八章2話 前哨戦(ランド)
約一ヶ月ぶり!更新不定期は伊達じゃない!
悠久氷壁の封印が解除されるまで残り約2日、私達は決戦に向けアクアリスを発ちました。
普通に進んで約1日の道程なのですが・・・
「うわぁ、スゲー数だな・・・」
記憶の遺跡が近くなるにつれ魔物の数がどんどん増えてきて、ついに街道を埋め尽くすほどの数に至りました。
少数なら撃破して進んでいましたが、この数を全て相手にするとなると封印が解けるまでに間に合いそうにありません。
「合成魔人の影響でしょうか?不味いですね、このままでは間に合いそうに無い、
魔物たちも殺気立っていて見付からないように進むのは困難ですよ・・・」
「しゃぁねぇ、でかいの撃って一気に抜けるか・・・何度か繰り返しゃなんとか間に合うだろ?」
教会の騎士団も引き連れ人数的にも目立つ為、見付からないように隠れながら進むという選択肢が取れません。
リジルさんの提案でいくしかないんでしょうか?そうすると肝心な決戦の時に疲労しすぎているかもしれないんですが・・・
「いや、オレがおもいっきり暴れてメモリアまでの魔物を引き付ける、てめぇらは温存しとけ」
ランド・・・さん、が囮になると言います。不本意ですが、今この中で一番個人の戦闘力が高いのは彼でしょう、出来れば合成魔人戦で活躍してもらいたいんですが・・・
「オレは連携とか苦手だからな、こっちの方が性にあってんだよ」
結局、ランドさんの提案で行くことになりました。魔物たちに突っ込もうとするその背にマリアさんが声をかけていました。
「ランド、死なないでちょうだいよ」
「お前がそう望んでくれるなら、オレは死なねーよ」
振り返らずに軽く手だけ振ってランドさんは魔物たちに向かい突撃していきました。
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「さて、やるか・・・
足に纏うは風の具足
風属性加速付加
我持てる力を剣に宿す。
全属性攻撃付加」
素早く動く為の風の加速を掛け、あらゆる敵を切り裂く為持てる力を全て剣に込める。
足具が薄い緑の光に覆われ剣は虹の輝きを放つ。
オレが突っ込んだ為か?剣の輝きの為か?おそらく両方だろう、魔物たちがオレに気付く。
我先へと襲い掛かってくる魔物たちを切り払いながらメモリアへ向け駆け出す。
オレはここで温存する必要は無い、悪く言えばオレ以外を万全の状態でメモリアへ辿り着かせる為の生贄だ、だがそれで良い、マリアのためならオレはこの命だって投げ出してやる。
「まぁ、死なないでって言われたから、死ぬ気なんてまったくね~けどな!!」
周りの魔物はオレに集まってきている、チラリと確認したがマリアたちは旨く隠れて進めているようだ、さて、んじゃ一気に行くか!
メモリアまで駆け抜ける!
いったい何匹の魔物を斬り倒してきたか・・・まぁ最初から数えちゃいね~けど・・・
オレの周りには斬り倒した魔物たちの死体が転がっている、この辺に居た魔物は全て斬り倒した。
もう体力も魔力も限界だな、遺跡の壁に背を預け座り込む・・・
「ランド!今回はお前が味方で助かった!」
リジル、うるせ~お前の為にやったんじゃね~っての・・・
「ありがとうございました。前に殴られたこと、許してあげます」
レニィ、そりゃどうも・・・
「ランド、後は任せてゆっくり休みなさい」
ローラか、言われなくてもそうする・・・
「・・・後は任せてください」
アキラって言ったか?さっさと片付けてきてくれ・・・
オレに何か一言残して遺跡の中へ入っていく奴等を見送る、で、最後は・・・
「ランド」
「マリア、ちゃんと生きてるぞ」
「うん、お疲れさま」
「後は任せるから・・・今度は俺が言う番か、マリア死ぬなよ」
「ええ、すぐ戻ってくるわ」
最後にマリアを見送り完全に力尽きた、寝みぃ。
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あれだけ居た魔物が遺跡内には一匹も居ません・・・合成魔人の力に当てられ集まって来ていても、その強大な力に怯え遺跡内へは進入していないって所でしょうか?
あっさりと最奥に辿り着きました。氷りに閉じ込められた合成魔人が部屋の中央に居ます。
「スノウどうだ?」
「ギリギリです。もう少ししたら封印が解けますね」
リジルさんに言われスノウちゃんが封印を調べます。
「最後に、一応手順を確認しておいた方がいいですね」
合成魔人を再度無の空間へ封印する、手順は・・・
まず姉さんとマリアさんが悠久氷壁の封印の解ける前に斬空の心剣を使い無の空間への道を開く。
↓
封印が解ける。もし解けるまで時間が有ればリジルさんとスノウちゃんが解く。
↓
姉さんとまりあさん以外で総攻撃、合成魔人を無の空間へ押し込む。
(姉さんとマリアさんは心剣で無の空間への道の制御)
↓
道を閉じ封印する。
簡単そうですが心剣が不完全な為、以前斬空の英雄が封印した時より困難になるのは間違いありませんね。
「さて、始めるか・・・」