寂しくないって事にして。
BLです。多分いろいろ好き勝手書きます。苦手な人はバイバイです。
バッチコイな人だけ見てってください。
感想求む。
今日も誰とも話さなかった。
成績優秀、品行方正、金持ちで・・・あとは何だ?、まぁ、人が生まれながらに持てる全てのものを持っていると思ってくれてかまわない。
でも、俺は「親の優しさ」というものが分らない。というか、愛というものの存在の真偽さえ疑っている。
友情だって信じられない。理解できない。
それでも、想像する事は出来る。きっとそれは温かく、素晴らしいものなのだろう。
そんなことを考えながら、いつも通り俺はパソコンの前に座った。
目的はもちろん、オンラインゲームだ!
ゲームは良い。特にRPG。
やった時間の長さだけレベルが上がり強くなれる。
今日は何をしよう?
新しい武器の為の材料集め?それとも、クエストでお金を稼いでおこうか??
ガタンッ
何かの音が家に響いて、俺は周りを見渡した。本の詰まった本棚と、ノートの置かれた机、朝起きた時のままのベッド。いつも通りの俺の部屋は、大きな窓に差し込んでくる日差しで思い出の中のようにセピア調だった。
音が部屋の中でないとすれば、、そう思いをはせた瞬間、部屋を飛び出した。廊下を走り、階段を滑り降りた。
玄関の扉はさっき帰ってきた時と何も変わらなかった。靴も、いつも通り俺の分だけ。
郵便受けが、前に注文していたゲームソフトを吐き出していた。
ゲームソフトを掴み取り、包装紙をバリバリと破く。リビングに行きソフトだけ取り出して机に置いた。包装紙を無意味に破く。馬鹿らしいのでゴミ箱に捨てた。
折角なので紅茶を入れることにした。コンロには置き去りにされたやかんがポツンと座っている。それを掴んで水を入れ火にかけた。
俺には母がいない。
いや、いないはずはないのだが顔さえも知らない。
父さんの姿を最後に見たのは一体いつだろうか。父さんは俺を愛していないだろう。俺は父さんが笑ったところを見たことがない。父さんと触れ合った記憶もない。もしも父さんが俺を愛してくれているのなら、会いに来ないわけがないだろう。
やかんの蓋がカタカタと音を立てた。
気付けばもう、お湯が沸いていた。
俺は急いでポットと茶葉を出してくる。ポットに茶葉を入れようとして少し失敗した。やかんが煩く鳴く。
ポットにお湯を注ぎリビングのテーブルに持っていった。カップを棚から取り出し色が出るのを待つ。
俺は不幸ではない。だって、全ての時間を自分のために使えるし、親に煩わされる事もない。こんな生活は高校生なら誰もが喜ぶ事だろう。
ポットからコップに紅茶を注いだ。紅茶には揺れる俺が一人映っていた。
俺は戸棚から買ってあったお菓子を適当に取り出す。コップとソフトも持って二階に上がる。
外から子供の笑い声が聞こえる。
俺は自分の部屋に入って扉を足で閉めた。持っていたものをパソコンの横に置き無造作に置かれたヘッドホンをつける。
オンラインゲームを立ち上げた。さぁ、今日は何をしよう?
紅茶が冷たくなって、窓から差し込む光が街灯にに変わっても、俺はキーボードから手を離さなかった。
読んでいただきありがとうございます。
相手役考えてないです。私的にはお父さんか兄弟がいいかな?って思ってますが、意見求む。