おにぎり 1話
気がついたら俺はベッドで寝ていた。
「・・・!?」
俺は一体何を・・・?
時計を覗くと、時計の針が9時を指していた。
「ヤバっ!!遅刻!!」
俺は急いで準備をし始めた。
それにしても、いつもなら親が遅刻だとか知らせてくれるのだがなぁ。
「母さーん!」
出かけちまったのかな?
しかし出かけたなら、いつもテーブルに朝食が置いてあるはずなのだが・・・。
まさか、俺の朝食の準備を忘れたな。
俺は仕方がなく、学校に向かった。
俺の家は学校の近くだ。
大体200mぐらいだ。
そうそう、この交差点を右折すれば学校だ。
なんだ遅刻なんて全く気にすることでは無かった・・・ってあれ?
足が勝手に動く。
そして右折したところがゴールなのだが、勝手に左折した。
「お、おい、そっちじゃないぞ!」
俺は必死に抵抗するが、まるで力が届いていないようだった。
・・・
それから何分たっただろうか。
俺は気がついたら別の学校の校門の前まできていた。
「柏木中学校」
それにしてもなんか不思議だ。
ここへくるまでに誰も人にあっていなかった。
そのうえ、車も全く通っていない。
これは一体??
とにかく、この足に抵抗しても無駄だったので足の行きたい方向に行かせることにした。
そのまま俺の足は土足で3Fへ階段で登り、3年2組の教室の前で足が止まった。
「え?」
俺は教室に入ってみることにした。
そこには中学生ぐらいの身長の男女が10人ぐらい座っていた。