第二十五話 衝撃!暴かれた海風学園の闇
前回までのあらすじ
貫太郎たちは海風学園高校に入学後、厳しい水泳部の入部試験を乗り越え、正式な部員として新生活をスタートさせた。新人戦に三島アリスが参戦して、チームの士気を上がり、激闘の末に優勝して、アリスは正式に水泳部員となった。やがて、県大会の出場種目が発表され、貫太郎たちはそれぞれの強みを活かし、全国制覇を目指す決意を固める。体育祭の後、貫太郎達は県大会を前に厳しい練習に励み、強豪校との特別合同練習を迎えた。新入生部員は先輩部員の手厚い指導で水泳の技能を磨き上げる中、貫太郎は恵美の知られざる過去を知り、彼女の決意と覚悟を受け止め、愛の鞭の特別指導を受けるが、そこへ挑発してきた特別合同練習に参加していた恵美の現役時代のライバルである強豪校の監督との水泳勝負に買って出るも恵美は敗れてしまう。恵美の敗北で特別合同練習は一日で中止となり、恵美を侮辱された海風学園高校水泳部は悲しみを怒りに変えリベンジを誓った。特別合同練習の中止に伴い、年間のスケジュールに強化合宿の回数が増え、二泊三日の強化合宿を経て、島宮県高校総体で海風学園水泳部は3年ぶりのアベック優勝を果たした。高校総体の優勝を受けて、貫太郎達のクラスの1年ε組の学級副委員長の菅生の提案で海風学園水泳部のファンクラブが設立されて、新規で水泳部に入部を希望する生徒も激増して、貫太郎達は新たな仲間が増える予感を楽しみにしていた…。
登場人物:
川名貫太郎:主人公。自由形専門。元々は小中学校の水泳部で全国優勝の経験を持つが、海風学園高校での練習を通して、天狗になったと気付かされる。国語と英語と歴史など文系科目が得意。和田秀樹の著書の勉強法を駆使して勉強中。赤をバックに龍が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
佐藤健太:貫太郎の友人。バタフライ専門。水泳とテレビゲームが趣味で、部活動を楽しむタイプ。体育以外の科目は苦手であり、特に国語(主に古文)と英語(主に分詞構文)が苦手。貫太郎に助けを求めることが多い。緑をバックに獅子が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
山本亮:貫太郎の友人。背泳ぎ専門。科学の本を読むのが好きで、理数系が得意。逆に国語と歴史は苦手だが、貫太郎から歴史の学び方を教わり、国語と歴史を勉強し易くなる。逆に数学が苦手な貫太郎には綾乃と共に勉強を教える。黒をバックに海馬が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
高木拓也:貫太郎の友人。平泳ぎ専門。アニメと漫画のオタクで、1960年代から2010年代までの作品に精通。特にドラゴンボール、聖闘士星矢、ガンダム、エヴァンゲリオンが好き。主要科目の国語と数学と英語が苦手で、いつも貫太郎や綾乃に助けを求める。青をバックに天馬が描かれたブーメラン型競泳水着を着用する。
三島アリス:貫太郎の同級生。自由形専門。国内でも名の知れた大企業「三島コーポレーション」の社長令嬢。幼い頃から厳しい教育を受けてきたが、その中で水泳だけは自分自身で選んだ趣味であり、全中水泳大会で個人の部で優勝経験を持つ。とある事がきっかけで貫太郎に恋心を抱き、新人戦に飛び入り参加して、遅れながらも水泳部に入部を認められる。赤紫をバックに鳳凰が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
大鳥鉄平:1年ζ組所属。神戸出身。親が転勤族であるため、今年に島宮県に引っ越して、海風学園に入学した。中国拳法の達人だったが、校内に自分に見合った部活動が無かったため、入学から長く未所属だったが、貫太郎の高校総体での活躍に見惚れて水泳部入部を希望する。
早瀬純也:1年ζ組所属。神戸出身。友人である鉄平を慕い、自分の得意なキックボクシングを活かして、島宮県のキックボクシング強豪校の海風学園に入学した。しかし、キックボクシング部の悪事を知り、鉄平と共にキックボクシング部員を蹴散らしたため、キックボクシング部は廃部となり、長らく部活動未所属でいたが、鉄平の誘いで水泳部入部を希望する。
深町虎十郎:1年α組所属。中学からの内部進学者。医者の息子で頭脳は優れており、全教科の成績は常に満点で学年1位である。中学時代から長く部活動に入部したことはなかったが、拓也が投稿したYouTubeのライブ配信で貫太郎達の活躍を見て、新たな学びを得られるとみて、水泳部への入部を希望する。
鷹丸秀紀:1年α組所属。中学からの内部進学者で、虎十郎が最も信頼する相棒兼クラスメイト。彼もまた成績優秀で、模試では常にA判定である。虎十郎と共に拓也が投稿したYouTubeのライブ配信で貫太郎達の活躍を見て、学びになるとみた虎十郎に追従する形で水泳部への入部を希望する。
中村美枝子:平泳ぎ専門。ファッション愛好者で、将来は高級ブランドのバッグを手に入れるのが夢。国語と英語が苦手で、授業後に貫太郎に教えてもらうことが多い。貫太郎に想いを寄せており、アリスとは貫太郎を巡る恋敵ではあるが、喧嘩するほど仲が良い友人関係でもある。赤をバックに朱雀が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
小林綾乃:背泳ぎ専門。クラシック音楽や美術が趣味で、ベートーヴェンやバッハを愛する。水泳のスポーツ推薦で入学し、成績もトップ。英語は得意だが、それでも理解できない箇所は貫太郎に教えて貰う。数学は得意で苦手な貫太郎に教えることが多い。貫太郎に想いを寄せており、アリスとは貫太郎を巡る恋敵の関係ではあるが、時には同じ金持ちの娘同士と言うことで助け合うこともある。青をバックに人魚が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
斉藤南:バタフライ専門。スキューバダイビングが趣味で、両親が海洋生物学者。生物が得意だが、古典や歴史に苦労しており、貫太郎にこれらの科目について教えを乞う。貫太郎に想いを寄せており、アリスとは貫太郎を巡る恋敵ではあるが、互いに泳ぎの速さを認め合っている好敵手の関係でもある。緑をバックに青龍が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
有川純恵:貫太郎のクラスメイト。元々は演劇部だが、貫太郎とアリスの高校総体での活躍に見とれて、演劇部との掛け持ちで水泳部への入部を希望する。美枝子とは小学校時代からの腐れ縁。好きなアニメは「ベルサイユのばら」、「はいからさんがとおる」。
海老名真澄:1年ζ組所属。元々は友人の誘いでバレー部に入部しただが、高校総体の一回戦で敗退して、弱小ぶりに愛想を尽かしてバレー部に見切りを付けた。また、貫太郎とアリスの高校総体での活躍に見とれて、新しい事への挑戦で水泳部への入部を希望する。根っからの勉強嫌いで怠け癖が強いが、部活動には全力で励む。好きなアニメは「ONE PIECE」、「ナルト」。
西川優子:1年Δ組所属。成績優秀で県立鳴海西高校を志望していたが不合格して、滑り止めで受かった海風学園に入学した。兄が内部進学生であるため、学費の兄弟割引が適用される。元々は吹奏楽部だったが、部内のいじめやパシリに耐えかねて、水泳部への転部を希望する。亮とは中学時代の同級生の関係で仲が良い。好きなアニメは「明日のナージャ」、「カードキャプターさくら」。
桑名春美:貫太郎のクラスメイト。元々はバスケ部に所属していたが、監督とレギュラー選抜を巡って対立して退部して以来、長らく部活動未所属状態だったが貫太郎とアリスの活躍に触発されて、水泳部への入部を希望する。貫太郎にはかなりベタ惚れしているため、アリスや美枝子には目の敵にされている。好きなアニメは「犬夜叉」、「境界のRINNE」。
五反田紬:貫太郎のクラスメイト。中学時代から帰宅部だったが、貫太郎とアリスを始めとする海風学園水泳部の活躍に刺激されて、新たな刺激を求めて水泳部への入部を希望する。家庭的であり、料理が得意。好きなアニメは「ワカコ酒」、「あたしンち」。
南条桃音:貫太郎のクラスメイト。元々は吹奏楽部に所属していたが、平和主義の彼女にとって軍艦行進曲や陸軍分列行進曲など軍国主義を彷彿させる内容の楽曲を演奏させられたことに反発して退部。貫太郎とアリスの活躍、拓也のYouTubeライブ配信で見たアニソンの応援合戦に魅了されて、自分の求めていた環境に合っているとみて水泳部への入部を希望する。綾乃から色々と貫太郎の評判を聞いており、彼に対する想いが強い。共産党員の両親に影響されて護憲派である。好きなアニメは「ふしぎな海のナディア」、「バクマン。」。
小川愛美:1年ζ組所属。元々はスイミングクラブに所属しているが、女子部員全員はハイレグ型競泳水着を着る海風学園水泳部の雰囲気が合わず、最初は帰宅部だった。しかし、スイミングクラブでの練習ではスパッツ型競泳水着が妙に着脱のしにくいと実感しつつある矢先に、貫太郎とアリスの高校総体での活躍で男子のブーメラン型競泳水着と女子のハイレグ型競泳水着が高性能であることが証明されたため、試しにハイレグ型競泳水着で大会に出場して記録を残そうと、水泳部への入部で自分を磨く決意をする。勉強はそこそこ出来て、成績は平均的である。好きなアニメは「機動戦士ガンダムSEED」、「鋼の錬金術師」。
野崎華鈴:1年ζ組所属。元々はバスケ部に所属していたが、春美と同様に監督と対立してバスケ部を追われて未所属だったが、YouTubeのライブ配信で貫太郎とアリスの活躍を見て、水泳部への入部を希望する。国語や英語は苦手だが、理系の探究心が強い。好きなアニメは「スラムダンク」、「黒子のバスケ」。
田村莉子:1年ζ組所属。元々はテニス部所属だったが、余りの弱小ぶりと部員の腐敗の改善の余地がなかったため去って以来、ずっと部活動未所属でいる。YouTubeのライブ配信で貫太郎達の活躍を見て、水泳部がクリーンな印象を持ち、水泳部への入部を希望する。勉強は苦手だが、運動神経は優れている。好きなアニメは「テニスの王子様」、「家庭教師ヒットマンREBORN」。
大崎千晶:1年Δ組所属。元々は吹奏楽部に所属していたが、軍艦行進曲などの軍歌を演奏させられて、反戦の平和主義者の自分の信条に合わなくなり退部した。そんなある日、YouTubeのライブ配信で水泳部の活躍を見て、クリーンな印象を受けて、水泳部への入部を希望する。勉強は平均的に出来るが、運動は苦手。好きなアニメは「おジャ魔女どれみ」、「カードキャプターさくら」。
河津彩芽:1年ζ組所属。元々はバレー部だったが、頭でっかちな監督に愛想を尽かして退部する。YouTubeのライブ配信で水泳部監督の恵美の人柄に魅了されて、水泳部への入部を希望する。勉強もスポーツも平均的な出来である。好きなアニメは「アタックNo.1」、「ハイキュー!!」。
塚田英美里:1年ζ組所属。元々はバスケ部に所属していたが、監督の独裁的運営に反発して退部する。YouTubeのライブ配信を見て、水泳部のクリーンな運営と監督の恵美の正義感の強さに惹かれて、水泳部への入部を希望する。理数系が苦手で、文系は平均的。好きなアニメは「GS美神」、「聖闘士星矢」。
萬田久美:1年Δ組所属。元々はバレー部所属だが、バレー部内部の裏金問題を知って、内部告発するために部活動をサボってバックレる形で退部する。YouTubeのライブ配信で水泳部のクリーンな印象を受けて、元バレー部仲間と共に水泳部への入部を希望する。勉強は比較的に出来ており、特に理数系が得意。好きなアニメは「るろうに剣心」、「地獄先生ぬ~べ~」。
岩村彩美:1年Δ組所属。元々は茶道部に所属していたが、中学校のバスケ部引退以来運動から身を引いていたため、体を鈍らせないように水泳が最適とみて、茶道部と掛け持ちする形で水泳部への入部を希望する。彼女は学力が優秀な才媛であり、成績は学年では女子の中では綾乃とアリスと競い合う。好きなアニメは「ちはやふる」、「化物語」。
佐古毬絵:1年Δ組所属。元々はバスケ部所属だったが、バスケ部内部の裏金問題を告発するために退部する。学内でクリーンな部活動という印象の水泳部への入部を希望する。学力は平均より上だが、それでもおっちょこちょいな一面がある。好きなアニメは「ふたりはプリキュア」、「銀魂」。
藤山愛永:1年ζ組所属。中学時代はソフトボール部だったが、海風学園にはソフトボール部がないため、長らく部活動未所属の状態だった。貫太郎達の水泳部での活躍を見て、新しい刺激を欲するために水泳部への入部を希望する。勉強嫌いではあるが、中学のソフトボール部時代に鍛えられた筋力が備わっているため、運動神経は秀でている。好きなアニメは「トリコ」、「べるぜバブ」。
松澤恵美:28歳。清楚美人教師。海風学園高校卒業生かつ元水泳部キャプテン。パリ大学修士課程を中退し、公民・世界史教員兼水泳部顧問として帰国。平時はお淑やかだが、部活動では鬼教官に変身。ビキニやハイレグ型競泳水着を着用し、すぐにプールサイドに向かえるように常に準備している。
高橋美咲:水泳部の主将。厳しい性格で、恵美のやり方を引き継いでいる。部員からは恐れられつつも尊敬される存在。日本史専門の歴女だが、世界史も履修しており歴史全般が得意。日本史に残る海戦や戦国大名の故事を元に貫太郎を指導する。彼女自身は全教科の成績は優秀で、国公立大学の教育学部志望で高校教師を目指している。赤をバックに天照大神が描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
