1つの星に2つの太陽はいらない
駄文感がいつもより強い気が……。
そしていつもより短いです。
特軍の活躍によって日本の周辺国家が親日国に塗り替えられていくなか、大陸の向こう側では大日本帝国が暴れまわっていた。
中の国にも侵攻して、かつてのような泥沼に嵌っていた。だが大東亜共栄圏に似たものは作ることに成功した。
自国のインフラ整備を後回しにしながら各地に工業基盤を作り上げ、結果的に発展していった。
一方日本では予算削減のために潜水艦とVTOL軽空母を中心に開発しながら、削った分を経済にまわして成長していった。
新しい市場が見つかったことで公益を盛んとなり、関係を深めていき、やがて日本版NATOと言うべき東海条約機構を設立する。
そうやって時間は過ぎていった。
日本は衛星国としてのウルバスト、フィシーの独立の認可。日本の大幅な人口増加。周辺各国との関係強化などを進めながら。
大日本帝国は周辺国家に善意からなる臣民化と利益を求めたが故の近代化を推し進めながら。
30年が過ぎた。
やがて中央大陸の北西にて被害調査を行っていた日本の調査隊と新大陸の資源調査のために派遣された大日本帝国の調査隊が出会う。
最初は平和的に話し合っていたが、日本からすれば大日本帝国は日本として歩き出すために否定した存在であり、大日本帝国からすれば日本は受け入れがたい事実を有した、堕落した存在でしかない。
こうして日本冷戦が始まった。
最初はただ睨みあうだけだったが、大日本帝国が無人の基地で手に入れた超音速戦闘機を手に入れたことが判明したことで日本側は警戒を強化、先制攻撃論が叫ばれるようになった。
大日本帝国は超音速ジェット、第2・5世代相当の戦車、原子力空母を配備していき、日本は日本版ワルシャワンカ、SLBM装備の原子力潜水艦などの海中戦力を中心に強化していった。和製Q・E級空母も配備されたが、潜水艦の建造速度に比べれば遅かった。
そして史実の冷戦と同じように緊張緩和が始まった。
戦略兵器の配備数の制限など、概ねSALT会談と同じ内容だった。
だが20年後、大日本帝国は経済の行き詰まり始めたことでスカルビジナ王国近海で挑発行為が盛んとなった。
このことが原因となり、関係が悪化していった。超音速ジェット機を配備した機動艦隊同士が睨みあう事態となった。
そして、大本営が命令を下したことで大日本帝国の第1航空戦隊と日本の第3空母機動部隊が激突した。
日本と日本、同じ民族同士がぶつかる世界大戦が、ここに始まった。