九章4話 救世の預言者
「ごめんね兄さん、僕はエルリオールに残るよ、
レニィの悲劇の予言って1つ終わるとまた次が予言されるみたいなんだ、
僕は彼女を悲劇の預言者なんて呼ばせたくない、だから彼女の悲劇の予言は全部僕が潰す!
と言う訳で、そっちの世界でのことは適当に何とかしておいてよ、それじゃ元気でね~」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
「・・・・・・・・・」
沈黙を続ける兄さん、お願い何かしゃべって!
悠にぃからの伝言を伝え終わったのは良いけど・・・この空気どうしてくれるの!!
悠にぃに責任を取ってもらいたいけど、悠にぃは今異世界だし・・・
「ったく、俺にどうしろってんだ・・・」
「あはは・・・」
「まぁ、どうやったか知らねぇが、お前を無事に帰したことだけは褒めてやるか・・・」
私にもよく分からないんだよね、悠にぃを庇って死んだと思ってたら次の瞬間には傷も何も無くて・・・うん、よく分からない。
「どうやったか聞かれたら斬空の心剣と、もう1本仲間の持ってた心剣を使ったって言うようにって言ってたかな
斬空の心剣で死ぬ直前の私を未来に連れて来て、もう1本の心剣の力で傷を癒したって」
「創剣者の俺が言うのもなんだけど・・・やっぱ心剣って威力が出鱈目だな・・・
まぁ、とりあえずおかえり、ともか」
「うん、ただいま!」
「まぁ、悠夜のことはいつか絞めることにしよう」
「あ、あはは・・・」
エルリオールに残った悠にぃ頑張って。
レニィさんのことを放っておけなかったみたいだし、
悠にぃが自分で決めたことだから私は何も言わないよ・・・
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「ん?」
「ユウヤさん、どうかしましたか?」
なんだか・・・凄くいやな予感が・・・気のせいか?
「ううん、なんでもない・・・と思う」
なんでもないよな、レニィに気を使わせるのもアレだし気にしないでおこう。
「で、目的地はもう直ぐなの?」
「はい、あの山の麓なので後少しですね」
妹を元の世界に送り帰した僕は今、レニィと共に小さな田舎の村に向かっている。
と言うのも、その村での悲劇をレニィが見たからだ。
僕は彼女の悲劇の予言を断つ、これがその最初の予言だ。
「よし、行こうレニィ!」
「はい!ユウヤさん!」
僕たちはこれから先、多くの悲劇を無くしていくことになる。
それは決して最良の結果が得られるものばかりじゃないけれど・・・
僕たちは悲劇の予言を覆し続けて行った。
何時しかレニィはこう呼ばれるようになる・・・
救世の預言者と・・・
でもこの時の僕らはそんなことは何も知らない。
まだ僕たちは歩き出したばかりなのだから・・・
短いが、なんかこれで終わりでいいような気もする・・・
けどもうちょいやる
終章を1つ上げて終わりってトコだね
俺の拙い文章をここまで読んでくれた方
本当にありがとうございました。
実はこのエルリオールの舞台で別の話を構想中だったりして・・・
そちらも、不定期の更新になると思うけど・・・
もしよかったら読んでやってください。