表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRゲームで遊ぼう  作者: イントレット
Unlimited Space Adventure(スペースコンバットシム)
25/72

Unlimited Space Adventure 4

 前回プレイログのあらすじ。

 なんやかんやあって彼女できました。

 あとラムアタック専用装備を性能試験引き受けるのと引き換えに無料で頂きました。


 ってなわけでやや日が開いてしまったプレイログの3回目ですが今回も既に新しい船を用意してある。

 艦のタイプは6を飛ばしてタイプ5のもので当然ながら戦闘用のものだ。

 より正確には『タイプ5中型高速戦闘艦ハニカム』という名称の、細長い胴体にハニカム構造をした巨大なパーツが囲うように接続された中型のちょっと不思議な形の船である。


 今回はタイプナンバーの異なる船に乗り換えたわけだが、いい機会なのでここでタイプについて説明を入れておく。

 タイプとは宇宙船の大雑把な分類であり、同タイプの宇宙船はだいたい同じような大きさの船になっている。

 つまり大きさで区切っているのである。

 で、タイプ毎の別名とそのタイプの艦の大きさをまとめると以下のようになっている。



 タイプ7:小型艦  10メートル前後。

 タイプ6:重小型艦 15メートル前後。

 タイプ5:中型艦  80メートル前後。

 タイプ4:重中型艦 200メートル前後。

 タイプ3:大型艦  800メートル以上。

 タイプ2:重大型艦 2キロメートル以上。

 タイプ1:超大型艦 10キロメートル以上。

 タイプ0:特殊艦  不定。



 最後のタイプ0の特殊艦については横に置いておいて、ざっと見て分かるように7から始まって数字が下がるほど機体が大きくなるという認識で問題ない。

 また、重中型艦までは同タイプの艦の大きさにそこまで差は無いが、大型艦以上になると結構差が出てくるのでいくらか大きさはぼかしておいた。

 後は、小型・重小型といった同系統の艦はタイプ毎の大きさの差は比較的小さい。

 それに比べて別系統へと移行する場合は大きさの変動はかなり大きくなっているのがわかると思う。

 それだけ装備できる武装やシールド装置などに差が出るわけだな。

 そういった理由から基本的に艦が大型化するほどより強い宇宙船と言えるだろう。

 もっともエリート艦という存在があるので絶対に大型艦のほうが強いとは限らないのだが。

 ちなみにエリート艦が存在するのはタイプ7からタイプ4までの艦種のみである。

 後残る説明はタイプ0の特殊艦についてだが、これについては実際にタイプ0の宇宙船を手に入れた時に改めて説明するので今はそういうタイプの艦があるんだという認識で構わない。


 では前置きはここまでにしておこう。

 丁度まとめてる間に今目指している目的の宙域へまもなく到着ってところまで来ているしな。


 ワープ空間を抜けると同時にレーダーに複数の反応が表示される。

 そもそもレーダーを見るまでもなく視界に数多くの宇宙船の姿がある。

 その全てがプレイヤーというわけでもなくNPCも多く混じっている。

 尚、宇宙生物の姿は一切なくこの宙域で彼らが一体何をしているのかと言えば宇宙船同士で争っていた。

 そう、今いるこの宙域は国家アライアンスが領域を拡張しようとして争う紛争地帯なのである。

 今回はフリーランスの傭兵としてこの戦いに介入しようってわけだ。


 ちなみに国家アライアンスとはその名からも想像できるように国として存在するアライアンスのことで運営にそういう組織として設定されたものである。

 また通常のアライアンスとは別枠であり重複して加入することが可能だ。


 さて、現在ここで争っているのはサルド公団とヘイム帝国だが、どちら側の勢力に加勢しようかね。


『警告、他の宇宙船にロックされています』

「あん? まだどちらの勢力にも加入してねえぞ」


 どちらに加勢しようか悩んでいるとAIがロックされたことを告げてきた。

 紛争地帯で傭兵として働くとき、どちらかの勢力に加入しないかぎりは中立として他の宇宙船に処理されその中立状態の宇宙船を撃墜するとむしろ賠償金を払う必要があったり手配度が上がったりとデメリットしかないので本来この状況でロックされることなど早々ないことだ。