上原美玲:水泳部の副キャプテン。美咲と正反対の優しい性格で、部員を温かく支える。そのため、「鬼の美咲、仏の美玲」と形容される。世界史専門(特に西洋史)の歴女だが、日本史も履修しており歴史全般が得意。世界史に残る海戦や英雄の故事を元に貫太郎を指導する。彼女自身も成績優秀であり、国公立大学の法学部志望で弁護士を目指している。青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
森川ユウ: 二年生。自由形担当。『セーラームーン』が好きで、ファッションや写真撮影が趣味。大会や合宿では、みんなが写真に収まるのを楽しみにしている。彼女はアニオタでもあり、魔法少女系アニメやアイドル系のアニメが好みであり、ファッションモデルを志す美枝子に美しい泳ぎ方を指導する。将来の夢はファッションモデルになることで、ファッションに関する知識を猛勉強中。ピンクをバックにアフロディテが描かれたハイレグ型競泳水着を着用する。
田中角三:海風学園理事長。不正を許さない性格。生徒会内部と一部の運動部内部の裏金問題を受けて、汚職に関わった教職員と生徒に厳罰を科す。
大平正則:海風学園校長。田中理事長の部下で、不正を許さない性格。
麻生達夫:生徒会顧問。典型的な老害教師であり、海風学園校長を歴任して、名誉校長となった後は長らく海風学園職員の元老として影響力を振るい、生徒会顧問として事実上の生徒会の裏の支配者に君臨していたが、今回の裏金問題を受けて懲戒解雇となる。
菅佳久:生徒会副顧問。認知症が進んでいる典型的な老害教師であり、海風学園教頭・副校長を歴任して、海風学園の名誉副校長となった後も、麻生と共に元老として影響力を振るい、生徒会副顧問として生徒会に絶大な影響力を与えていたが、今回の裏金問題を受けて懲戒解雇となる。
岸辺民雄:生徒会副会長。美玲のクラスメイトであり、彼女に憧れて生徒副会長になった。しかし、彼女に隠れて、汚職を行っていたことが発覚して、想いを寄せていた美玲により生徒会副会長を解任される。
石田茂夫:生徒会書記。元は太ったオタク男子。生徒会書記に就任した後も怠けてばかりで、仕事は全て部下に押し付けて、自分は推し活に全力を注いでいた。サボり癖だけでなく、裏金を貰って豪遊していたことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で解任される。
宮沢洋介:生徒会会計係。生徒会の予算を管理する会計係に任命されていながら、金を横領して成人を偽ってキャバクラやSM風俗で豪遊していたことが発覚して、生徒会長の美玲の怒りを買って解任される。
河野次郎:男女バスケ部総監督。傲慢な性格で部員の意見を聞かないトップダウン運営をしている。自分の方針に逆らう生徒のSNSは容赦なくブロックしているため、「ブロック監督」の渾名がつけられる。そのため、女子バスケ部の内部の離反を招き、パワハラと理不尽な体罰のために懲戒解雇となる。
小泉晋太郎:男子バスケ部主将。自分の失敗については小泉ポエムと呼ばれる言い訳を言って責任逃れを繰り返す卑怯者。海風学園の卒業生である父の権限を笠に着て威張ってきたが、美玲の怒りを買って男子バスケ部主将を解任されて、バスケ部を追放され、停学処分となる。
西村泰典:男子バスケ部副将。生徒会役員選挙で男子バスケ部を自分の支持母体に裏金を貰って、不正に当選したことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で生徒会役員・男子バスケ部副将を解任され、停学処分となる。
高石小百合:女子バスケ部主将。彼女の急進的な女子バスケ部の練習量増加で部員の反感を招く。また、地元のレディースと連んで恐喝していたことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で女子バスケ部主将を解任され、停学処分となる。
野津静奈:女子バスケ部副将。小百合と共に女子バスケ部の練習量を増加すると共に、地元のレディースと関係を深めて弱者から恐喝していたことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で女子バスケ部副将を解任され、停学処分となる。
吉永洋平:男女バレー部総監督。傲慢な性格で良識派の女子バレー部顧問の高橋美和子の意見を封殺して独裁的運営を行う。そのため、女子バレー部から離反者を招く。裏金と部員へのパワハラが発覚して、懲戒解雇となる。
玉木洋一郎:男子バレー部主将。総監督の吉永と連んで、才能のないバレー部員を虐げて、カツアゲまでして搾取していた外道。今回の裏金・恐喝が発覚して、生徒会長の美玲の権限で男子バレー部主将を解任され、停学処分になる。
石丸健治:男子バレー部副将。玉木と仲良しで総監督の吉永と連んで、才能のないバレー部員を虐げて、搾取してきた外道。今回の裏金・恐喝が発覚して、生徒会長の美玲の権限で男子バレー部副将を解任され、停学処分になる。
上山聖子:女子バレー部主将。一般的に勤勉な印象を抱かれていたが、裏金問題が露見して、生徒会長の美玲の権限で女子バレー部主将を解任され、停学処分となる。
杉野美代:女子バレー部副将。真面目な性格から男子生徒から人気は高かったが、裏金・いじめ問題が露見して、生徒会長の美玲の権限で女子バレー部副将を解任され、停学処分となる。
野田義弘:男女テニス部監督。太った体格とは裏腹に面倒見の良い教師として評判だったが、テニス部内部の悪事を意図的に見逃して犯罪を助長したため、懲戒解雇となる。
泉寛太:男子テニス部主将。新進気鋭のテニスの王子様として女子生徒から人気を集めていたが、ファンの女子に性的暴行を振るい、性的搾取まで行っていたことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で男子テニス部主将を解任され、停学処分となる。
枝野幸人:男子テニス部副将。男子テニス部の重鎮として地元のテニス選手から尊敬されていたが、裏で性的搾取を行っていたことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で男子テニス部副将を解任され、停学処分となる。
坂井夏子:女子テニス部主将。「テニスの女王様」と言う名前で男子生徒から人気だったが、裏でSM風俗嬢なり、多くの男子生徒を傷つけて、性的搾取したことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で解任される。
辻村清子:女子テニス部副将。女子テニス界の新星として期待されていたが、恐喝・詐欺で金を巻き上げていたことを隠していたことが発覚して、生徒会長の美玲の権限で女子テニス部副将を解任され、停学処分となる。
桜井依恵:吹奏楽部顧問。思想は右寄りの改憲派でネトウヨから支持されており、吹奏楽の練習では軍歌を演奏させている。そのため、反戦の平和主義者の離脱を招き、裏金問題が発覚して懲戒解雇となる。
小野田紀子:吹奏楽部部長。顧問の桜井の改憲思想に共鳴して、日本を再び国粋主義の軍国主義国家にしようと企んでいた。しかし、平和主義者へのいじめが発覚して、生徒会長の美玲の権限で吹奏楽部部長を解任され、停学処分となる。
丸山民代:吹奏楽部副部長。桜井の思想に共鳴して、海風学園を拠点に日本を再び国粋主義の軍国主義国家にしようと企んでいた。しかし、平和主義者に対するいじめが発覚して、生徒会長の美玲の権限で吹奏楽部副部長を解任され、停学処分となる。
プロローグ
夕陽が海風学園高校の校舎をオレンジ色に染め、放課後のチャイムが鳴り響いてからしばらく経った頃、学食は寮生や部活帰りの生徒たちで賑わいを見せていた。窓際の長いテーブルを囲む貫太郎、健太、亮、拓也、アリス、美枝子、綾乃、南の8人は、作戦会議を終えたばかりだった。テーブルの上には空になったトレイが散らばり、牛タンカレーの濃厚な香りやビーフカレーのスパイス、チャンポンのスープの余韻がまだ漂っている。窓の外では校庭を歩く生徒たちの影が長く伸び、海からの風がカーテンを軽く揺らし、穏やかな夕暮れの雰囲気を醸し出していた。
貫太郎は牛タンカレーのトレイを脇に寄せ、スプーンを置いて仲間たちを見渡した。会議で決まった強化合宿や期末試験対策、九州大会、インターハイのスケジュールに胸を膨らませつつも、新規入部希望者20人の受け入れに少しの不安を感じていた。鉄平、純也、虎十郎、秀紀、そして女子16人――彼らの情熱は嬉しいが、水泳部の伝統であるブーメラン型競泳水着とハイレグ型競泳水着に慣れることができるのか、心配が拭えなかった。
貫太郎(心の声): 「新メンバー20人か…。鉄平たちの正義感や女子の熱意は頼もしいけど、ブーメランとハイレグの壁を越えられるかな。俺たちだって最初は慣れるまで時間かかったしな。」
健太がビーフカレーの最後のひと口を頬張り、満足そうに笑いながら言う。
健太: 「いやー、会議終わって腹も満たされたし、俺、バタフライのイメージトレーニングでもするか!新メンバーも楽しみだぜ!」
亮がチャンポンの器を片付けながら冷静に言う。
亮: 「試験対策も合宿も決まったし、次は実行あるのみだ。新入部員が加われば、科学的にもチーム力は上がるよ。」
拓也がチャーハンのトレイを手に持ったまま、興奮気味に言う。
拓也: 「俺、鉄平たちと女子が合格したら、まるで『ガンダム』の新兵みたいだぜ!平泳ぎで一緒に戦うの、ワクワクするな!」
アリスがナポリタンを食べ終え、フォークを置いて微笑みながら言う。
アリス: 「みんなの意気込みが素敵ね。私も自由形で新メンバーと泳げるのが楽しみだわ。貫太郎、会議お疲れ様。」
美枝子がゴーヤチャンプルーのトレイを脇に寄せ、少し拗ねた口調で言う。
美枝子: 「あたしも平泳ぎで負けないよ!新入りの子たち、ハイレグ慣れてくれるといいね。貫太郎、心配だよね?」
綾乃がビーフシチューのスプーンを置いて穏やかに言う。
綾乃: 「私も新メンバーと一緒に泳ぐのが楽しみだわ。合宿で背泳ぎも磨けるし、南のお祖父様とお祖母様に感謝ね。」
南がアジフライ定食の最後の一切れを食べ終え、元気よく言う。
南: 「私、じいちゃんたちに連絡するから、合宿バッチリだよ!新メンバーも一緒に頑張ろうね!」
仲間たちの笑顔と意気込みに、貫太郎は安堵と期待が入り混じった気持ちで頷いた。トレイを片付けようと立ち上がろうとしたその瞬間、学食の入り口が騒がしくなり、貫太郎たちの視線が一斉にそちらへ向かった。
そこには、大鳥鉄平、早瀬純也、深町虎十郎、鷹丸秀紀を先頭に、女子の新規入部希望者16人――有川純恵、海老名真澄、西川優子、桑名春美、五反田紬、南条桃音、小川愛美、野崎華鈴、田村莉子、大崎千晶、河津彩芽、塚田英美里、萬田久美、岩村彩美、佐古毬絵、藤山愛永――が勢揃いしていた。20人もの生徒が一斉に学食に押し寄せたその光景に、学食内の空気が一瞬にして変わった。寮生たちのざわめきが大きくなり、カウンターに並んでいた生徒たちが振り返り、好奇の目で彼らを見つめている。
貫太郎が驚きを隠せず呟いた。
貫太郎: 「何!?鉄平、純也、虎十郎、秀紀…それに女子16人全員!?何だこのタイミング…。」
貫太郎(心の声): 「会議終わったばかりなのに、こいつら揃って何だよ。まさか今から何かあるのか?」
鉄平が屈強な体を揺らしながら貫太郎に近づき、関西弁の明るい声で叫んだ。
鉄平: 「おお、貫太郎!ちょうどええとこにおったわ!俺ら、新規入部希望者全員で集まってきたで!ちょっと大事な話があってな!」
純也が鉄平の隣で穏やかにフォローするように言う。
純也: 「すまない、貫太郎。急に押しかけてびっくりしたよな。実は、内密の話があってさ。ここじゃちょっと…。」
虎十郎が眼鏡を軽く押さえ、冷淡な声で続ける。
虎十郎: 「学食は人が多すぎる。誰が聞いてるか分からない状況じゃ、話すのは危険だ。場所を変えた方がいい。」
秀紀が虎十郎の隣で明るく笑いながら言う。
秀紀: 「そうそう!俺ら、せっかく全員揃ったんだから、ちゃんと話したいぜ!貫太郎、どっか落ち着ける場所ないか?」
貫太郎が一瞬呆気に取られながらも、頭を切り替えて状況を把握しようとした。20人の新規入部希望者が一斉に現れ、内密の話をしたいと言うその様子に、何かただならぬ気配を感じ取っていた。
貫太郎(心の声): 「内密の話?鉄平たちの表情見てると、ただの入部試験の相談じゃなさそうだ。女子16人も真剣な顔してるし…何だこの雰囲気。」
健太がビーフカレーのトレイを片付けながら目を丸くして言う。
健太: 「おいおい、マジかよ!?新メンバー全員揃って何だよ!俺、ビックリしすぎてバタフライのイメージ飛んだぜ!」
亮が冷静に状況を見ながら言う。
亮: 「20人全員が同時に来るってことは、計画的な動きだ。内密の話ってのが気になるな。貫太郎、どうする?」
拓也がチャーハンのトレイを手に持ったまま興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『ガンダム』の連邦軍が集結したみたいだぜ!鉄平、純也、虎十郎、秀紀、女子16人…何だこの展開!?」
アリスがナポリタンのトレイを脇に寄せ、穏やかに言う。
アリス: 「鉄平と純也がクラスメイトだから分かるけど、彼らの表情…何か深刻な話ね。貫太郎、ここじゃ確かに難しいわ。」
美枝子がゴーヤチャンプルーのトレイを片付けながら、少し不安そうに言う。
美枝子: 「何!?新入りの子たちまでこんな真剣な顔って…。あたし、心配になってきたよ。貫太郎、どうするの?」
綾乃がビーフシチューのトレイを手に持ったまま、穏やかに言う。
綾乃: 「私も何かただならぬ気配を感じるわ。学食じゃ確かに落ち着いて話せないね。貫太郎、判断は任せるよ。」
南がアジフライ定食のトレイを片付けながら、元気よく言う。
南: 「私、新メンバーみんな揃ってるの嬉しいけど、内密の話って何だろう?貫太郎、どこかいい場所ないかな?」
貫太郎は一瞬考え込んだ。学食の喧騒の中で、20人の新規入部希望者が一斉に現れ、内密の話をしたいと言う状況は、確かに普通ではない。鉄平の明るい声にもどこか緊張が混じり、純也の穏やかな表情にも微かな影が見えた。虎十郎の冷淡な態度と秀紀の明るさが逆に不自然に感じられ、女子16人の真剣な眼差しが貫太郎の胸に重く響いた。
