序章1話 異世界から・・・
どうも、初投稿です。話を考えるのは好きなのですが、表現力がまったく追いついていません。分かりにくかったり投稿速度が遅かったりしますので注意してください。
「え~、俺たち3年は引退だけど・・・」
剣道部の部室、元部長が後輩達に挨拶をする声を聞き流す。
僕は置きっぱなしにしていた竹刀を手に取り部室を後にした。
「・・・さすがにサボり続けてるとあの雰囲気の中には居辛いよな」
僕が剣道部に真面目に出ていたのは2年の夏までだ。
別に夏休みの間に僕に何かあって部活に出なくなった訳ではない、何かあったのは僕の兄だ。
兄さんは夏休みに入ったあたりで行方不明になり、夏休み最終日にひょっこり帰ってきやがった。
僕や妹のともかが夏休みを潰し捜索活動に費やしていたのに兄さんは行方不明になっている間何があったのかまったく語ろうとしなかった。一度本気で訊ねてみたら・・・
「俺に勝ったら教えてやる」
って言って刃を潰した刀を渡してきた。
「はは、さすがは俺の弟、でもやっぱり剣道の動きが基本になってるな。いいか、まず・・・」
結果、ボロクソに負けました。しかもその後指導まで始めるし。勝ったら教えるに期限を付けられなかった為、兄さんを倒す為に兄さんから剣術を教わるって変な状態が出来上がった。このときから部活はサボりっぱなしだ。
で、一度も勝てずに約一年が経過しましたと・・・僕、受験生なのに何やってるんだろう・・・
「ちょっと、悠にぃ!無視して通り過ぎない!」
校門を出たところで後ろから妹に声をかけられる。
「あ~、考え事してた」
なんだか怒ってるようなので適当にごまかしてみる。
「もう、せっかく一緒に帰ろうと思って待ってたのに」
「ごめんごめん、帰りに何か奢るから許してくれ」
「駅前のクレープ屋のデラックススペシャル!」
「・・・・・・・・・」
即答!?・・・ともか、最初っからそれが狙いだったな?
「まぁいいか、それじゃ行こうか」
「うん!」
ともかと並んで他愛も無い話をしながら歩く、あ~平和だ。
「ねぇ、悠にぃ何だろ?これ?」
「ん~?変なもの拾うんじゃないぞ」
・・・なんだあれ?ともかの目の前、何も無い空間にひびが入っていた。
「ガラス?」
いや、違う其処には何も無い、確かにガラスに入ったひびのように見えるけど、其処にガラスは無い。なのにひびが有る、ひびだけが有る。
「えぇっと、ともか、見なかったことにしよう。関わらないほうが良いと思う」
慌ててともかの手を取り離れようとした瞬間ひびが弾けた。
「う、うそぉぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~」
「ともか!!」
一瞬で大きな裂け目となったそれは、目の前にいたともかと手を握っていた僕を一緒に裂け目の中へと吸い込んだ。裂け目にの中は真っ暗で僕はどんどん落ちていく感覚を覚える、ともかの手だけは離さないように手に力を込めたけど・・・なんか、意識がどんどん薄れ・・・て・・・