 実際、相手もそれはわかっているのかロックするだけしておいて攻撃は飛んでこなかった。

 となると勢力を決定した瞬間を狙われているのかもしれないな。

 なにせ俺の艦は中型艦。

 落とせば撃墜ボーナスでそれなりの額を得られるはずだ。


「現在当艦をロックしている船を敵艦と暫定。敵艦の所属状態を照合」

『逆探知成功、艦を特定。対象の識別情報のスキャンを開始……敵艦による妨害無し、スキャン完了。敵艦の所属はヘイム帝国正規軍です』


 ひとまずロックしてきた艦について調べさせれば相手の所属はヘイム帝国。

 しかも傭兵などではなく正規軍か。

 そして識別情報のスキャンを妨害してこなかったとなるとこのロックは警告だろう。

 サルド公団へ加勢すれば即座に撃ち落とすぞっていうメッセージってわけだ。

 まあ、紛争地帯に中型艦がワープしてくればそれもやむなしかもしれない。

 乗っている機体がハニカムというのもあるだろう。

 実はハニカムという機体は中型艦の中ではかなり弱いと評判なのだ。

 弱いくせに撃墜ボーナスは他の中型艦と同等というのだから他人からは金づるに見えるってわけだ。


 けど威圧されて従わされるのって俺、大嫌い。

 ということでサルド公団側に参加決定だ。


 まずは、未だにこちらをロックしている艦をターゲットに指定してこちらもロックする。

 そして一機に放つには過剰とも思える25発ものミサイルを発射するよう設定し即座にトリガーを引けばハニカム構造の船体パーツからミサイルが射出された。

 実は傭兵側も勢力を確定していない状態で紛争地帯で戦闘中の艦に対して攻撃を当てると手配度が上がってしまうのでこのままだと俺は犯罪者となってしまう。

 

 だがこれには抜け道がある。

 手配度が上がるのは相手の艦に攻撃が当たったときであるため、攻撃が当たる前に勢力を対象の艦と敵対しているほうへ確定すれば手配度は上がることなく先制攻撃を仕掛けることができるのだ。


 そんなわけで着弾まであと5秒のところでサルド公団に傭兵として所属すれば、レーダーの表示が敵と味方で色分けされ、まもなく敵の反応が一つ消え去った。

 やはり25発はやりすぎだったかな?


 まあ、そんなことはどうでもいい。重要な事じゃない。

 今はとにかくサルド公団の戦力が多く集まる方へと移動しなければ。

 幸い味方戦力が多くいるエリアとは近く程なくして味方戦力と合流することができた。

 すると味方艦隊から通信が入る。


『おいおい中型艦は中型艦でもハイエナかよ』

『ミサイル艦なんざ動く棺桶なんだからわざわざ出てくるなよな』

『他の仲間と編隊組んで来たっとかならまだ期待できたがソロのフリーランスじゃなあ。ま、せいぜい邪魔だけはしないでくれよ』


 あまり歓迎はされてないようだ。

 これは勢力選択を誤ったかなとも思うが、彼らの反応も仕方のない事である。

 なにせこのハニカムは通信で誰かが言っていたようにミサイル艦であり主兵装はミサイルなのだ。

 どころか他の兵装などミサイル迎撃用のタレットが二門あるだけで、本当にミサイルしか攻撃手段がないのである。

 ハニカムが弱いといわれるのはミサイルが無ければ何もできないまさに動く棺桶だからだ。

 そのためかハニカム自体の値段は他の中型艦と比べて圧倒的に安い。

 値段だけに気をつけている初心者なんかが購入して全く攻撃できないことに絶望するようないわゆる地雷艦である。

 とはいえミサイルというのはなかなか強力な攻撃であり、それ自体が弱いということはない。

 ないのだがそれだけの威力を持つミサイルが安いわけがなく、その結果ハニカムに搭載出来るだけのミサイルを揃えるのに中型艦をもう一機購入するぐらいのコストがかかるのだ。

 それもミサイルを撃つたびに補給コストがかかるのでその維持費も膨大なものとなる。


 そうなるとミサイルを一発撃つ毎に利益を求めようとするのが人間の心理というやつで結果、他のプレイヤーが十分に削った相手を横から掠め取って撃墜ボーナスを得ていく輩が数多く存在したらしい。

 故につけられた別名がハイエナってわけだな。

 

 だが、俺はこのハイエナという呼び方が嫌いだ。

 というよりも横から成果を掠め取っていく奴のことをハイエナと呼ぶというのが嫌いだ。

 ハイエナは別に横から掠め取らなくても狩りの名手なんだぞ!