貫太郎が立ち上がり、トレイを手に持ったまま決断を下した。
貫太郎: 「分かった。学食じゃ確かに誰が聞いてるか分からないし、落ち着いて話せねえよ。一旦集団下校して、場所変えようぜ。俺の実家から少し離れた場所に、アリス御用達の高級料亭がある。そこなら人も少ないし、ゆっくり話せる。鉄平、純也、虎十郎、秀紀、女子たちもそれでいいか?」
鉄平がニカッと笑いながら頷いた。
鉄平: 「おお、ええやん!貫太郎の提案、最高や!俺ら、それでいくで!」
純也が穏やかに言う。
純也: 「ありがとう、貫太郎。倉庫街なら確かに静かそうだ。俺たちもそれでいいよ。」
虎十郎が眼鏡を軽く押さえ、淡々と言う。
虎十郎: 「合理的だ。人が少ない場所なら、話の内容が漏れる心配もない。賛成だよ。」
秀紀が明るく笑いながら言う。
秀紀: 「俺もOKだぜ!貫太郎の家の近くなら安心だし、みんなで移動しようぜ!」
女子16人もそれぞれ頷き、純恵が代表して一歩前に出た。
純恵: 「私、有川純恵。貫太郎君、ありがとう。私たちもその場所でいいよ。話したいことが…大事なことだから。」
純恵(心の声): 「貫太郎君の決断力、やっぱりすごい。私たち、ちゃんと話さないと…この気持ち、伝わってほしい。」
春美が純恵の隣で少し緊張しながら言う。
春美: 「私、桑名春美。貫太郎君、場所変えてくれて助かるよ。私たち、ちゃんと話したいんだ。」
春美(心の声): 「貫太郎君の真剣な顔見てたら、安心した。私たちの想い、聞いてくれるよね。」
桃音が少し照れながら言う。
桃音: 「私、南条桃音。貫太郎君、ありがとう。私たち、絶対に話さないといけないことがあるから。」
桃音(心の声): 「貫太郎君の優しさ、綾乃先輩から聞いてた通りだ。私たちの決意、受け止めてほしい。」
真澄が毅然とした声で言う。
真澄: 「私、海老名真澄。貫太郎君、ここじゃ無理だから場所変えてくれて嬉しいよ。私たち、覚悟持って話すから。」
真澄(心の声): 「貫太郎君とアリス様のためなら、私、どんなことでも頑張る。この話、絶対に伝えたい。」
他の女子たち――優子、紬、愛美、華鈴、莉子、千晶、彩芽、英美里、久美、彩美、毬絵、愛永――もそれぞれ頷き、真剣な眼差しで貫太郎を見つめた。彼女たちの表情には、熱意と不安が混じり合い、何か大きな決意を秘めているように見えた。
貫太郎が全員を見渡して言う。
貫太郎: 「よし、決まりだ。トレイ片付けたら、みんなで集団下校するぞ。倉庫街まで歩いて20分くらいだ。鉄平、純也、虎十郎、秀紀、女子たち、準備しろよ。」
健太がトレイを持って立ち上がり、笑いながら言う。
健太: 「おお、新メンバー全員で移動か!俺、バタフライの体力あるから余裕だぜ!何だかワクワクしてきたな!」
亮がトレイを片付けながら冷静に言う。
亮: 「20人の新入部希望者が揃ってる状況、興味深いな。内密の話が何なのか、早く知りたいよ。」
拓也がチャーハンのトレイを片付けながら興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『ドラゴンボール』の仲間集めみたいだぜ!貫太郎、俺ら全員で移動するの、楽しそうだな!」
アリスが立ち上がり、穏やかに言う。
アリス: 「私も一緒に行くわ。鉄平と純也の様子見てると、ただ事じゃない気がする。新入部員の気持ち、ちゃんと聞いてあげたい。」
美枝子がトレイを持って貫太郎に近づき、少し不安そうに言う。
美枝子: 「あたしも行くよ。貫太郎、新入りの子たちの真剣な顔見てたら、心配になってきた。平泳ぎで負けないためにも、ちゃんと話聞かないとね。」
綾乃がトレイを片付けながら穏やかに言う。
綾乃: 「私も行くわ。新メンバー20人が揃ってるなんて、すごいことだもの。彼らの話、楽しみだわ。」
南が元気よく立ち上がり、言う。
南: 「私も行くよ!新メンバーみんなで移動なんて、バタフライみたいに勢いあるね!貫太郎、早く行こう!」
学食の喧騒の中、貫太郎たちはトレイを片付け、鉄平、純也、虎十郎、秀紀、そして女子16人を率いて出口へと向かった。寮生たちの好奇の視線が背中に刺さる中、貫太郎は仲間たちと新入部希望者たちを連れて学校を後にした。夕陽が沈み、空が薄紫色に染まる頃、28人の集団は倉庫街の空き地を目指して歩き始めた。
貫太郎(心の声): 「鉄平たちの内密の話って何だよ…。女子16人も揃ってるし、ただの入部希望じゃない気がする。倉庫街で何が明らかになるのか、ちょっとドキドキしてきたぜ。」
鉄平が貫太郎の横に並び、明るく言う。
鉄平: 「貫太郎、ええリーダーやな。俺ら、絶対にこの話、聞いてほしいで。覚悟しといてな!」
純也が穏やかに言う。
純也: 「俺たち、貫太郎たちを信じてるよ。この話、ちゃんと聞いてくれるって分かってるから。」
虎十郎が淡々と言う。
虎十郎: 「俺たちの決意、受け止めてくれ。貫太郎なら分かるはずだ。」
秀紀が笑いながら言う。
秀紀: 「俺、貫太郎たちと一緒なら何でもできる気がするぜ!この話、楽しみにしててくれよ!」
女子16人もそれぞれ小さな声で呟きながら、貫太郎たちに続く。純恵、春美、桃音、真澄たちの眼差しには、期待と緊張が混じり合っていた。
シーン1:海風学園の部活動の闇
夕暮れが深まり、空が薄紫色から濃紺へと移り変わる頃、貫太郎たちは学食を後にして新たな場所へと移動していた。アリスの提案で、三島コーポレーション御用達の高級料亭「海月亭」に足を踏み入れた。この料亭は、海風学園から車で15分ほどの距離に位置し、海辺を見下ろす高台に佇む風情ある和風建築だった。黒塗りの門をくぐると、石畳の小道が続き、庭園には手入れの行き届いた松や灯籠が並び、静寂の中に凛とした空気が漂っていた。料亭の建物は木造で、深い軒下と障子窓が伝統的な美しさを放ち、まるで時代劇のセットのような趣があった。
一行を案内したのは、アリスの父である三島コーポレーションの社長の秘書を務める中年の男性だった。彼はスーツに身を包み、丁寧な口調で「三島様のご一行様ですね。お待ちしておりました」と出迎え、貫太郎たちを奥の座敷へと導いた。その座敷は、防音設備が整った広々とした部屋で、畳の香りがほのかに漂い、壁には淡い水墨画が飾られていた。中央には長方形の大きなテーブルが用意され、30人近くがゆったりと座れる広さがあった。この日は運良く貸し切りが可能な日で、アリスが事前に手配を済ませていたため、他のお客の気配は一切なく、静寂の中で一行の声だけが響き合う空間となっていた。
貫太郎、健太、亮、拓也、鉄平、純也、虎十郎、秀紀、アリス、美枝子、綾乃、南、そして新規入部希望の女子16人――有川純恵、海老名真澄、西川優子、桑名春美、五反田紬、南条桃音、小川愛美、野崎華鈴、田村莉子、大崎千晶、河津彩芽、塚田英美里、萬田久美、岩村彩美、佐古毬絵、藤山愛永――の計28人が座敷に集まった。貫太郎たちは高校総体の打ち上げも兼ねてこの食事会を開き、女子たちの内密の話を聞くことにした。アリスの計らいで、今日は全員に高級会席料理が振る舞われることになっていた。
座敷に通されると、すぐに女将と仲居たちが現れ、丁寧な挨拶とともに料理を運び始めた。テーブルの上には、色鮮やかな前菜から始まり、刺身、焼き物、煮物、揚げ物、そして締めの御飯と味噌汁まで、豪華な会席料理が次々と並べられた。前菜の海藻と胡麻の和え物は爽やかな風味が口に広がり、刺身の鯛と鮪は新鮮でとろけるような食感だった。焼き物の鱸の塩焼きは皮がパリッと香ばしく、煮物の鴨ロースは柔らかく深い味わいが染み込んでいた。揚げ物の海老天ぷらは衣が軽く、サクサクとした食感が楽しめた。締めの御飯はふっくらとした炊き上がりで、味噌汁の出汁の香りが心を落ち着かせた。デザートには抹茶プリンと季節の果物が添えられ、見た目にも美しい一品だった。
貫太郎は目の前に並ぶ豪華な料理に目を奪われつつも、高校総体での優勝のご褒美として受け取る気持ちで箸を手に持った。
貫太郎: 「すげえな…こんな高級な料理、初めてだよ。アリス、ありがとうな。総体の打ち上げにぴったりだぜ。」
貫太郎(心の声): 「牛タンカレーも美味いけど、ここの会席料理は別格だ。総体優勝した甲斐があったな。でも、新入りの子たちの話が気になる…。」
健太が鱸の塩焼きを頬張りながら目を輝かせて言う。
健太: 「うわっ、マジで美味い!俺、バタフライで頑張ったからこういうご褒美最高だぜ!アリス、すげえよ!」
亮が刺身を箸でつまみながら冷静に言う。
亮: 「確かに贅沢だ。科学的にも、美味しい食事はモチベーションを上げる。アリスに感謝だな。」
拓也が海老天ぷらを口に放り込み、興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『ドラゴンボール』の仙豆みたいに元気出るぜ!アリス、こんな豪華な料理、俺初めてだよ!」
鉄平が鴨ロースを食べながら、感涙にむせびつつ言う。
鉄平: 「俺、生まれて初めてこんな高級な料理食ったわ…。神戸でもこんなん食べたことないで。アリス、おおきにな!」
純也が刺身を味わいながら穏やかに言う。
純也: 「俺も鉄平と同じだ。こんな料理、初めてだよ。アリス、ありがとう。感動してる。」
虎十郎が煮物を箸でつまみ、淡々と言う。
虎十郎: 「医者の家でも和風の高級料理は珍しい。趣深いな。アリス、いい選択だ。」
秀紀が天ぷらを食べながら明るく言う。
秀紀: 「俺、こんな美味いもん食ったことねえよ!アリス、最高だぜ!虎十郎と一緒に楽しめて嬉しいな!」
美枝子が前菜を味わいながら、少し照れ臭そうに言う。
美枝子: 「あたし、こんな豪華な料理初めてだよ…。アリス、ありがとうね。平泳ぎ頑張ったご褒美だね。」
綾乃が味噌汁を啜りながら穏やかに言う。
綾乃: 「私、いつも洋風の高級料理が多いから、和風の会席料理は新鮮だわ。アリス、素敵な機会をありがとう。」
南が御飯をかき込みながら元気よく言う。
南: 「私、こんな美味しい料理初めてだよ!アリスのおかげで総体の優勝がもっと嬉しいね!」
一方、新規入部希望の女子16人は、豪華な料理を前に少し遠慮がちな様子だった。純恵が刺身を手に持つも、食べるのを躊躇っている。春美が天ぷらを見つめながら小さく呟く。
春美: 「こんな高級な料理、私なんかが食べていいのかな…。」
桃音が煮物を手に持ったまま、緊張した声で言う。
桃音: 「私、こんな贅沢なもの、慣れてなくて…。」
アリスがそんな様子を見て、穏やかに微笑みながら全員に声をかけた。
アリス: 「みんな、遠慮しないで。今日は私の奢りだし、高校総体の打ち上げも兼ねてるんだから、存分に楽しんでね。私がみんなと一緒にいたいから、この場所を選んだの。」
アリス(心の声): 「彼女たちの緊張、分かるわ。私だって最初はこういう場に慣れなかった。でも、みんなと一緒にいたいから、気兼ねなく楽しんでほしい。」
純恵がアリスの言葉に頷き、勇気を出して刺身を口に運んだ。
純恵: 「アリス様、ありがとう。私、頑張って食べるよ。こんな美味しいもの、初めてだ。」
真澄が天ぷらを食べ、少し笑顔になって言う。
真澄: 「アリス様、ありがとう。こんな贅沢、夢みたいだよ。私、楽しむね。」
優子が煮物を味わいながら言う。
優子: 「アリス様、ありがとう。私、こんな美味しい料理初めてだよ。楽しんでいいよね。」
女子たちはアリスの言葉に安心し、次第に笑顔で料理を楽しむようになった。紬が御飯を頬張りながら小さく笑い、愛美が味噌汁を啜って満足そうに頷く。華鈴や莉子も刺身や天ぷらを味わい、緊張が解けていく様子が伺えた。料亭の座敷は、料理の香りと笑い声で満たされ、一時的に和やかな空気が流れた。
貫太郎は料理を楽しみつつも、新規入部希望者たちの内密の話が気になり始めていた。箸を置いて、全員を見渡して口を開いた。
貫太郎: 「よし、料理も一段落したな。アリスのおかげで腹も満たされたし、そろそろ本題に入ろうぜ。鉄平、純也、虎十郎、秀紀、女子たち、学食で言ってた内密の話って何だ?ここなら防音もバッチリだし、落ち着いて聞けるよ。」
鉄平が鴨ロースを食べ終え、貫太郎に目を向けて言う。
鉄平: 「おお、貫太郎、せやな。腹も満たされたし、そろそろ話そうか。実は俺ら、女子16人も含めて、元々他の部活におったんやけど…色々あってな。」
純也が穏やかに続ける。
純也: 「俺と鉄平はキックボクシング部だったけど、前に話した通り、部の悪事が我慢できなくて退部した。でも、女子たちの話聞いてると、似たようなことが他の部活でも起きてるみたいなんだ。」
虎十郎が冷静に言う。
虎十郎: 「俺と秀紀は中学から部活に入ってなかったけど、YouTubeで水泳部の活躍見て入部を決めた。でも、女子たちの話を聞いてると、海風学園の部活動全体に何か問題がある気がする。」
秀紀が明るく言う。
秀紀: 「俺、虎十郎と一緒に水泳部に入りたいって思ったけどさ、女子たちの話聞いてたらビックリだぜ。何かヤバいことが起きてるっぽいな。」
貫太郎が女子たちに目を向け、真剣に言う。
貫太郎: 「女子たち、純恵、春美、桃音、真澄…みんな、元々他の部活にいたって言ってたよな。何があったんだ?ここなら安心して話せるぜ。」
純恵が深呼吸して、一歩前に出て言う。
純恵: 「私、有川純恵。元々は演劇部なんだけど、掛け持ちで水泳部に入りたいって思ったの。でも、他の部活の話を聞いてると…私、運が良かっただけかもしれない。」
純恵(心の声): 「演劇部は平和だったけど、他の部の闇を知ってしまった。水泳部なら、貫太郎君とアリス先輩がいるから安心だよね。」
春美が緊張しながら続ける。
春美: 「私、桑名春美。元々バスケ部だったけど、監督とレギュラー選抜で対立して退部したの。それだけじゃなくて…裏金問題も知っちゃって。」
