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急展開すぎる非日常

こんにちは。

全て放っておいて上げます。

一週間に一度程度新しい話をあげる予定です。良かったら気にしてみてください。

なんの変哲も無い、ただの平日だった。強いて言うなら部活がなかった、それだけ。明日の一限は英語か、そういや課題あったな、やんなくっちゃ。

そんなことを考えながら、俺は歩いていた。前を歩いていた人がハンカチを落としたまま気づかずにいたようなので、拾って声を掛ける。

「すいませーん、落としました、よ…?」

なにこれ、青い。

「ああ、ありがとな!」

俺が声をかけたその女の子は、あまりにも青かった。海みたいな透明じゃなくって、青い金属。だって、金属みたいな光沢のある髪をしていた。ちょっとだけウェーブがかかってて、触ったら、コイルかばねのように巻き戻りそうな、そんな感じの金属。目の色は紺色?っていうのかな、これ。紺色というには青っぽい…藍色ってやつかな。

「んでさ、ついでに聞いてもいいか?ここら辺に、漸増寺っていうやつの家ないか?そいつの家を探してるんだが。」

こんな綺麗で、けどすごく不思議な色の人いるんだ。そんな事を延々と考えていた俺は、その言葉に反射的に頷いた。

「ええと、漸増寺さんですね…って。」

それは、俺の苗字だった。


この不思議な女の子が、俺の家を探している?

それだけでもなんだかとても非現実的なのに、俺には更なる非現実が待っていた。

それは俺の家で、今から帰るから案内すると伝える。すると断られた。何故。そんな気持ちになったがなんと、俺に用があるというのだ。

いや、こっちは間違ってもそんな女の子と知り合いじゃないんだけど。知ってたら絶対忘れないし。

近くの公園のベンチに座って話すことにした。

まず、と彼女は前置きをする。

「“俺たちと一緒に正義のために働かないか?”っつーのがマニュアルに書いてある誘い文句なんだがな、生憎俺はこの文句が嫌いなのさ。だからこう言わせてもらう。

“お前は俺たちと一緒に全部を水の泡にするんだ、どうだ、面白そうだろ?”ってな。」

「…………はい?」

「論より証拠だ___これを見ろ。」

持っていた黒い鞄を放り出し、長いコートを脱ぎ捨てる。その下に着ていたのは。

「軍服?」

少し短い袖の上着と、腿の半分ぐらいしか丈のない短いズボン。足には黒いタイツを、手には同じく黒い革の手袋を。細いネクタイは赤だ。

黒を基調として、赤、白でアクセントの入るその軍服…のような服は、この子にとても似合っていた。が。だからどうしたって言うんだ。

「おう、軍服だぜ?かっけーだろ?」

「いや確かにかっこいいけど…それのなにが証拠なんだ?」

「いや、この服内ポケットが付いてんだが、コート着たまま開かねえ仕様でよ…」

そりゃ不便だ。つかどんな服だ。あ、襟に手を入れる感じなのか。

そうしてピラ、と一枚の紙を取り出した。そこに書かれていた、文字は。

「何だこれ、“契約書”…?」

「おう、お前がこれにサインすると、俺と一緒に戦争を終わらせる活動に参加できるぜ。それから自動的に高校も卒業扱いになって、お前の親の元にはお知らせが届けられる。お前はこんな組織にスカウトされたので、暫くこちらで預かります…ってな。」

は?

「いやちょっと待て…整理させてくれ。つまりお前はなんかよく分かんないが戦争を終わらせる?っつー組織の一員で、俺はそれに誘われている。で、その紙にサインしたら同意したことになる、…で良いのか?」

「Ja!ついでに言えば、断ったら拉致られるだけだな!」

え、なにそれ。それってつまり。

「選択の余地なんて最初からねえんじゃねえかよーーーーー!!!!」

絶叫する俺に向かって、彼女は凄く可愛らしくていい笑顔で頷いた。

「その通り、あと近所迷惑だから黙れ。」


拝啓、居るか知らねぇが神様。

俺の未来は、一体どうなるのでしょうか…

閲覧ありがとうございますー!

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