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TSURITO-繋げる未来  作者: カバの牢獄
第一章 強く生きたい
24/40

第一章 24 誕生

「ツリト君。カシャちゃんはどんな感じ?」

「安静、安静」

「双子だよねっ?」

「何度も言った」

「どっち?」

「それは、僕も知らない。生まれてからのお楽しみさ」

「酷いよ、ツリト君。ルリたちはツリト君のお母さん的立場なんだから、教えてくれたって良いじゃん!ねえ、ネキ?」

「そうでありんすねえ。ですが、わっちはこのまま知らない方が良いでありんす。折角の楽しみを失うのは勿体無いでありんす。どう思ってるでありんすか、ナス?」

「ナスね。さすがに、カシャちゃんとツリト君の子供は狙わないつもりだから、楽しみが多い方が良いかな」

「ルリだけじゃん」

「嘘、でしょ⁉︎」


 ルリは振り返って信じられないと言う目でナスを見ていた。


 ネキとルリとナスとプリティーはツリトとカシャが結ばれた日から一緒に住んでいて、三人は、毎日、酒を飲んでダラダラと過ごしている。プリティーは、最近、ゼウスと一緒にフロンティアを探索しているため、家にはいない。どうやら、一度、ゼウスと探索したのが楽しかったようで、週に一回は必ず一緒にいる。


 一方、ツリトは河童の村で長になり、カシャと二人でゆっくり過ごしていた。カーとシャークはすぐ隣に住んでいるが、最近は出産が近いため、一緒に暮らしている。今は週に一回訪れて直接近況報告をする日で、ツリトはネキの家に足を運んでいた。


