ、病院内部へと突入した。
明美: 「鉄平、ここは頼んだよ!」
鉄平は頷き、再び構えた。
鉄平: 「任せとけ!」
明美が病院のロビーに飛び込むと、突然けたたましい爆発音が響き渡った。ガラスが飛び散り、患者や看護師たちの悲鳴がこだました。明美は一瞬立ちすくんだが、すぐに状況を理解した。
明美: 「これは無差別テロだ…!美咲先輩が危ねえ!」
爆発音は上層階から響いており、美咲の病室が危険に晒されている可能性が高い。彼女は階段を駆け上がり、汗と焦燥感にまみれながら呟いた。
明美: 「待ってろ、美咲先輩!絶対に守ってみせる!」
3階にたどり着いた明美は、廊下で怪しい男を見つけた。黒い服に身を包み、手にリモコンらしきものを持った爆弾魔だ。男が不敵に笑った。
爆弾魔: 「お嬢ちゃん、邪魔だよ。次の爆弾で病院ごと吹っ飛ばしてやる」
明美は怒りに震え、一気に男に飛びかかった。
明美: 「ふざけんな!」
彼女は強烈なキックを男の股間に叩き込み、男が悶絶する隙にプロレスの寝技「キャメルクラッチ」をかけた。男の背中が軋み、悲鳴が上がった。
爆弾魔: 「ぐああっ!やめろ!」
明美は冷たく言い放った。
明美: 「白状しな。誰の差し金だ?」
男は苦痛に顔を歪めながら吐いた。
爆弾魔: 「制和レディースの親組織…制和会のヤクザだ。小泉健一郎と晋太郎、高石小百合の命令で…美咲を始末しろって…」
明美の目が燃えた。
明美: 「やっぱりあいつらか…絶対に許さねえ!」
彼女は男を気絶させ、美咲の病室へと急いだ。心の中で、小泉一派への怒りが燃え上がり、プロレス魂が彼女を突き動かした。
一方、美咲の病室では、貫太郎と美玲が制和会のヤクザ雑兵と激しい戦いを繰り広げていた。病室のドアが蹴破られ、刺青を入れたヤクザたちが押し寄せてきた。美咲は病床に伏したまま、弱々しい声で呟いた。
美咲: 「みんな…ごめん…私のせいで…」
貫太郎は彼女の手を握り、力強く言った。
貫太郎: 「謝らないでください、美咲先輩!キン肉スグルなら仲間を守るために戦いますよ!」
ヤクザの一人がナイフを振りかざして突進してきた。
ヤクザ: 「お前ら、邪魔だ!死ね!」
貫太郎は素早く身をかわし、ブレーンバスターの要領でヤクザを背負い、床に叩きつけた。
貫太郎: 「これが正義超人の力だ!」
ヤクザは呻き声を上げ、動かなくなった。
美玲は別のヤクザと対峙し、護身術の技で応戦した。彼女はヤクザの腕をひねり、関節技で押さえ込んだ。
美玲: 「無駄よ。美咲には指一本触れさせない」
ヤクザが抵抗したが、美玲は冷静に足払いを決め、倒した。
美玲: 「次はあなたね」
彼女の静かな怒りが、敵を圧倒していた。
だが、ヤクザの数は多く、次々と病室に押し寄せてきた。貫太郎は息を切らしながら呟いた。
貫太郎: 「くそっ、キリがねえ…!」
美玲が叫んだ。
美玲: 「貫太郎、諦めないで!美咲を守るのよ!」
二人は背中を預け合い、病床の美咲を守るために立ち続けた。
その時、病室のドアが勢いよく開き、明美が飛び込んできた。彼女は息を切らしながら状況を確認し、叫んだ。
明美: 「貫太郎、美玲先輩!大丈夫か!?」
貫太郎は安堵の笑みを浮かべた。
貫太郎: 「明美先輩、助かったぜ!」
美玲が頷いた。
美玲: 「明美、状況は?」
明美は拳を握り、怒りを込めて報告した。
明美: 「制和会のヤクザと小泉一家が裏で糸引いてる。こいつら、病院ごと吹っ飛ばす気だ!」
貫太郎の目が鋭くなった。
貫太郎: 「何!?あいつら、どこまで腐ってやがるんだ!」
美玲は冷静に言った。
美玲: 「なら、私たちが止めるしかないわ」
美咲が弱々しく声を絞り出した。
美咲: 「みんな…ありがとう…でも、無理しないで…」
明美は美咲に近づき、力強く言った。
明美: 「無理なんかじゃねえよ!海風レディースは仲間を見捨てねえ!」
その時、再び爆発音が響き、病院が揺れた。貫太郎たちは顔を見合わせ、決意を新たにした。戦いはまだ終わっていなかった。
次回、制和会の病院襲撃は地獄と化す!果たして、貫太郎達は美咲を守り通せるのか!?