春美(心の声): 「貫太郎君に話すの緊張するけど、このまま黙ってられない。バスケ部の闇、全部話したい。」
桃音が少し震える声で言う。
桃音: 「私、南条桃音。吹奏楽部にいたけど、軍艦行進曲とか軍国主義っぽい曲を強制されて…平和主義の私には耐えられなくて退部した。でも、それだけじゃなくて、裏金問題もあったの。」
桃音(心の声): 「貫太郎君に聞いてほしい。私たちの気持ち、水泳部なら分かってくれるよね。」
真澄が毅然とした声で言う。
真澄: 「私、海老名真澄。バレー部だったけど、一回戦で負けて弱小ぶりに愛想尽かしただけじゃなくて、監督のパワハラと恐喝がひどくて…。裏金もあるって知って、退部したよ。」
真澄(心の声): 「アリス様と貫太郎君なら、私たちの気持ち分かってくれる。水泳部なら新しいスタートが切れる。」
優子が少し目を伏せながら言う。
優子: 「私、西川優子。吹奏楽部だったけど、いじめとパワハラがひどくて…。裏金もあって、生徒会役員が揉み消してたって知ったの。」
紬が穏やかに言う。
紬: 「私、五反田紬。中学から帰宅部だったけど、他の部の話を聞いてると…バスケ部やバレー部の裏金問題、怖いよね。」
愛美が少し緊張しながら言う。
愛美: 「私、小川愛美。スイミングクラブにいたけど、水泳部の雰囲気見て入部したくなった。でも、他の部のセクハラとか裏金問題知って、怖くなったよ。」
華鈴が静かに言う。
華鈴: 「私、野崎華鈴。バスケ部だったけど、監督と対立して追われた。裏金もあったよ。」
莉子が少し怒りを込めて言う。
莉子: 「私、田村莉子。テニス部だったけど、弱小で腐敗してて…裏金と暴行もあった。」
千晶が悲しげに言う。
千晶: 「私、大崎千晶。吹奏楽部だったけど、軍歌強制されて退部した。裏金もあるって知って…。」
彩芽が淡々と言う。
彩芽: 「私、河津彩芽。バレー部だったけど、監督の頭でっかちさに耐えられなくて。裏金もあった。」
英美里が静かに言う。
英美里: 「私、塚田英美里。バスケ部の独裁運営に反発して退部した。裏金も知っちゃった。」
久美が力強く言う。
久美: 「私、萬田久美。バレー部の裏金問題を内部告発したくて退部したよ。」
彩美が穏やかに言う。
彩美: 「私、岩村彩美。茶道部と掛け持ちしたいけど、他の部の裏金とか怖いよね。」
毬絵が少し照れながら言う。
毬絵: 「私、佐古毬絵。バスケ部の裏金告発して退部した。水泳部ならクリーンだよね。」
愛永が力強く言う。
愛永: 「私、藤山愛永。中学はソフトボール部だったけど、他の部の闇見て、水泳部なら安心だと思った。」
貫太郎が話を聞き終え、目を丸くして呟いた。
貫太郎: 「何!?裏金、いじめ、パワハラ、セクハラ、恐喝、暴行…マジかよ。海風学園の部活、こんな闇だらけだったのか…。」
貫太郎(心の声): 「女子たちの話、信じられないくらいヤバい。水泳部は恵美先生や美咲先輩、美玲先輩がいるからクリーンだけど、他の部活がこんな状態だったなんて…。」
健太が驚きを隠せず言う。
健太: 「おいおい、マジかよ!?バスケ部とかバレー部、裏金って何だよ!俺、バタフライしか考えてなかったけど、これはヤバいぜ!」
亮が冷静に言う。
亮: 「科学的にも、組織の腐敗は隠蔽体質から生まれる。裏金やパワハラが事実なら、海風学園の部活動全体に問題があるな。」
拓也が目を輝かせて言う。
拓也: 「まるで『ガンダム』のジオン軍の闇みたいだぜ!女子たちの話、衝撃的すぎるよ!」
アリスが真剣な顔で言う。
アリス: 「私、こんなことが学校で起きてるなんて知らなかった。女子たちの勇気、すごいわ。貫太郎、どうする?」
美枝子が少し震えながら言う。
美枝子: 「あたし、こんな闇知ったら怖くなってきたよ…。でも、水泳部なら安心だよね、貫太郎?」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「私も驚いたわ。こんなことがあったなんて…。水泳部で彼女たちを守りたいね。」
南が元気よく言う。
南: 「私、女子たちの話聞いてびっくりしたよ!水泳部なら強く守れるよね!」
貫太郎が決意を固め、立ち上がって言う。
貫太郎: 「分かった。この話、俺たちだけで抱えきれねえよ。恵美先生と美咲先輩、美玲先輩を呼ぼう。美玲先輩は生徒会長だし、裏金の話も知る権利がある。すぐ連絡するぜ。」
アリスが携帯を取り出し、すぐに手配を始めた。30分後、松澤恵美、高橋美咲、上原美玲が料亭に到着した。恵美は清楚なワンピース姿で、美咲は厳しい表情を浮かべ、美玲は生徒会長らしい落ち着いた雰囲気で座敷に入ってきた。
恵美が座敷に座り、穏やかに言う。
恵美: 「貫太郎、急に呼び出されて驚いたわ。何か大事な話みたいね。女子たちの話を聞かせて。」
美咲が鋭い目つきで言う。
美咲: 「裏金とかパワハラって何?水泳部以外でそんなことが起きてるなら、許せないよ。」
美玲が少し困惑しながら言う。
美玲: 「私、生徒会長なのに…裏金の話、初めて聞いた。貫太郎、詳しく教えて。」
貫太郎が全員を見渡し、女子たちの話を要約して伝えた。裏金、いじめ、パワハラ、セクハラ、恐喝、窃盗、暴行、理不尽な体罰、そして生徒会役員候補への団体献金による不記載問題――その全てを説明すると、恵美、美咲、美玲の表情が一変した。
美玲が目を伏せ、静かに言う。
美玲: 「私、一年生から生徒会役員やってて、ずっと違和感感じてた。でも、裏金問題は生徒会長になっても知らされてなかった。生徒会って…隠蔽体質が強くて、私でも知るの難しかったんだ。」
美玲(心の声): 「生徒会長なのに、何も知らされてなかったなんて…。私、もっとしっかりしなきゃいけなかった。」
純也が憤りを込めて言う。
純也: 「俺、キックボクシング部で似たようなことあったよ。先輩が弱い奴からカツアゲしてて…。こんな闇、他の部でも起きてるなんて許せない。」
鉄平が拳を握り、怒りを爆発させて言う。
鉄平: 「なんやこれ、日本の自民党政権と変わらんやんけ!裏金隠して揉み消しとか、汚すぎるわ!」
恵美が穏やかに、しかし力強く言う。
恵美: 「女子たちの話、ちゃんと聞いたわ。こんな境遇でも水泳部に来てくれた勇気、すごいよ。場合によっては、体験入部期間を延長して、彼女たちが落ち着けるようにするのも考えてる。」
美咲が鋭く言う。
美咲: 「水泳部はクリーンだよ。他の部の闇がこんなにひどいなら、私たちが守らないと。女子たち、よく話してくれたね。」
美玲が決意を込めて言う。
美玲: 「私、生徒会長として動くよ。裏金問題が事実なら、汚職に関わった生徒会役員を罷免する。詳細は後日発表して、夏に補選を実施する。バスケ部、バレー部、テニス部、吹奏楽部の生徒が揉み消してた証言も裏付けるよ。」
貫太郎が頷きながら言う。
貫太郎: 「美玲先輩、頼みますよ。俺たち水泳部も女子たちを支える。恵美先生、美咲先輩、彼女たちを正式に受け入れる準備、進めましょう。」
女子16人が一斉に立ち上がり、感謝の気持ちを込めて言う。
純恵: 「貫太郎君、アリス様、みんな、ありがとう。私たち、水泳部で頑張るよ。」
春美: 「こんな場所で聞いてくれて、安心した。貫太郎君、よろしくね。」
桃音: 「私たちの気持ち、分かってくれて嬉しい。水泳部なら平和だよね。」
真澄: 「アリス様、貫太郎君、ありがとう。水泳部で新しいスタート切りたい。」
座敷は女子たちの決意と感謝の声で満たされ、恵美、美咲、美玲も頷きながら彼女たちを受け入れる覚悟を固めた。貫太郎は仲間たちと新入部希望者たちを見渡し、心の中で呟いた。
貫太郎(心の声): 「海風学園の闇、こんなに深いなんて…。でも、俺たち水泳部なら、こいつらを守って強くしていける。新しい仲間と共に、未来を変えるぜ。」
料亭の外では、海風が静かに吹き抜け、夜空に星が瞬き始めていた。会席料理の余韻と新たな決意が、28人の心を一つに結びつけていた。
シーン2:裏金問題の告発
翌朝、海風学園高校の校舎は異様な静けさに包まれていた。いつもなら朝の喧騒が響き合い、生徒たちが笑い声を上げながら登校する時間帯だが、この日は違った。緊急の全校集会が召集され、全校生徒が体育館に集められたのだ。朝7時、薄曇りの空の下、校庭には生徒たちの足音だけが響き、普段の活気は影を潜めていた。体育館の扉が開かれると、冷たい空気が流れ込み、どこか重苦しい雰囲気が漂っていた。
体育館の中は、1年生から3年生までの約1200人の生徒が整列し、ざわめきすら控えめに抑えられていた。壇上には教職員が並び、その中央には普段学校に姿を見せない理事長・田中角三が厳粛な表情で立っていた。60代半ばの彼は、白髪交じりの髪をきっちりと整え、濃紺のスーツに身を包んでいた。その隣には校長の大平正則が緊張した面持ちで立ち、さらにその横には生徒会長の上原美玲が毅然とした姿勢で待機していた。美玲の瞳には決意が宿りつつも、どこか悔しさが滲んでいるように見えた。
体育館の壁には、海風学園の校章が描かれた垂れ幕が掲げられ、普段なら部活動の表彰式で使われるはずの色とりどりの旗が準備されていた。しかし、この日はそれらの旗が片付けられ、代わりに白い紙に黒文字で「緊急全校集会」とだけ書かれた簡素な看板が壇上に置かれていた。生徒たちは互いに顔を見合わせ、不安と好奇が入り混じった表情で壇上を見つめていた。
貫太郎は1年ε組の列に立ち、隣にいる健太、亮、拓也、アリス、美枝子、綾乃、南と共にこの異様な雰囲気を肌で感じていた。新規入部希望者の鉄平、純也、虎十郎、秀紀、そして女子16人もそれぞれのクラスの列に混じり、緊張した面持ちで集会を見守っていた。昨夜の高級料亭での衝撃的な告白が頭を離れず、貫太郎の胸には複雑な感情が渦巻いていた。
貫太郎(心の声): 「昨夜の話、夢じゃなかったよな…。裏金、いじめ、パワハラ…海風学園の部活がこんな闇だらけだったなんて。今日、どうなるんだ?」
健太が隣で小声で呟く。
健太: 「おい、貫太郎、マジで重い雰囲気だぜ。バタフライのイメージトレーニングどころじゃねえよ…。」
亮が冷静に言う。
亮: 「理事長まで来てるってことは、事態が予想以上に深刻なんだ。科学的にも、組織のトップが出るのは最終判断の時だよ。」
拓也が目を輝かせながら小声で言う。
拓也: 「まるで『ガンダム』の連邦軍の査問会みたいだぜ!何かヤバいことが起きそうだな…。」
アリスが静かに言う。
アリス: 「理事長が来るなんて、私も予想外だわ。美玲先輩、どうするつもりかしら。」
美枝子が少し震える声で言う。
美枝子: 「あたし、こんな雰囲気初めてだよ…。貫太郎、大丈夫かな?」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「私も緊張するわ。でも、美玲先輩ならちゃんとやってくれるはずよ。」
南が小声で元気よく言う。
南: 「私、ドキドキするけど、美玲先輩ならバタフライみたいに強いよね!」
鉄平が少し離れた場所から貫太郎に視線を送り、小声で言う。
鉄平: 「貫太郎、昨夜の話がここまで大きくなるとはな…。俺ら、覚悟決めたで。」
純也が穏やかに言う。
純也: 「俺も鉄平と一緒だ。貫太郎、女子たちの勇気、ちゃんと届くよな。」
壇上では、理事長・田中角三がマイクを手に持ち、重々しい声で話し始めた。
田中: 「諸君、おはよう。本来ならば、今日の朝の全校集会では、各部活動の表彰式を行う予定だった。海風学園の生徒たちが総体やコンクールで素晴らしい成果を上げたことを称賛し、その努力を讃えるつもりだった。しかし…残念ながら、その予定は中止だ。」
体育館内に微かなざわめきが広がったが、田中の鋭い視線がそれを抑え込んだ。
田中: 「理由は言うまでもないだろう。昨日、複数の部活動内部における深刻な問題が発覚した。裏金、いじめ、パワハラ、セクハラ、恐喝、暴行、理不尽な体罰、そして生徒会役員による不正。これらは、海風学園の名誉を著しく傷つける行為だ。私は理事長として、この事態を重く受け止めている。詳細は生徒会長の上原美玲君から説明がある。彼女にマイクを渡す。」
田中が一歩下がり、美玲が壇上に進み出た。彼女は青をバックに聖母マリアが描かれたハイレグ型競泳水着の上に制服を着ており、その姿は生徒会長としての威厳と水泳部副将としての誇りを同時に感じさせた。美玲は深呼吸し、全校生徒を見渡して口を開いた。
美玲: 「皆さん、おはようございます。私は生徒会長の上原美玲です。まず最初に、私から全校生徒に謝罪します。生徒会内部の闇に気づけなかったこと、そしてそれを防げなかったことを、心から申し訳なく思います。」
美玲が頭を下げると、体育館内に驚きの声が漏れた。生徒会長が全校生徒に謝罪する姿は、これまで誰も見たことがなかった。
美玲(心の声): 「私、生徒会長なのに…こんな大きな闇を見逃してたなんて。悔しい。でも、今ここでちゃんと向き合わないと。」
美玲が顔を上げ、力強い声で続ける。
美玲: 「昨日、ある生徒たちから重大な告発がありました。生徒会内部、そしてバスケ部、バレー部、テニス部、吹奏楽部における裏金問題、いじめ、パワハラ、セクハラ、恐喝、窃盗、暴行、理不尽な体罰、そして生徒会役員候補への団体献金による不記載――これらが事実として確認されました。私は生徒会長として、これらの問題に責任を持ち、対処します。まず、関与した生徒と教職員の名前をここで公表します。」
体育館が一瞬静まり返り、全員が息を呑んだ。貫太郎は背筋がゾクッとするのを感じた。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩、すげえ覚悟だ…。名前公表ってことは、もう後戻りできないぜ。」
美玲が紙を手に持ち、淡々と読み上げ始めた。