 むしろライオンのほうが横取りすることが多いし!


「うるせえぞアホどもが! 一部の糞どものプレイで全部決めつけやがって、味方じゃなければ貴様ら全員叩き落としているところだぞ。だが、あいにく勢力はもう確定してるからな。代わりにミサイル艦の実力ってもんを見せてやんぜ」

『なっ……』

『ハイエナの分際で何を偉そうに!』

『大型アライアンスのバックアップもないくせに何を言っているんだ』


 そんなわけでサルド公団共通通信に文句を入れつつ啖呵を切る。

 返ってきた反応の大半はこちらを非難するようなものばかり。

 中にはミサイル艦の実力自体は把握してそうなやつもいるが、それでも俺がその実力を発揮できるとは思っていないようだ。


 ミサイル艦の強み。

 それは運用可能なミサイルの数だ。

 ミサイル一つでも驚異的な威力があるのにそれを膨大な数放つことができるというのだからその攻撃能力はかなり高い。


 だからこそミサイル艦は出し惜しみせずにミサイルをぶっ放すべきだ。

 確かに大型のアライアンスのバックアップが無ければそんな運用はできないと思えるだろう。

 その運用にしても利益を度外視しても倒したい超巨大宇宙生物を相手にしたものばかりというのが実情である。


 だが、この攻撃能力は紛争地帯でこそ輝き、莫大な報酬を得ることができるのだ。

 それを今から証明する。


「敵艦を可能な限りロック。ハニカム1(ワン)、ミサイル全弾発射」

『了解……ロック完了。ハニカム1の射出口全門開放、ミサイル斉射開始』


 一つ深呼吸し、AIに指示を出す。

 ミサイル艦であるハニカムはミサイル以外の戦闘能力を持たない故にそのミサイルロック速度とロック可能数に関する性能が極めて高い。

 だからこそ俺は指示をするだけで後は艦の操縦と状況判断のみに集中できる。


『おおっ! 出し惜しみなしか!』

『これなら多少期待できるな!』

『彼はソロのフリーランスじゃないのか? こんなの利益が見込めないはずじゃ』


 そしてハニカム構造のパーツの内一つから無数のミサイルが発射される。

 その様子を見て味方の通信からは手のひらを返したような反応が帰ってくる。


 発射したミサイルは途中で更に分裂しミサイルの弾幕と化した。

 分裂した分威力はかなり低くなるのだが問題はない。

 なぜならそのミサイルはそもそも敵を撃墜する目的のものではなく、敵のターゲットシステムを混乱させるための『デコイミサイル』だからだ。


「続けて、ハニカム2、3(ツー、スリー)のミサイル全弾発射」

『了解。ハニカム2、ハニカム3の射出口全門開放、ミサイル斉射開始』


 デコイミサイルが十分にばら撒かれた段階で再びミサイルを発射する。

 デコイのせいでそのミサイルを捕捉することも難しいため多くが敵艦へと命中する。

 もちろんミサイルはシールドに阻まれるのだが、その衝撃によってミサイルは起爆し、強力な電磁パルスを発生させて命中した艦のシールドを急速に削っていく。

 今放ったのは対シールド用の『パルスミサイル』だ。


『敵艦のシールド消失多数! ハイエナがやってくれたぞ!』

『攻撃のチャンスだ!』

『攻めろ攻めろ!』

『落とせるだけ落としてやれ!』

『逃がすなああ!』


 それを見て味方が勢いづき一気に攻め立てようとする。

 貴様ら散々人のことをハイエナ呼ばわりしておいてそれか。

 いや、ハイエナは横取り野郎じゃないけども。


「横取りはやめてもらおうか。残った全ハニカムのミサイル全弾発射」

『了解。全門開放、ミサイル一斉斉射』


 努めて冷静に味方へ文句を言いつつ、残ったミサイルを全て発射するように指示を出す。

 俺の指示に従って本当に一発も残さずミサイルが放たれ敵艦へと襲いかかっていき次々と敵艦が落ちていった。


  最後に放ったミサイルは『ランスミサイル』というもので、鋭く、赤熱した弾頭が敵艦に深く刺さってから起爆する仕組みになっているため一発ごとに与える被害が大きいものだ。

