第一章 23 デストロイの障害
「ここか」
サンドラサキューバスが壊れた異空間に辿り着いたのはツリトとゼウスが去ってすぐだった。
サンドラサキューバス。彼はサキューバス一族歴代最強と謳われた人物だ。千年前以上に死んだとされていたが彼は生きていた。出身はフロンティアの外にある四大国の内の一つイキシチ王国で戦闘狂と歴史書には書かれている。サキューバス一族の血は現在も続いている。だが、年々、子孫たちは弱くなっていて、魂の熟知のスタートラインに立つことすらできていない。もっと言うと、オーラ自体も弱体化してしまっている。
オーラの弱体化。フロンティアの外の世界は戦いから離れたことで人間としての進化が止まった。その影響から、フロンティアでは黒色のオーラが一般的だが、それが、黒色、金色、紫色、赤色、青色とオーラの色が変化して行き弱体化して行ったのだ。
今代のサキューバス家当主は黒色だが、それに胡座をかいたのか子供は金色のオーラになってしまった。だが、その子供はサキューバス家に伝わる二つの力の内、一つをかなりの水準で使うことができていて、それは、二つの力を受け継いでいて十分に使い熟せていない黒色のオーラの父よりも使い熟している。
サンドラは視線をぐるっと一周させた。
「エージソンシリーズの残骸」
サンドラの視界にはたくさんの砂ほどの大きさに粉々になっているエージソンシリーズの残骸があった。
「あいつの発明品を壊すのはそう簡単じゃないんだがなあ。それに、今まで感じたことのないほどのエージソンのオーラの残滓」
サンドラは砂を掬って落とした。そして、視線を前に向けると空間が壊れている原因を見た。
「誰かがこの異空間を斬った。エージソンがしくじった?否、エージソンを操った奴。フロンティアの住人か。ああ、クソッ。行ってみたいなあ。だが、子孫たちに俺の存在が気づかれる。首魁がどんな動きをするのか分からんし」
サンドラは青髪ロングの整えていない髪を乱暴に掻いた。元々、目が鋭く無精髭が生えていたのも合間って余計に野生味が増した。
「それに、強敵には独りで挑みたいしなあ。まあ、だが、そんな次元はとっくに過ぎてるんだが。うーん。どうしたものか」
サンドラは白色のオーラを纏って熟考した。白色のオーラは家柄に伝わるシックスセンスを使うために必要となるのだが。
「うーん。やっぱり変わらんなあ。首魁は完全に星を壊してしまう。重要局面、アルマゲドンは、首魁が再びフロンティアに行く時。どうしたものか」
サンドラは過去の情報を見た。
「何だ⁉︎こいつは確か、歴史書に書いてあったゼウス。もう一人は、ツリト・・・前にデストロイを止めて、死んだって言うホームズ⁉︎ああ、クソッ。未来予想図が崩れた。どうするか・・・。ハッ。俺がするべきは一つエージソンたちの殲滅。タイミングを見極めないと行けない。俺の今日からの寝床はクローン生産場だな。一生終わらない蟻地獄になるだろうが、やってやろう。その後に、戦いを挑もう」
サンドラは獰猛に笑った。そして、炎でエージソンの大量の遺体も含めて空間を燃やし、瞬間移動をした。
「ホントに厄介の奴よの、サンドラ」
デストロイは別の異空間から先程のサンドラの様子を伺っていた。王様が座るような椅子の肘掛けに肘を置き、顎に手をやっていた。
「お前の存在は非常に厄介だ。俺の緻密な計画を崩壊しかねない。つくづく邪魔な存在だ。せめて、お前のクローンを作れたら良いのだが・・・。俺の計画で一番の失敗であり唯一の誤算。まさか、俺の魂に打ち勝つとは。それに加えて、失敗作すらも殺すとは」
デストロイはどうもサンドラを見るとイラついてしまう。自然と空いている手は強く握っていた。
「だが、俺に、オリジナルの俺の魂に届くことは無かろう。既に数えきれないほど増殖している故な」
「じゃあ、来い」
サンドラはたくさんのエージソンに囲まれていた。彼らは自分たちが作った発明品を手にサンドラを囲っていた。
一人目は死神の面を着けて大鎌を持っていた。大きく振りかぶってサンドラの首を刈ろうとしていた。サンドラはお腹を思い切り殴った。すると、すり抜けた。
「そう言う感じね」
サンドラは軽く笑うとアッパーで死神の面を粉々にした。
「次だ」
次のエージソンは口に煙管を咥えていた。煙管から煙を出すとサンドラの五感は失った。エージソンはサンドラの鳩尾に腰の入ったストレートを放った。だが、その攻撃はサンドラに手首を掴んで止められた。サンドラは風圧で視界をクリアにした。
「次だ」
エージソンが六人ほど集まってルービックキューブを広げたそして、サンドラを端の立方体に入れて、六人は中心の立方体に入った。そして面を揃えようと動かした。サンドラは高速で空間が動き続ける中、炎を足に纏わして浮遊していた。
「何かしら縛りを付けるのか」
サンドラは空間を崩壊させてルービックキューブを壊した。エージソンのシックスセンスが手に入った。
「なるほど。圧倒的強者に対してやるなら良いが、ダメだな。そうだなあ。『封印の壺』と併用して見るのが良いんじゃないか?次だ」
五人のエージソンがサンドラの四方八方を囲んだ。全員、同じ手袋をしていた。一斉に拍手した。衝撃がサンドラに飛ばされた。
「緩いな」
サンドラはその衝撃を崩壊させた。
「次だ」
今度は三十人ほどのエージソンがサンドラの四方八方を囲んだ。全員、同じ剣を持っていた。三十人は一斉に剣を操ってサンドラに飛ばした。サンドラは逃げ場が無くなった。腰に刺した刀を引き抜いた。そして、刃に崩壊のシックスセンスを乗せると三十本の剣を切断した。
「悪くはないが、遅いな。あと、もうちょっと曲線の動きをスムーズにした方が良い。次だ」
エージソンたちは大きな大砲を構えていた。そしてネックレスを掛けてオーラを大砲に入れていた。
「「「3、2、1」」」
オーラの砲弾がサンドラに向かって飛んで来た。そのスピードはかなり速かった。だが、これも刀の刃に崩壊のシックスセンスを乗せて斬った。
「時間が掛かり過ぎだな。『神速のライフル』と同じ仕組みみたいだし、要らないんじゃないか?」
サンドラはアドバイスをしながら、エージソンが作った発明品を全て確認していた。これも、デストロイを悩ませる一つの大きな要因になっていた。
その後も、百個ほどの発明品をサンドラは確認した。
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