美玲: 「生徒会顧問・麻生達夫、生徒会副顧問・菅佳久、生徒会副会長・岸辺民雄、書記・石田茂夫、会計係・宮沢洋介。バスケ部監督・河野次郎、男子バスケ部主将・小泉晋太郎、副将・西村泰典、女子バスケ部主将・高石小百合、副将・野津静奈。男子バレー部監督・吉永洋平、男子バレー部主将・玉木洋一郎、副将・石丸健治、女子バレー部主将・上山聖子、副将・杉野美代。テニス部監督・野田義弘、男子テニス部主将・泉寛太、副将・枝野幸人、女子テニス部主将・坂井夏子、副将・辻村清子。吹奏楽部顧問・桜井依恵、部長・小野田紀子、副部長・丸山民代。その他、関与した生徒会役員と部員24人。これらの名前が挙がっています。」
名前が読み上げられるたび、体育館内に小さなざわめきが広がった。名前の挙がった生徒たちは、それぞれのクラスの列に立ち、顔を青ざめさせたり、下を向いたりしていた。小泉晋太郎は拳を握り締め、高石小百合は唇を噛み、玉木洋一郎は無表情を装いながらも汗が額に滲んでいた。泉寛太は呆然とし、小野田紀子は涙をこらえているようだった。
健太が小声で言う。
健太: 「うわっ、マジかよ…。知ってる名前ばっかりだぜ。バスケ部の小泉とか、バレー部の上山とか、めっちゃ目立ってたのに…。」
亮が冷静に言う。
亮: 「組織の腐敗はトップから広がる典型だ。監督や主将が関与してるなら、部全体が汚染されてる可能性が高い。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『エヴァ』のNERVの内部崩壊みたいだぜ!美玲先輩、すげえ決断だな!」
アリスが静かに言う。
アリス: 「美玲先輩、すごい勇気だわ。私、尊敬する。こんな大勢の前で公表するなんて…。」
美枝子が震えながら言う。
美枝子: 「あたし、怖くなってきたよ…。こんなに大勢関わってたなんて…。」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美玲先輩の決意、伝わってくるわ。私たちも支えないとね。」
南が小声で言う。
南: 「美玲先輩、バタフライみたいに強いよ!私、応援する!」
鉄平が憤りを込めて言う。
鉄平: 「なんやこれ、汚すぎるわ。小泉とか泉とか、普段偉そうにしてた奴らがこんなことしてたんか!」
純也が静かに言う。
純也: 「俺、キックボクシング部でも似たようなことあったけど、ここまで大規模とはな…。美玲先輩、頑張ってくれ。」
美玲がさらに続ける。
美玲: 「これらの生徒会役員については、私が生徒会長の権限で即時罷免を宣言します。また、バスケ部、バレー部、テニス部、吹奏楽部の主将・副将に関しては、停学処分が決定しました。監督および顧問については、懲戒解雇となります。これらの部活動は、汚職に関わらなかった生徒のみが残り、実質的に大幅な規模縮小となります。」
体育館内に衝撃が走った。罷免、停学、懲戒解雇――その言葉の重さに、生徒たちは息を呑んだ。名前の挙がった生徒たちの一部は立ち尽くし、一部は膝をついて崩れ落ちた。小泉晋太郎が叫び声を上げた。
小泉: 「何!?停学!?ふざけんなよ、美玲!俺たちが何したって言うんだ!」
高石小百合が涙を流しながら言う。
高石: 「私、裏金なんて知らなかった…。主将だからってこんな目に遭うなんて…。」
玉木洋一郎が低い声で言う。
玉木: 「美玲、お前…やりすぎだろ。俺たちまで巻き込むのかよ。」
美玲が鋭い視線を彼らに向け、力強く言う。
美玲: 「言い訳は聞きません。裏金、いじめ、パワハラ、セクハラ、恐喝、暴行――これらが事実として確認された以上、責任は免れません。私が知らなかったことへの悔しさもあるけど、あなたたちの行為が学校を汚したのは事実です。」
理事長・田中が再びマイクを手に取り、厳粛に言う。
田中: 「上原君の決定は、私と校長団で承認済みだ。この処分に異議は認めない。海風学園の名誉を取り戻すため、厳正に対処する。」
美玲が最後に言う。
美玲: 「さらに、生徒会の不正を正すため、来週生徒会補選を実施します。それまで私が臨時で全責任を負います。名前の挙がった生徒はここに残り、他の生徒は教室に戻ってください。以上です。」
体育館が一瞬静まり返り、やがて生徒たちがざわめきながら動き始めた。貫太郎たちは教室に戻る列に並びつつ、体育館に残る名前の挙がった生徒たちを見やった。岸辺民雄は無表情で立ち尽くし、石田茂夫は震えながら頭を抱えていた。宮沢洋介は唇を噛み、小泉晋太郎は壇上を睨みつけていた。監督の河野次郎や吉永洋平は顔を真っ赤にして立ち尽くし、桜井依恵は涙を流していた。
貫太郎が教室に戻る途中、小声で言う。
貫太郎: 「美玲先輩、すげえよ…。こんな大勢の前で名前公表して、罷免まで決めるなんて。俺、尊敬するぜ。」
貫太郎(心の声): 「水泳部はクリーンだけど、他の部がこんな状態だったなんて…。美玲先輩の覚悟、俺たちも負けられないな。」
健太が驚きを隠せず言う。
健太: 「マジで停学とか解雇とか…。美玲先輩、まるで鋼鉄の女のように強いぜ!」
亮が冷静に言う。
亮: 「組織の浄化には痛みが伴う。美玲先輩の判断は正しいよ。補選で新しい風が吹くといいな。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『聖闘士星矢』の聖域の粛清みたいだぜ!美玲先輩、カッコよすぎる!」
アリスが静かに言う。
アリス: 「美玲先輩の決断、私も支えたいわ。水泳部として、彼女たちを守っていきましょう。」
美枝子が少しホッとした声で言う。
美枝子: 「あたし、怖かったけど…美玲先輩がちゃんとやってくれて安心したよ。貫太郎、これからどうなるの?」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美玲先輩の勇気、私たちも見習わないとね。水泳部で新しい仲間と頑張れるよ。」
南が元気よく言う。
南: 「美玲先輩、すごいよ!私たち、バタフライみたいに強く支えるね!」
鉄平が拳を握り締めて言う。
鉄平: 「美玲先輩、ええ仕事したわ。俺ら水泳部で新しいスタート切るで!」
純也が穏やかに言う。
純也: 「俺、こんな大きな決断見れて良かった。貫太郎、俺たちも頑張ろうぜ。」
体育館に残った生徒たちは、美玲と教職員に囲まれ、茫然と立ち尽くしていた。教室に戻る生徒たちの足音が響き渡る中、海風学園の新たな一歩が踏み出された。貫太郎は仲間たちと共に教室へ向かい、心の中で決意を新たにした。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩の覚悟、女子たちの勇気…俺たち水泳部がこいつらを守って、もっと強くする。海風学園の闇、俺たちが変えてやるぜ。」
体育館の外では、朝の薄曇りが晴れ始め、微かな光が校舎を照らし始めていた。裏金問題の公表と処分は、海風学園に大きな変革をもたらす第一歩となった。
全校生徒が体育館を退場し、教室へと戻る足音が遠ざかると、体育館には重い静寂が訪れた。体育館の扉が閉まり、外からの光が遮断されると、照明だけが壇上を冷たく照らし出した。壇上には理事長・田中角三、校長・大平正則、そして生徒会長の上原美玲が残り、その前には名前の挙がった教職員と生徒たちが立ち尽くしていた。約50人近い彼らは、それぞれの表情に恐怖、怒り、羞恥、後悔が混じり合い、体育館の床に影を落としていた。
美玲は壇上に立ち、義憤に満ちた表情で彼らを見下ろした。彼女の瞳は燃えるように鋭く、唇は固く結ばれていた。鋼鉄の女とも称されるその姿勢は、不正を許さない意志そのものだった。彼女の手には告発文書が握られ、その紙が微かに震えているのは、怒りと決意の証だった。田中理事長と大平校長は一歩下がり、美玲に裁きの場を委ねていた。
美玲が深呼吸し、静寂を切り裂くような声で話し始めた。
美玲: 「皆さん、全校生徒が退場しました。ここに残ったあなたたちに、これから裁きを下します。私は生徒会長として、海風学園の名誉を守る責任があります。そして、その名誉を汚したあなたたちに、逃げ道はありません。」
体育館内に緊張が走り、名前の挙がった者たちが互いに顔を見合わせた。生徒会副会長の岸辺民雄が一歩前に出て、震える声で言う。
岸辺: 「美玲…俺はお前に憧れて副会長になったんだ。それなのに、こんな形で裏切ったなんて言わないでくれ。俺はただ…。」
美玲が鋭く遮る。
美玲: 「岸辺君、黙ってください。あなたが私に憧れていたとしても、それが裏金を正当化する理由にはなりません。あなたは生徒会の予算を私に隠れて横領し、部活動に不正な献金を行った。その事実は消えません。」
岸辺が顔を歪め、言葉を失う。
美玲の視線が次に生徒会書記の石田茂夫に移った。石田は太った体を震わせ、汗を拭いながら言う。
石田: 「俺、仕事押し付けてただけだよ…。裏金なんて、俺が主導したわけじゃない。頼まれただけなんだ…。」
美玲が冷たく言い放つ。
美玲: 「石田君、あなたは書記としての職務を放棄し、裏金を受け取って豪遊していた。それが事実です。『頼まれただけ』なんて言い訳は通用しません。あなたの手で書類が改ざんされ、私たちの信頼が裏切られたんです。」
石田が膝をつき、頭を抱える。
続いて、生徒会会計係の宮沢洋介が顔を上げ、必死に言う。
宮沢: 「美玲、俺だって被害者だよ!麻生先生や菅先生に命令されて、金を動かしただけだ。キャバクラなんて…ほんの出来心で…。」
美玲が怒りを込めて言う。
美玲: 「宮沢君、出来心で済む話じゃないでしょう!あなたは生徒会の予算を横領し、成人を偽って遊興に使った。それがどれだけ生徒会の信頼を傷つけたか、分かりますか?被害者だなんて笑わせないでください。」
宮沢が唇を噛み、下を向く。
美玲の視線が教職員に移り、生徒会顧問の麻生達夫に向かった。麻生は老いた顔を紅潮させ、怒鳴るように言う。
麻生: 「上原君、君に何が分かる!私は長年この学校を支えてきたんだ。些細な裏金くらいで懲戒解雇なんて、ふざけるな!」
美玲が一歩前に出て、義憤に燃える声で返す。
美玲: 「麻生先生、あなたが支えたのは学校じゃなくて、自分の権力と私欲です。生徒会を裏で操り、不正を隠してきた。あなたのような老害がいるから、海風学園が腐ったんです。もう黙ってください。」
麻生が顔を真っ赤にして黙り込む。
続いて、生徒会副顧問の菅佳久が震える声で言う。
菅: 「私は…認知症が進んでて…何が何だか分からなくて…。」
美玲が冷たく言う。
美玲: 「菅先生、認知症を言い訳にしないでください。あなたは麻生先生と共謀し、不正を見逃してきた。その責任は逃れられません。」
菅がうなだれる中、美玲の視線がバスケ部監督の河野次郎に移った。河野は傲慢な態度を崩さず、腕を組んで言う。
河野: 「美玲君、俺をブロック監督なんて呼ぶ生徒が悪い。部員が勝手に裏金作っただけだ。俺は関係ない。」
美玲が鋭く言う。
美玲: 「河野先生、あなたのパワハラと理不尽な体罰が部員を追い詰め、裏金を生んだんです。部員の意見を聞かず、SNSをブロックして逃げてきた責任はあなたにあります。」
河野が顔を歪め、黙る。
次に、男子バスケ部主将の小泉晋太郎が立ち上がり、叫ぶ。
小泉: 「美玲、俺は親父の権力を借りただけだ!停学なんて納得いかねえよ!小泉ポエムだって、ただの冗談だろ!」
美玲が冷たく返す。
美玲: 「小泉君、あなたの言い訳はもう聞き飽きました。父の権力を笠に着て部員を虐げ、裏金を受け取った。冗談で済む話じゃない。あなたは主将としての責任を放棄したんです。」
小泉が拳を握り、歯を食いしばる。
女子バスケ部主将の高石小百合が涙を流しながら言う。
高石: 「私、裏金なんて知らなかった…。レディースと連んだのだって、部を強くするためで…。」
美玲が厳しく言う。
美玲: 「高石さん、部を強くするためなら恐喝まで許されるんですか?あなたの急進的な練習量増加で部員が離反し、不正に手を染めた。その結果がこれです。」
高石が崩れ落ちる。
バレー部監督の吉永洋平が声を荒げて言う。
吉永: 「上原君、俺を独裁者扱いするのか?俺は部を強くしようとしただけだ!」
美玲が怒りを込めて言う。
美玲: 「吉永先生、あなたの独裁が部員を追い詰め、裏金とパワハラを生んだんです。良識派の美和子先生を封殺した責任は重いですよ。」
吉永が言葉を失う。
男子バレー部主将の玉木洋一郎が低く言う。
玉木: 「美玲、俺たちを外道呼ばわりか?俺は部員を鍛えただけだ。」
美玲が鋭く返す。
美玲: 「玉木君、鍛えるって名目で恐喝と搾取を繰り返した。それがあなたの正義ですか?恥を知ってください。」
玉木が黙り込む。
女子バレー部主将の上山聖子が震えながら言う。
上山: 「私は勤勉にやってきただけなのに…。裏金なんて知らなかった…。」
美玲が冷たく言う。
美玲: 「上山さん、知らなかったでは済みません。主将として部を統率できず、不正を見逃した責任はあなたにあります。」
上山が涙を流す。
テニス部監督の野田義弘が太った体を揺らして言う。
野田: 「俺は面倒見がいいって評判だったのに、こんな目に遭うなんて…。」
美玲が厳しく言う。
美玲: 「野田先生、面倒見がいいなんて嘘です。部内の悪事を見逃し、犯罪を助長した。それがあなたの真実です。」
野田がうなだれる。
男子テニス部主将の泉寛太が叫ぶ。
泉: 「美玲、俺は女子に人気だっただけだ!性的暴行なんて濡れ衣だ!」
美玲が怒りを込めて言う。
泉: 「泉君、人気があるならなおさら許せません。ファンの女子に性的暴行を加え、搾取した事実が全てです。言い訳は無意味です。」
泉が呆然とする。
女子テニス部主将の坂井夏子が震える声で言う。
坂井: 「私は女王様って呼ばれてただけ…。SM風俗なんて、ほんの遊びで…。」
美玲が冷たく返す。
美玲: 「坂井さん、遊びで男子生徒を傷つけ、搾取したんですか?あなたの行為がどれだけ人を傷つけたか、分かりませんね。」
坂井が崩れ落ちる。
吹奏楽部顧問の桜井依恵が涙ながらに言う。
桜井: 「私は日本を愛してるだけだ…。軍歌を演奏したって、何が悪いんだ…。」
美玲が義憤に燃えて言う。
美玲: 「桜井先生、日本を愛するなら、平和主義者をいじめ、裏金を隠すようなことはしないはずです。あなたの思想が部を腐らせたんです。」
桜井が嗚咽を漏らす。