 ネキたちは三人で向き合って昼間から酒を呑んでいた。


「ツリト君慰めて」


 ルリはツリトの足元に抱きついてツリトを見上げた。ツリトはルリを持ち上げて頭を撫でるとネキの隣に座った。


「僕も少し呑んで行く」

「そうでありんすか。ですが、すぐに帰らなくて良いのでありんすか?」

「ああ、うん。大丈夫。カーとシャークが面倒を見てるし、タイミングが来たらすぐに報告するって言ってたからね」

「じゃあ、浮気しに来たの?」


 ナスが真剣な目でツリトを見つめるから、一瞬、場が静まった。


「なーんて、冗談だよ。ツリト君一緒に呑もう」

「う、うん」


 ナスはまだ、ツリトのことを引きずっていた。だからこそ、一瞬、静まり返ったのだ。ネキはナスに微笑んだ。


「ナス。たくさん呑まして酔わせんしょう。鬼のための酒、鬼酒を持って来ておくんなし」

「うん」


 待っている間、ツリトの太ももの上に座っていたルリは脚をぶらんぶらんさせながら顔をツリトの方に向けた。


「ツリト君、気をつけてね。鬼龍ですら、酔って地面に倒れた酒だから」

「マジ ?」

「うん。ナスは普段、角を閉まってるけど、毎回、凄いエネルギーをビンビン感じちゃうから」

「ビンビン?」


 ツリトはナスの胸を揉んだ。ナスは体をビクッとさせるとジト目で睨んだ。


「ルリの毎日の努力を感じる?」

「努力って?」

「気にしないで良いでありんす。ただ、最近、ちょっとずつ更に筋肉の弾力を付けて、柔軟性を上げているだけでありんす」

「どう言うこと?」

「長時間脚を開くためと無理やり開くためでありんす」

「それって、ホントに微々たる差じゃん。意味ないって」

「言ったなあ、ツリト君。実際に試して見ると良いよ。ルリの超絶テクニックを。鋭い緩急で締め付けて上げる」

「無理無理。入らない入らない」

「ムキーーーーーー!」

「何、話してたの?ネキ?」


 すると、ナスが薄紅色の透明な酒を樽ごと持って来た。まだ、樽は開けていなかったが凄い匂いが漂っていた。


「入るか入らないかでありんす」

「ふーん。ルリを舐めていたら、恐ろしい目に遭うよ」


 ルリは大きく何度も頷いた。とても嬉しかったのか脚をぶらんぶらんさせていた。


「ごめん、嘘」

「ガーン」


 ナスは一度、ルリを舞い上がらせてから蹴り落とした。


「良い性格をしてるね、ナス」

「そうかなあ?さっさ、ツリト君呑んで」

「これかあ。近くに来るとヤバいね。二人は呑んだらどんな感じ?」

「毎回、大量の汗を流して何とか、意識を保ってるよ」


 ナスは笑ってグイッと一杯酒を呑んだ。そして二本の角を生やして光らせていた。確かにエネルギーに変換されているのが分かる。ツリトは意を決してグイッと一杯呑んだ。すると、体の芯から燃えているような感覚になり、急いでオーラを纏った。全力で肝臓の働きを活発化させて大量の汗を掻きながら大きく深呼吸を何度も行った。


「ツリト君。ルリとヤル気になったの?」


 ルリはえいっと言いながら体を揺らした。


「違う。今のは鬼酒で血流が滅茶苦茶上がったの」

「照れなくても良いのに」


 ルリは軽い調子で同じようにグイッと鬼酒を呑んだ。ルリもツリトと同じようにしてアルコールを消化させた。だから、汗まみれになっていた。


「汗まみれで密着してるね」

「うん。でも、こんなに頑張って何で鬼酒を飲むのさ?」


 すると、ネキも同じような過程を辿ってから、ツリトの肩に顔を乗せて語った。


「どうでありんすか?体の調子は。絶好調になっておりんせんか?」

「確かに」


 ツリトはネキの胸を揉みながら答えた。確かに、体が軽くなっているように感じた。ルリはいきなりツリトに胸を揉まれてビクッとさせたが嬉しそうにしていた。


「でも、汗で体が気持ち悪い」

「そっか。じゃあ、残りは一緒に温泉で呑もっか。凄く楽しいだろうから、あっという間に夜になりそうだね!」


 ツリトは夜遅くまで付き合わせられて帰ったのは日付が変わった頃だった。




 カシャは静かに寝息を立てながら眠っていた。その様子を少し離れたところでカーとシャークが身を寄せ合って酒を呑みながら見ていた。


「「おかえり」」

「ただいま」


 カシャのお腹は膨らんでいて今も動いていた。中から二人にたくさん蹴られているようだった。


「多分、明日には産まれるんじゃないかな。ずっと股を広げてて、膨らみ掛けてたから」

「それなのにカシャったら眠っちゃった」

「凄い胆力だね」

「うんん」


 カシャが目を覚ました。ツリトはカシャの横に顔を見せて寝転んだ。


「元気そうだね」


 ツリトはカシャのお腹をさすった。カシャは安心したように微笑むと表情を変えた。


「ヤバいかも」

「マジ?」

「大マジ」

「カー、シャーク!僕は皆を連れて来るよ。ちょっとの間、お願い」




「「おぎゃあ、おぎゃあ」」

「両方、女の子だったか。名前は決めてるのかい?」


 ツリトとカシャは双子の女の子を挟んで寝転んでいた。その様子をゼウス、プリティー、ソー、ナンス、カー、シャーク、ネキ、ナス、ルリが少し離れて見ていた。


「うん。ニケとミケ。姉がニケで妹がミケ」


 カシャは満面の笑みでミケのお腹を、ツリトは穏やかな表情でニケのお腹を撫でていた。

第一章終了です。

計100000字ほど書きました。おそらく,ラノベ一冊分ほどです。

第一章の総括として評価ください!

僕が書いてることがどれぐらい面白いと思われているのか知りたいです。

僕は友達が一人もいないので、ホントに誰にも評価を貰えてないのです。一人★★★★★の評価をしてくれた方がいて、間違ってはいないのかな?と何となくは思っているのですが、まだまだ、客観視できていません。

どうか、宜しくお願いします。

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