 これは前回のプレイログであったラムアタック用装備をミサイル弾頭用にカスタマイズしてできた産物である。


 実のところ全てのミサイルはヘーテル製であり、通常のものより性能が高くなっている。

 デコイミサイルはより多く分裂し、パルスミサイルはより効率よくシールドを削り、ランスミサイルには特殊な弾頭でより深々と突き刺さるように。

 まあ、性能が上がった分身内価格で購入してもアホみたいに高く、全部揃えるのに並の中型艦なら3隻は買える程の額を費やしたが。

 これがプレイログを書くのに日が開いた理由でもある。


 小型艦などは一発当たれば沈み、中型艦や大型艦ですら何発も命中すれば沈んでいく。

 もちろんミサイル艦1隻で全てを落とせるはずもなくそれなりの数が残った。

 残ったのは性能上どうしてもロックできなかったものやミサイルの迎撃にいくらか成功した艦であるが、迎撃に成功して生き残った艦もいくらか撃ち漏らしたミサイルが命中しその船体に大きなダメージを与えていた。

 まあ、中型艦一隻の戦果としては申し分ない結果だろう。


「こちらハニカム艦長ヒュージ。全弾撃ち尽くしたため後方へ退避する。あとは任せたぞ」

『まかせろ!』

『馬鹿にして悪かったな! これで戦局は一気に傾いたぜ!』

『こちらサルド公団司令本部、貴殿の協力に感謝する。既に戦闘継続が不可能であれば今から送る座標まで来てくれ話がしたい』


 先程までは均衡状態だったのが一気にサルド公団側の優勢へと傾いている。

 それを横目に俺は後方へと退避しようと通信を入れれば味方から調子のいい反応が帰ってくるとともにサルド公団の司令本部から通信があって驚いた。

 各国家アライアンスの司令本部に呼ばれること自体は珍しいことでもない。

 こうした戦闘で貢献度が最も高くなるとだいたい呼ばれるらしい。

 だが、普通はそういった貢献度は戦闘が完全に終了した後発表されるのだが、今はまだ戦局が傾いただけで戦闘中だ。

 この段階で既に貢献度が1位だと決定されたってことなのだろうか。

 まあ、なんにせよいけば分かることだ。

 前線から離れつつ、ワープドライブを起動。

 1分後エネルギーチャージが完了し、戦闘続く宙域からの離脱に成功した。


 それから数分後には指定された座標へと到着したのだがそこで出くわしたのが全長10kmを超える超大型艦だった。

 まさかここで超大型艦を目にすることができるとは思っても見なかったので関心してみているとその超大型艦からドッキングしてくれと通信が入ったのでおとなしくそれに従う。

 

 いろいろ不安に感じたりもしたが結局俺が一番貢献度が高く素晴らしかったと褒められ多額の報酬を受け取るだけだったので詳しい説明は割愛する。

 後に聞いた話によると俺の参加した紛争地帯での戦闘はサルド公団の勝利で終結したらしい。

 やはり俺の攻撃により戦局が傾いたことが大きかったようだ。


 とにもかくにも受け取った報酬はかなりのもので、初期投資分は余裕で回収し、そこからミサイルの補給コストを差し引いても中型艦3隻分の利益がでるほどのものだった。

 これが撃墜ボーナスだけしかもらえなかったのならば完全に赤字だったところなので貢献度ボーナスというのがどれだけ美味しいかわかると思う。


 そして思った通りミサイル艦の火力は紛争地帯での貢献度上げにこれ以上ないほど効果的なのだ。

 故にミサイル艦の性能を十分に発揮しつつ利益を上げるなら紛争地帯がおすすめだ。

 ただ、中途半端に出し惜しみすると戦果が足りず結果大赤字なんてことになりかねないので出し惜しみは禁物である。


 あと、今回俺がこういうプレイで貢献度1位になったのでこれからミサイル艦による攻撃は警戒されミサイル迎撃能力を強化した艦が増える可能性がある。

 もしかしたら今後通用しないかも知れないので真似して赤字になったとか文句を言われても一切責任は取れないのでその辺りはご了承いただきたい。

 ちなみに俺は報酬をもらった後、中型艦ハニカムはミサイルを補給せずに売却した。

 上記の状況を予想したのもあるが、ミサイルばら撒きは性に合ってないからだ。

 

 そんなこんなで結局ラムアタック仕様のヒューパに乗り換えたところでプレイログ3回目は終了である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