吹奏楽部部長の小野田紀子が叫ぶ。
小野田: 「美玲、私たちは国粋主義で日本を良くしようとしただけだ!」
美玲が鋭く言う。
美玲: 「小野田さん、国粋主義を盾に平和主義者をいじめ、裏金を隠した。それがあなたの正義ですか?間違ってます。」
小野田が涙を流す。
美玲が全員を見渡し、最後に言う。
美玲: 「あなたたちは海風学園の名誉を汚し、生徒たちの未来を奪った。私は生徒会長として、この腐敗と汚職を許しません。罷免、停学、懲戒解雇――これが私の裁きです。異議は認めません。悔い改めてください。」
体育館内に重い沈黙が広がった。裁かれた者たちは、それぞれに崩れ落ち、立ち尽くし、あるいは顔を覆った。美玲の義憤に満ちた表情は、鋼鉄の女としての不屈の意志を象徴していた。田中理事長が静かに言う。
田中: 「上原君、よくやった。これで海風学園の浄化が始まる。」
大平校長が頷きながら言う。
大平: 「彼女の決断に、我々も責任を持つ。新しい未来を作ろう。」
美玲が深呼吸し、心の中で呟く。
美玲(心の声): 「これで終わりじゃない。補選で新しい生徒会を作り、海風学園を立て直す。私、絶対に諦めない。」
体育館の外では、朝の薄曇りが晴れ、微かな光が校舎を照らし始めていた。美玲の裁きは、海風学園に大きな変革をもたらす第一歩となった。腐敗と汚職に鉄槌を下した彼女の姿は、生徒たちの心に深く刻まれていた。
シーン3:美咲の生徒会補選出馬
朝の全校集会が終わり、生徒たちが教室へと戻る足音が校舎に響き渡っていた。体育館での美玲の毅然とした態度と、裏金問題に関与した生徒会役員や部活動リーダーたちの名前が公表され、罷免や停学が宣言された衝撃は、全校生徒の心に深い爪痕を残していた。薄曇りの空が少しずつ晴れ始め、校庭に差し込む朝陽が校舎の窓ガラスに反射して柔らかな光を放っていたが、その明るさとは裏腹に、生徒たちの間には重い空気が漂っていた。
貫太郎は1年ε組の教室に戻り、机に座って窓の外を眺めていた。隣には健太、亮、拓也、アリス、美枝子、綾乃、南が集まり、朝の出来事を振り返っていた。教室の喧騒はいつもより控えめで、クラスメイトたちは小声で集会の内容を囁き合っていた。貫太郎の頭の中では、美玲が壇上で名前を読み上げ、罷免を宣言する姿が何度もリプレイされていた。普段は穏やかで優しい美玲が、あれほど怒りに満ちた表情を見せたのは初めてだった。
貫太郎(心の声): 「美玲先輩、すげえよ…。普段は聖母みたいに優しいのに、あんなに怒るとこ初めて見た。裏金の奴らを許さないって気持ち、ガチだったな。」
健太が机に肘をつきながら、驚きを隠せない声で言う。
健太: 「なぁ、貫太郎、美玲先輩のあの怒りっぷり、マジでビックリしたぜ。普段あんな優しいのに、まるで別人だったよな。」
亮が教科書を手に持ったまま、冷静に言う。
亮: 「感情の振れ幅が大きいほど、インパクトも強い。科学的にも、普段温厚な人が怒るとそのギャップで恐怖が増すんだ。美玲先輩の正義感、すごいよ。」
拓也が目を輝かせて言う。
拓也: 「まるで『聖闘士星矢』の女神アテナが怒ったみたいだぜ!美玲先輩、カッコよすぎる!あの裏金の奴ら、震え上がってたよな!」
アリスが穏やかに微笑みながら言う。
アリス: 「美玲先輩のあの姿、私も初めて見たわ。普段は温厚で優しいのに、正義感が爆発するとあんなに強いなんて…本当に尊敬する。」
美枝子が少し不安そうに言う。
美枝子: 「あたし、美玲先輩があんなに怒るとこ初めて見て、ちょっと怖かったよ…。でも、裏金の奴らにはそれくらい必要だったよね、貫太郎?」
綾乃が教科書を机に置きながら穏やかに言う。
綾乃: 「私も驚いたわ。美玲先輩の怒り、裏に強い正義感があったからだと思う。私たちも見習わないとね。」
南が元気よく言う。
南: 「美玲先輩、鋼鉄の女みたいに強かったよ!私、感動しちゃった!あの怒り、かっこいいよね!」
教室のドアが開き、水泳部主将の高橋美咲が姿を現した。彼女は赤をバックに天照大神が描かれたハイレグ型競泳水着の上に制服を羽織り、いつもの厳しい表情で貫太郎たちに近づいてきた。美咲は朝の集会で美玲と共に体育館に残り、名前の挙がった生徒たちへの対応を見届けてきたばかりだった。彼女の足取りは重く、眉間に刻まれた皺がその疲労と苛立ちを物語っていた。
美咲が貫太郎の机の前に立ち、低い声で言う。
美咲: 「お前たち、朝の集会見たよな。美玲のあの怒りっぷり、どう思う?」
貫太郎が美咲を見上げて答える。
貫太郎: 「美咲先輩、美玲先輩の怒り、すげえ衝撃だったよ。普段優しい聖母みたいな人があんなにキレると、マジで怖いって実感した。」
美咲が少し笑みを浮かべながら言う。
美咲: 「だろ?私だって普段は鬼の主将って言われるけど、美玲を本気で怒らせると私より怖いんだよ。普段怒らない奴がキレると、慣れてない分だけ恐怖が増すんだ。」
美咲(心の声): 「美玲のあの怒り、私でもゾッとしたよ。普段は優しくて穏やかだからこそ、あのギャップが怖いんだ。裏金の奴ら、覚悟しとけって感じだったな。」
健太が目を丸くして言う。
健太: 「マジかよ!美咲先輩でも怖いって思うんだ!俺、部活動の練習で怒鳴られるの慣れてるけど、美玲先輩の怒りは別格だな…。」
亮が冷静に言う。
亮: 「確かに。普段怒らない人が感情を爆発させると、その影響力は計り知れない。美玲先輩の正義感、裏金問題を許さない気持ちが伝わってきたよ。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『ガンダム』のシャアがキレたみたいだぜ!美玲先輩の怒り、めっちゃカッコよかったよ!」
アリスが穏やかに言う。
アリス: 「美咲先輩、美玲先輩をよく知ってるから分かるよね。私、彼女の優しさと強さの両方に感動したわ。」
美枝子が少し緊張しながら言う。
美枝子: 「あたし、美咲先輩の怒鳴り声には慣れてるけど、美玲先輩の怒りは別物だね…。怖いけど、頼もしいよ。」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美玲先輩の怒り、正義感から来てるんだね。私、彼女を怒らせないようにしないとって思ったわ。」
南が元気よく言う。
南: 「美玲先輩の怒り、鋼鉄の女みたいに強烈だったよ!でも、優しいからこその怒りだよね!」
貫太郎が美咲に目を向けて言う。
貫太郎: 「俺、普段美咲先輩が怒鳴るとこばっか見てきたけど、美玲先輩が怒ったの初めて見たよ。確かに、美咲先輩が言う通り、普段怒らない人がキレると怖いって分かった。美玲先輩を怒らせちゃダメだなって痛感したぜ。」
美咲が頷きながら言う。
美咲: 「そうなんだよ。私が鬼なら、美玲は聖母だ。でも、その聖母がキレると、私なんか足元にも及ばないくらい怖い。恵美先生だって、普段は鬼教官だけど、美玲の怒りの前じゃ霞むよ。」
美咲(心の声): 「恵美先生の怒鳴り声は毎日の練習で慣れてるけど、美玲がキレたあの瞬間、私でも背筋が凍った。裏金の奴らに対する怒り、正義感が溢れてたんだ。」
そこへ、水泳部顧問の松澤恵美が教室に現れた。彼女は清楚なワンピース姿で、朝の集会での疲れが顔に滲んでいたが、その瞳には鋭い光が宿っていた。恵美は貫太郎と美咲に近づき、穏やかだが力強い声で言う。
恵美: 「貫太郎、美咲、朝の集会見たわね。美玲の怒り、私も初めて見たくらい強烈だった。普段の私なんかよりずっと怖かったよ。」
貫太郎が驚いて言う。
貫太郎: 「恵美先生までそう思うんだ!俺、先生の鬼教官っぷりに慣れてるけど、美玲先輩の怒りは別次元だったよ。」
恵美が苦笑しながら言う。
恵美: 「そうよ。私、普段は怒鳴って指導するけど、美玲の怒りは正義感が根底にあるから、もっと深い。私でもゾッとしたくらいだもの。」
美咲が恵美に頷きながら言う。
美咲: 「恵美先生、私もそう思うよ。美玲の怒り、私や先生の比じゃない。裏金の奴らに対する憤り、半端なかったね。」
教室のドアが再び開き、今度は美玲本人が姿を現した。彼女は制服の上に生徒会長の腕章をつけ、朝の集会での厳粛な雰囲気をそのまま引きずっていた。美玲は貫太郎たちのグループに近づき、少し疲れた声で言う。
美玲: 「みんな、朝の集会見てくれてありがとう。私、生徒会内部の腐敗と汚職に我慢できなくて…あんな風に怒っちゃった。」
美玲(心の声): 「生徒会長として、こんな闇を見逃してた自分が許せなかった。怒りが抑えきれなくて…でも、みんなに伝わったかな。」
貫太郎が美玲を見て言う。
貫太郎: 「美玲先輩、あの怒り、すげえ正義感だったよ。俺、逆に思うんだ。美玲先輩みたいな人が政治家になったら、日本の未来変わるぜ。総理大臣になってほしいくらいだ。」
美玲が少し驚いた顔で言う。
美玲: 「貫太郎…ありがとう。でも、私にはそんな大それたことはできないよ。ただ、不正は絶対に許せないってだけなんだ。」
健太が目を輝かせて言う。
健太: 「いや、マジで美玲先輩なら総理大臣いけるぜ!俺、全力で応援するよ!」
亮が冷静に言う。
亮: 「貫太郎の言う通りだよ。美玲先輩の正義感、政治の世界で必要とされる資質だ。科学的にも、リーダーに求められる要素を持ってる。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「美玲先輩、まるで『エヴァ』のミサトさんみたいだぜ!日本を引っ張ってほしいよ!」
アリスが穏やかに言う。
アリス: 「私も貫太郎に賛成だわ。美玲先輩の正義感、政治家にぴったりよ。私、応援するわ。」
美枝子が少し照れながら言う。
美枝子: 「あたしも思うよ。美玲先輩なら、日本を変えられるって。すごいね。」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「私もそう思うわ。美玲先輩の強さ、政治の世界で輝くよ。」
南が元気よく言う。
南: 「美玲先輩、鋼鉄の女みたいにカッコいい総理大臣になってね!私、応援するよ!」
美玲が照れ笑いを浮かべながら言う。
美玲: 「みんな、ありがとう。でも、私はとりあえず生徒会長として補選をちゃんとやらないとね。貫太郎、実は美咲に頼みたいことがあって来たんだ。」
美咲が少し驚いて言う。
美咲: 「私に?美玲、何だよ。まさか補選のことじゃないよな?」
貫太郎が美咲に目を向けて言う。
貫太郎: 「美咲先輩、俺、思ったんだ。生徒会補選、美咲先輩が出馬したらどうかなって。美玲先輩を支えるのにぴったりだよ。」
美咲が目を丸くして言う。
美咲: 「何!?私が生徒会補選に出る!?貫太郎、無理だよ。私、そんなの向いてないって。」
美咲(心の声): 「私、生徒会なんて柄じゃないよ。水泳部で怒鳴って指導する方が性に合ってる。補選なんて…考えただけで頭痛い。」
美玲が美咲に近づき、真剣な声で言う。
美玲: 「美咲、私も同じこと思ってたよ。補選に出てほしいんだ。岸辺の後任で副会長になって、私を支えてほしい。」
美咲が慌てて言う。
美咲: 「美玲、お前までかよ!無理だって。私、水泳部主将と生徒会副会長じゃ立場が違いすぎる。対応できねえよ。」
美咲(心の声): 「水泳部なら私のペースでやれるけど、生徒会なんて…美玲の補佐なんて、私には荷が重すぎるよ。」
美玲が美咲の手を握り、懇願するように言う。
美玲: 「美咲、私にはあなたが必要なの。今の生徒会には、あなたみたいに自分に厳しくて正義感の強い人がいない。私は水泳部で副将としてあなたを支えてくれたでしょ?今度は私が会長で、あなたが副会長で支えてほしい。お願い。」
美咲が少し動揺しながら言う。
美咲: 「美玲…そんな風に言われてもさ、私には自信ねえよ。お前なら一人でもやれるだろ。」
美咲(心の声): 「美玲の頼み、断りにくいな…。でも、私が生徒会なんて、本当にできるのか?」
貫太郎が美咲に力強く言う。
貫太郎: 「美咲先輩、俺、思うよ。美玲先輩がそこまで頼むってことは、先輩が必要だって本気で思ってるんだ。俺だって、水泳部で一番世話になった先輩が美咲先輩だよ。補選、出てくれよ。俺、応援するぜ。」
健太が拳を握って言う。
健太: 「美咲先輩、俺も応援するぜ!鋼鉄の女みたいに強い先輩なら、生徒会でもやれるよ!」
亮が冷静に言う。
亮: 「美咲先輩の指導力なら、生徒会でも活かせる。美玲先輩を支えるのに最適だよ。俺も応援する。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「美咲先輩、まるで『ドラゴンボール』のピッコロみたいだぜ!補選出て、美玲先輩と一緒に戦ってくれよ!」
アリスが穏やかに言う。
アリス: 「美咲先輩、私も応援するわ。美玲先輩と一緒に、生徒会を良くしてほしい。」
美枝子が少し照れながら言う。
美枝子: 「あたしも美咲先輩ならやれると思うよ。補選、出てね。お願い!」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美咲先輩、私も応援するわ。美玲先輩と一緒に、生徒会を変えてください。」
南が元気よく言う。
南: 「美咲先輩、鋼鉄の女みたいに強くてかっこいいよ!補選出て、美玲先輩を支えてね!」
美咲がみんなを見渡し、少し圧倒された顔で言う。
美咲: 「お前ら…みんなしてそんなこと言うのかよ。私、根負けしそうだよ…。」
美咲(心の声): 「貫太郎や後輩たちにこんなに後押しされると、断れないよな。美玲の頼みも本気だし…私、本当にやれるのか?」
美玲が美咲に微笑みながら言う。
美玲: 「美咲、あなたならできるよ。私が保証する。補選に出て、私と一緒に生徒会を立て直そう。」
美咲が深呼吸し、決意を固めた声で言う。
美咲: 「…分かったよ。美玲、貫太郎、お前らにそこまで言われたら、根負けだ。私、生徒会補選に出るよ。副会長になって、お前を支える。覚悟しとけよ。」
美咲(心の声): 「私、生徒会なんて未知の世界だけど、美玲と貫太郎たちが信じてくれるなら、やるしかないよな。正義感なら負けないつもりだ。」
貫太郎が笑顔で言う。
貫太郎: 「美咲先輩、決めたか!やったぜ!俺たち、全力で応援するからな!」
健太が拳を突き上げて言う。
健太: 「美咲先輩、最高だぜ!俺、フル・ブラストに応援するよ!」
亮が頷きながら言う。
亮: 「美咲先輩の決断、合理的だ。俺も補選に向けてサポートするよ。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「美咲先輩、補選出馬ってまるで『ガンダム』の新兵訓練だぜ!俺、応援しまくるよ!」
アリスが微笑みながら言う。
アリス: 「美咲先輩、素敵な決断だわ。私も応援するわね。」
美枝子が笑顔で言う。
美枝子: 「美咲先輩、やっと決めてくれた!あたし、嬉しいよ。頑張ってね!」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美咲先輩、私も応援するわ。美玲先輩と一緒に、生徒会を良くしてくださいね。」
南が元気よく言う。
南: 「美咲先輩、歴史の偉人みたいに頑張ってね!私、応援するよ!」
美玲が美咲の手を握り、感謝の気持ちを込めて言う。
美玲: 「美咲、ありがとう。本当にありがとう。私と一緒に、生徒会を立て直そうね。」
美咲が美玲に小さく笑って言う。
美咲: 「お前がそこまで言うなら、仕方ねえよ。私、やってやるからな。」
教室は仲間たちの笑顔と応援の声で満たされ、美咲の補選出馬が決まった瞬間だった。貫太郎は美咲と美玲を見ながら、心の中で呟いた。
貫太郎(心の声): 「美咲先輩と美玲先輩が一緒に生徒会を立て直すなら、海風学園の闇も変えられるぜ。俺たち水泳部も、新しい仲間と一緒に頑張るよ。」
窓の外では、朝陽が校舎を照らし、新たな希望が教室に差し込んでいた。美咲の決意と仲間たちの応援が、生徒会補選に向けて新たな一歩を踏み出すきっかけとなった。
シーン4:水泳部の選挙戦
美玲の宣言から数日が経ち、海風学園高校は一つの大きな転換期を迎えていた。生徒会役員の大半が罷免され、停学処分を受けたことで、その影響は部活動にも波及していた。バスケ部、バレー部、テニス部、吹奏楽部は不祥事が露見し、今年度の大会出場が停止となった。たとえ高校総体で勝ち進んでいたとしても、不祥事が発覚した時点で出場資格は剥奪されるのが当然の結末だった。これらの部は部員が大幅に刷新され、人数が激減。年内は大会に出場するどころか、まともに活動を続けることすら難しい状況に陥っていた。
女子バレー部監督の高橋美和子は、かつて男女バレー部の総監督を務めていた吉永洋平の命令が絶対だったため、部内の不祥事を告発できなかったことを悔やんでいた。彼女は自ら総監督に就任し、バレー部の規律強化を宣言。過去の過ちを繰り返さないための新たなスタートを切る決意を固めていた。一方、裏金問題が発覚しなかったサッカー部と野球部は、高校総体で勝ち進み、インターハイへの出場権を獲得していた。両部の監督が比較的まともな指導者であったことが、こうした結果に繋がったのだろう。
そんな中、水泳部内部では新たな動きが始まっていた。美咲が生徒会補選への出馬を決意したことで、水泳部員全体が一丸となって彼女を応援するキャンペーンを展開していた。部室には色とりどりの画用紙やマジック、ポスター用の写真が散らばり、部員たちが熱心に選挙ポスターを制作していた。美咲のポスターは、彼女のトレードマークである赤をバックに天照大神が描かれたハイレグ型競泳水着姿を採用。主将としての威厳と力強さを強調しつつ、腐敗や汚職とは無縁のクリーンな印象を与えるデザインが目指されていた。
このポスター撮影を担当したのは、二年生の森川ユウだった。彼女は『セーラームーン』好きで写真撮影が趣味ということもあり、カメラを手に美咲を撮影する役割を自ら買って出ていた。部室の隅に簡易スタジオが設けられ、白い布を背景に美咲が堂々と立つ。ユウはレンズ越しに美咲を見つめ、シャッターを切るたびに興奮を隠せない様子だった。
ユウがカメラを構えながら言う。
ユウ: 「美咲先輩、めっちゃカッコいいよ!この赤いハイレグ、最高に映える!生徒会もこれでクリーンになるって感じだね!」
美咲が少し照れながらも、威厳ある声で答える。
美咲: 「ユウ、褒めすぎだよ。私はただ、水泳部主将としてやるべきことをやってるだけだ。ポスター、ちゃんと頼むぞ。」
ユウが笑顔で言う。
ユウ: 「任せて!美咲先輩のこの姿、絶対みんなに刺さるよ。クリーンな生徒会、明るい未来って感じのポスターにするから!」
ユウ(心の声): 「美咲先輩のこの姿、まるでセーラームーンの変身シーンみたいだよ。ファッションも泳ぎも完璧な先輩、生徒会でも輝いてほしい!」
撮影が終わり、ユウが撮った写真を基にポスターが完成した。そこには「明るくてクリーンな生徒会へ!高橋美咲を応援しよう!」というスローガンが大きく書かれ、美咲の赤いハイレグ型競泳水着姿が堂々と映し出されていた。水泳部の部員たちはポスターを手に校内に貼り巡らし、美咲の当選を目指す選挙戦が本格的に幕を開けた。
選挙戦のハイライトとして、美咲は校庭での演説を計画していた。この日は放課後、校庭に簡易ステージが設けられ、全校生徒や水泳部ファンクラブのメンバーたちが集まっていた。夕陽が校舎をオレンジ色に染め、海風がそよそよと吹き抜ける中、ステージの前には数百人の生徒が集まり、期待と好奇の目で美咲を待ち構えていた。貫太郎、健太、亮、拓也、アリス、美枝子、綾乃、南、そして新入部希望者の鉄平、純也、虎十郎、秀紀、女子16人も最前列に陣取り、美咲を応援する準備を整えていた。
貫太郎が仲間たちを見渡して言う。
貫太郎: 「美咲先輩の演説、すげえ楽しみだぜ。ポスターもバッチリだったし、俺たち水泳部で美咲先輩を当選させようぜ!」
健太が拳を握り締めて言う。
健太: 「おお、マジで気合い入ってるぜ!美咲先輩の演説、強烈に決めてほしいな!」
亮が冷静に言う。
亮: 「ポスターのデザインも科学的には効果的だ。赤は注目を集め、クリーンな印象が伝わる。演説でさらに支持を集められるよ。」
拓也が目を輝かせて言う。
拓也: 「美咲先輩の赤いハイレグ、まるで『ドラゴンボール』の悟空の道着みたいだぜ!演説で敵をぶっ飛ばしてほしい!」
アリスが穏やかに言う。
アリス: 「美咲先輩のポスター、私も気に入ってるわ。演説でみんなの心を掴んでほしいね。」
美枝子が少し緊張しながら言う。
美枝子: 「あたし、美咲先輩の演説楽しみだよ。赤いハイレグ姿、かっこいいよね。応援頑張る!」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美咲先輩の演説、私も応援するわ。水泳部全体で支えれば、きっと当選できるよ。」
南が元気よく言う。
南: 「美咲先輩、鋼鉄の女みたいにカッコいい演説してね!私、応援しまくるよ!」
鉄平が関西弁で言う。
鉄平: 「美咲先輩、俺ら新入部希望者も応援するで!演説でぶちかましてくれや!」
純也が穏やかに言う。
純也: 「俺も鉄平と一緒だ。美咲先輩なら生徒会を立て直せるよ。応援してるぜ。」
ステージに美咲が登場した瞬間、会場から大きな拍手と歓声が沸き上がった。彼女は制服姿でマイクを手に持ち、厳粛な表情で聴衆を見渡した。夕陽が彼女の背後に差し込み、赤い光がまるで彼女の決意を象徴するかのように輝いていた。
美咲がマイクに口を近づけ、力強い声で話し始めた。
美咲: 「みんな、集まってくれてありがとう。私は水泳部主将の高橋美咲だ。今回、生徒会補選に出馬した理由はただ一つ。海風学園の生徒会を綱紀粛正して、汚職と腐敗を根絶し、名誉を回復することだ。私は水泳部で鬼指導を続けてきた。この鬼の姿勢で、生徒会も立て直すつもりだ。裏金問題で傷ついたこの学校を、みんなと一緒に明るくクリーンな場所に変えたい。応援よろしくな!」
聴衆から再び拍手が沸き上がり、特に水泳部ファンクラブの生徒たちが「美咲!美咲!」と声を揃えて叫んだ。美咲はその勢いに乗るように、突然ファンへのサプライズを披露することを決めた。
美咲が笑顔で言う。
美咲: 「よし、みんなにサービスだ。私、水泳部主将の姿を見せるよ。見ててくれ!」
美咲はマイクを置くと、制服のスカートを下ろし、セーラー服を脱ぎ捨て、その下に隠していた赤をバックに天照大神が描かれたハイレグ型競泳水着姿を堂々と披露した。夕陽に照らされたその姿は、力強さと美しさを兼ね備え、聴衆から「おおっ!」という驚きの声が上がった。美咲はさらにマイクを手に取り、替え歌を披露することを宣言した。
美咲: 「この歌は、私の気持ちと選挙戦を込めた替え歌だ。中島みゆきの『地上の星』を、私なりにアレンジした。聞いてくれ!」
美咲が深呼吸し、力強い歌声で歌い始めた。以下は彼女が披露した替え歌の歌詞だ。
「地上の星」替え歌:美咲バージョン
校舎の中の闇よ
裏金の影よ
みんな何処へ隠した 見つからぬこともなく
部活の中の不正
生徒会の汚点
みんな何処へ隠した 裁かれることもなく
地上にある正義を誰も守れていない
人は利ばかり見てる
つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を
つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう
嘘の中のジュピター
偽りのシリウス
みんな何処へ隠した 裁かれることもなく
名立たるものを追って 輝くものを追って
人は闇ばかり掴む
つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を
つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう
名立たるものを追って 輝くものを追って
人は闇ばかり掴む
校舎の中の闇よ
裏金の影よ
みんな何処へ隠した 見つからぬこともなく
つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を
つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう
美咲の歌声は力強く、校庭に響き渡った。替え歌の歌詞は、学園の闇と選挙戦への決意を見事に表現しており、聴衆の心に深く刺さった。特に「地上の星は今 何処にあるのだろう」というフレーズが繰り返されるたび、生徒たちは美咲の正義感と情熱に引き込まれていった。彼女の赤いハイレグ型競泳水着姿が夕陽に映え、その姿と歌声が一体となって、まるで戦士のような威厳を放っていた。
貫太郎が感動しながら言う。
貫太郎: 「美咲先輩、すげえよ…。この歌、選挙戦そのものだ。サポーター、絶対増えたぜ!」
貫太郎(心の声): 「美咲先輩の歌、マジで心に響いた。学園の闇をぶっ壊して、地上の星を取り戻すって気持ち、伝わってきたよ。」
健太が目を輝かせて言う。
健太: 「美咲先輩の歌、本家みたいに強烈だぜ!俺、応援する気合いが倍増した!」
亮が冷静に言う。
亮: 「歌詞の構成も効果的だ。感情と論理が混ざってて、聴衆の心を掴む。美咲先輩、当選確率上がったよ。」
拓也が興奮気味に言う。
拓也: 「まるで『ガンダム』の主題歌みたいだぜ!美咲先輩の赤いハイレグと歌声、最強すぎる!」
アリスが穏やかに言う。
アリス: 「美咲先輩の歌、私も感動したわ。この替え歌、みんなの心に残るよ。当選、近づいたね。」
美枝子が笑顔で言う。
美枝子: 「あたし、美咲先輩の歌に鳥肌立ったよ!赤いハイレグもカッコいいし、応援頑張る!」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「美咲先輩の歌、正義感が溢れてる。私も応援する気持ちが強くなったわ。」
南が元気よく言う。
南: 「美咲先輩、中島みゆき本人みたいに歌っててすごいよ!私、サポーターとして頑張る!」
鉄平が拳を握り締めて言う。
鉄平: 「美咲先輩、めっちゃええ歌や!俺らも応援するで!当選間違いなしや!」
純也が穏やかに言う。
純也: 「美咲先輩の歌、俺も心打たれたよ。この勢いなら、生徒会変わるぜ。」
聴衆の中から「美咲!当選して!」という声が上がり、次第に拍手と歓声が大きくなっていった。美咲は歌い終えると、マイクを手に再び聴衆に語りかけた。
美咲: 「みんな、ありがとう!私は生徒会副会長として、美玲と一緒にこの学園を立て直す。応援してくれるなら、私の鬼指導で必ず結果を出すよ。よろしくな!」
美咲がステージを降りると、貫太郎たち水泳部員が駆け寄り、彼女を囲んで祝福した。夕陽が沈み、空が薄紫色に染まる中、美咲の演説と替え歌は生徒たちの心に深く刻まれ、選挙戦に新たな勢いをもたらしていた。
貫太郎が美咲に笑顔で言う。
貫太郎: 「美咲先輩、歌も演説も最高だったぜ。俺たち水泳部で絶対当選させよう!」
美咲が少し照れながら言う。
美咲: 「貫太郎、お前らのおかげだよ。歌なんて恥ずかしかったけど、みんなが喜んでくれて良かった。この勢いで、補選勝つぞ。」
美咲(心の声): 「私、こんな大勢の前で歌うなんて久しぶりだけど…貫太郎たちや聴衆の反応見て、やって良かったって思えたよ。生徒会、絶対立て直す。」
校庭に響き渡った美咲の歌声と赤いハイレグ型競泳水着姿は、水泳部の結束力と選挙戦への決意を象徴していた。美玲と美咲、そして水泳部員たちが一丸となって、海風学園の未来を変える戦いが始まったのだ。
シーン5:放課後の試験対策
美咲の生徒会補選演説が終わり、校庭に響き渡った歓声が静まり返った放課後、海風学園高校の校舎は穏やかな夕暮れに包まれていた。校庭から見上げる空は薄紫色に染まり、遠くの海から吹く風が校舎の窓をそっと揺らしていた。水泳部の練習は通常通り再開される予定だったが、今日は美咲が選挙活動で遅れ、生徒会長の美玲も補選の準備に追われて練習参加が大幅に遅れることが分かっていた。
美玲の遅刻は日常茶飯事だった。生徒会長としての責任が重く、会議や書類整理に追われる彼女を、監督の恵美も主将の美咲も理解していた。しかし、今日は美咲までもが選挙活動で多忙となり、水泳部の練習開始がいつもより遅くなるのは確実だった。そこで、貫太郎たちは練習までの時間を有効活用し、期末試験対策のために自習室に集まることにした。
自習室は校舎の3階に位置し、大きな窓から夕陽が差し込む静かな空間だった。長方形のテーブルが数列並び、壁には「努力は裏切らない」と書かれた古びたポスターが貼られていた。貫太郎、健太、亮、拓也、アリス、美枝子、綾乃、南の8人がテーブルを囲み、それぞれ教科書やノートを広げていた。自習室の空気は少し緊張感に満ちつつも、仲間同士の和やかな雰囲気が漂っていた。
貫太郎は国語と英語の教科書を手に、健太、拓也、美枝子の勉強を見ていた。一方、亮と綾乃は数学と理科のノートを開き、南に生物基礎と地学基礎を教えていた。アリスは全員のノートをチェックし、各々が苦手とする部分を的確に見極めていた。期末試験の範囲は広く、国語は『蟹工船』、『源氏物語』、『蜻蛉日記』、『後漢書東夷伝』、『魏志倭人伝』、英語は5文型、動詞の種類、『風と共に去りぬ』と『ローマの休日』の文章題、数学は数と式、二次関数、集合と論理、場合の数と確率、世界史Aはルネサンス、大航海時代、宗教改革、主権国家体制の確立、日本史Aは開国前史、黒船来航と開国、幕末の混乱期、江戸幕府の滅亡、戊辰戦争、生物基礎は生物の特徴、遺伝子の働き、地学基礎は地球の構造と活動、地球の歴史・堆積構造と多岐にわたっていた。
健太が国語の教科書『蟹工船』を手に持ってため息をつく。
健太: 「なぁ、貫太郎、この『蟹工船』って何だよ…。蟹が船に乗ってんのか?意味分かんねえよ。英語の5文型もさっぱりだ。赤点取ったら練習出られなくなるから、マジで助けてくれ!」
貫太郎が笑いながら言う。
貫太郎: 「健太、『蟹工船』は蟹の話じゃねえよ。労働者が搾取される話だ。プロレタリア文学ってやつで、資本家に虐げられる労働者の苦しみがテーマだ。ポイントは登場人物の感情と社会背景を押さえることだ。英語の5文型はさ、主語と動詞が基本だろ?SVOとかSVCとか、順番覚えれば簡単だよ。」
健太が目を丸くして言う。
健太: 「おお、マジか!労働者の話かよ…。なんかバタフライ泳ぐ時の苦しさと似てる気がしてきた。5文型は順番か…SVOって何だっけ?」
貫太郎が教科書を指差して言う。
貫太郎: 「SはSubjectで主語、VはVerbで動詞、OはObjectで目的語だ。例えば『I swim everyday』なら、IがS、swimがV、everydayがOだ。簡単だろ?」
健太が少し理解した顔で言う。
健太: 「おお、ちょっと分かってきたぜ!貫太郎、すげえな。国語も英語も教えてくれよ!」
貫太郎(心の声): 「健太、単純でいい奴だな。『蟹工船』は俺も最初は意味不明だったけど、流れ掴んだら面白くなった。健太にも分かるように教えないとな。」
拓也が『源氏物語』のページを開き、頭を抱えて言う。
拓也: 「貫太郎、助けてくれよ!『源氏物語』って何だよ…。光源氏が女の人とイチャイチャしてるだけじゃねえか。英語の『風と共に去りぬ』の文章題も意味分かんねえし、赤点取ったら俺、アニメ見る時間なくなるぜ!」
貫太郎が拓也のノートを見て言う。
貫太郎: 「拓也、『源氏物語』は確かに恋愛話多いけど、ポイントは光源氏の人間関係と当時の貴族文化だよ。例えば、紫の上との関係とか、女三宮との軋轢とか、感情の動きを追えば分かる。英語の『風と共に去りぬ』は動詞の種類に注目しろ。過去形とか現在完了とか、見分けるコツは時制だ。」
拓也が目を輝かせて言う。
拓也: 「おお、まるで『ドラゴンボール』のピッコロと悟飯の関係みたいに人間関係追うのか!英語も時制か…貫太郎、すげえ分かりやすいぜ!」
貫太郎が笑って言う。
貫太郎: 「お前、アニメに例えるとすぐ分かるな。まあ、それで覚えられるならいいけどな。」
拓也(心の声): 「貫太郎、マジで頼りになるぜ。『源氏物語』がアニメみたいに感じてきた。英語も時制なら何とかいけそうだ!」
美枝子が『蜻蛉日記』を手に持って、少し甘えた声で言う。
美枝子: 「ねえ、貫太郎、古文ってさっぱりだよ…。この『蜻蛉日記』、何が書いてあるか分かんないし。英語の『ローマの休日』の文章題も苦手だし、教えてよ~。」
貫太郎が美枝子のノートを見て言う。
貫太郎: 「美枝子、『蜻蛉日記』は藤原道綱母が夫との不仲を書いた日記だよ。古文は傾向を掴めば簡単だ。例えば、水戸黄門とか暴れん坊将軍って毎回パターン同じだろ?悪人が出てきて、最後にやっつけられる。古文も同じで、出来事のパターン覚えれば読めるよ。『ローマの休日』は5文型見れば解ける。主語と動詞探してみな。」
美枝子が目を輝かせて言う。
美枝子: 「えーっ、貫太郎、めっちゃ分かりやすい!水戸黄門みたいなら古文も楽しそう。もっと教えてよ~。」
貫太郎が少し厳しく言う。
貫太郎: 「美枝子、分からないふりして甘えてるだろ?ちゃんと自分で読んでみろよ。俺はヒント出すだけだ。」
美枝子が頬を膨らませて言う。
美枝子: 「ちぇっ、バレちゃったか…。でも、貫太郎に教えてもらうの楽しいんだもん。」
美枝子(心の声): 「貫太郎、優しいけど厳しいね。でも、そういうとこ好きだよ。古文、頑張ってみようかな。」
一方、亮と綾乃は数学の「青チャート」を手に、貫太郎に数学を教えていた。貫太郎は数学が苦手で、特に二次関数と場合の数が理解できずにいた。
貫太郎が青チャートを見て言う。
貫太郎: 「亮、綾乃、俺、数学マジで苦手なんだよ。二次関数のグラフとか、場合の数の計算とか頭に入んねえ。助けてくれ。」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「貫太郎、青チャートは数学の基本を押さえるのに最適よ。二次関数なら、まず頂点と軸を覚えることから始めなさい。例えば、y = x² + 2x + 1なら、平方完成して(y = (x + 1)²)にするの。頂点は(-1, 0)で、軸はx = -1よ。」
亮が冷静に言う。
亮: 「場合の数は論理的なステップを踏めばいい。順列ならnPr、組み合わせならnCrだ。例えば、5人から3人選ぶ組み合わせは5C3で、計算すると10通り。貫太郎、論理的に考えれば怖くないよ。」
貫太郎が少し理解した顔で言う。
貫太郎: 「おお、綾乃の平方完成と亮の組み合わせ、分かりやすいぜ。俺、青チャートをONE PIECEの記録指針みたいに思えば、偉大なる航路を冒険する感じで勉強できるかも。」
貫太郎(心の声): 「数学、苦手だけど綾乃と亮が教えてくれるなら何とかいけそうだ。ONE PIECEみたいに冒険感覚で頑張ってみるか。」
健太が貫太郎に目を向けて言う。
健太: 「貫太郎、ONE PIECEみたいに数学が冒険って何だよ?俺にも分かるように教えてくれよ!」
貫太郎が笑って言う。
貫太郎: 「健太、数学はさ、ONE PIECEの航路みたいにポイント押さえれば進めるんだ。例えば二次関数は島の頂点を探す感じ、場合の数は宝箱の開け方を数える感じだろ?モチベーション上がるだろ?」
健太が拳を握って言う。
健太: 「おお、マジか!ルフィみたいに数学の島を制覇するぜ!貫太郎、すげえな!」
貫太郎が、生物基礎の教科書を手に持って南に言う。
貫太郎: 「南、俺、生物基礎と地学基礎が全然分かんねえんだよ。遺伝子の働きとか、地球の構造とか頭に入ってこない。助けてくれよ。」
南が笑顔で言う。
南: 「貫太郎、任せて!私、生物と地学は得意だよ。両親が海洋生物学者だから、小さい頃からそういう話聞いて育ったし。まず生物基礎から教えるね。」
南が教科書を開き、貫太郎に説明を始める。
南: 「生物基礎の『生物の特徴』で大事なのは、生命の基本が細胞だってこと。例えば、細胞の中にあるDNAが遺伝情報を伝えて、タンパク質を作る。これが『遺伝子の働き』だよ。DNAは設計図みたいなもので、RNAがそれをコピーして、タンパク質が建物を作る感じ。簡単でしょ?」
貫太郎が少し理解した顔で言う。
貫太郎: 「おお、設計図と建物か。南、分かりやすいぜ。RNAって何だっけ?」
南が教科書を指差して言う。
南: 「RNAはDNAの情報を運ぶメッセンジャーだよ。DNAが『こうしろ』って命令を出して、RNAがそれを細胞に伝える。例えば、目が青いとか髪が黒いとか、そういう情報が遺伝子から来るの。」
貫太郎が頷いて言う。
貫太郎: 「なるほどな。南、すげえ分かりやすい。地学基礎も頼むよ。地球の構造とか歴史とかさっぱりだ。」
南が地学基礎の教科書を開いて言う。
南: 「地学の『地球の構造と活動』は、地球が層になってるって覚えればいいよ。外から順に、地殻、マントル、核ってなってる。地殻は薄い皮みたいで、マントルはドロドロのマグマ、核は鉄とかニッケルで出来てる。『地球の歴史・堆積構造』は地層の話で、化石とか岩石が時間順に積み重なってる。例えば、下の方に古い化石、上に新しい化石がある感じだよ。」
貫太郎が目を輝かせて言う。
貫太郎: 「南、地球が層って面白いな。地層も化石で時間旅行みたいだ。俺、何とか覚えられそう。サンキュな!」
貫太郎(心の声): 「南の教え方、めっちゃ分かりやすいぜ。生物も地学も苦手だったけど、ちょっと面白くなってきた。南、すげえな。」
南が少し照れながら言う。
南: 「貫太郎、良かった!私、教えるの楽しいよ。でも、私、国語の漢文と日本史が苦手でさ…。『魏志倭人伝』とか幕末とか全然分からない。貫太郎、教えてよ。」
貫太郎が南のノートを見て言う。
貫太郎: 「南、漢文と歴史なら俺の得意分野だ。まず漢文の『魏志倭人伝』から教えるよ。漢文は読み方さえ覚えれば簡単だ。例えば、『倭人は女王を立てる』って文なら、主語の『倭人』と動詞の『立てる』に印つけて、返り点に従えば『倭人は女王を立てる』って読める。ポイントはレ点と一二点だよ。」
南が教科書を覗き込んで言う。
南: 「レ点って何?貫太郎、もっと教えて!」
貫太郎がペンでノートに書きながら言う。
貫太郎: 「レ点は『ここで区切る』って印だ。例えば『倭人/女王を立て/大いに乱る』なら、『倭人は女王を立て、大いに乱れた』ってなる。読み方覚えれば、国語の中で一番簡単だぜ。」
南が目を輝かせて言う。
南: 「おお、貫太郎、漢文って簡単なんだね!私、読み方覚えるよ。歴史も教えて!」
貫太郎が日本史Aの教科書を開いて言う。
貫太郎: 「日本史の幕末は流れを掴めば楽勝だよ。例えば、1853年にペリーが黒船で来航して開国を迫る。1860年に桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されて幕府が混乱。1868年に江戸幕府が滅亡して戊辰戦争が起きて明治維新だ。年号と出来事を物語みたいに覚えればいい。」
南が笑顔で言う。
南: 「貫太郎、物語みたいなら覚えやすい!ペリーとか桜田門外の変、面白いね。私、頑張るよ!」
南(心の声): 「貫太郎、頭いいし優しいね。漢文も歴史も楽しくなってきた。もっと貫太郎に教わりたいな。」
アリスが全員のノートを見ながら言う。
アリス: 「みんな、いい感じに進んでるわね。健太は国語の『蟹工船』のテーマ、拓也は『源氏物語』の人間関係、美枝子は『蜻蛉日記』の傾向を押さえる。貫太郎は数学の二次関数と場合の数、南は生物と地学の流れを覚える。」
貫太郎が南に言う。
貫太郎: 「南、世界史のルネサンスは14世紀から16世紀で、文化と科学が花開いた時代なんよ。例えば、ダ・ヴィンチやミケランジェロが活躍して、大航海時代に繋がる。流れを掴めば簡単よ。」
南が笑顔で言う。
南: 「貫太郎、ダ・ヴィンチってカッコいいよね!流れなら覚えられそう。ありがとう!」
アリス(心の声): 「みんな頑張ってるわね。私も勉強教えるの楽しい。貫太郎の成長、見てて嬉しいわ。」
自習室は勉強の熱気に包まれていた。夕陽が窓から差し込み、テーブルの上にオレンジ色の光を投げかけていた。貫太郎は和田秀樹の「暗記数学」を手に、二次関数の公式を暗記しつつ、仲間たちに勉強を教えていた。健太と拓也は赤点を回避するために必死にノートを埋め、美枝子は古文を楽しみながら学び、南は歴史と漢文に挑戦していた。亮と綾乃は数学と理科を冷静に指導し、アリスが全体を俯瞰してサポートしていた。
貫太郎が時計を見て言う。
貫太郎: 「そろそろ練習の時間だな。美咲先輩と美玲先輩も来る頃だ。試験対策もいい感じだし、練習も頑張ろうぜ!」
健太が拳を突き上げて言う。
健太: 「おお、バタフライを泳ぐ気合いで試験も練習も乗り切るぜ!貫太郎、助かったよ!」
拓也が笑顔で言う。
拓也: 「貫太郎のおかげで『源氏物語』がアニメみたいに分かったぜ。練習も頑張るよ!」
美枝子が貫太郎に寄り添うように言う。
美枝子: 「貫太郎、ありがとうね。古文、楽しくなってきたよ。練習でも一緒に頑張ろうね。」
南が元気よく言う。
南: 「貫太郎、歴史と漢文、覚えられそう!私、試験も練習もバタフライを泳ぐみたいに頑張るよ!」
亮が冷静に言う。
亮: 「試験対策も合理的だった。練習でもこの集中力を活かそう。」
綾乃が穏やかに言う。
綾乃: 「みんな、いい勉強になったわね。練習でも力を合わせましょう。」
アリスが微笑みながら言う。
アリス: 「みんなの頑張り、私も嬉しいわ。試験も練習も、水泳部で一緒に乗り越えましょう。」
自習室を出て、貫太郎たちはプールへと向かった。夕陽が沈み、空が濃紺に変わる中、彼らの心には試験への自信と水泳部への結束力が宿っていた。美咲と美玲が遅れて合流する練習でも、この勉強の成果を活かして、さらに強くなろうとする決意が感じられた。期末試験と部活動、両方を乗り越えるための第一歩が、ここで踏み出されたのだ。
次回、生徒会補選控える美咲の過去が明らかになる!果たして、美咲の過去は一体!?




