ヒキコモリゲーマー、大問題を起こしてしまう5
『これさー、いまページを見てて思ったんだけど、これいつの本?』『見た目から推測するに、10年ほど前だと思うが』『じゃあここ見てよ』私はページを少し爪で引っ掻く。すると『なんだ、これは』『さっきたまたま引っ掻いちゃって気づいたんだけど紙が貼り直されてるんだよね』『驚いた。この紙質だと、800年ほど前のものだ』『そこで考えたんだけど、本当に魔法って存在しないの?昔あったりとかしない?』
『そうだな。これだけ昔の本だ。800年前は地方では湯を一瞬で沸かしたりできる人々が住む村もあったそうだ。魔法使いの生き残りだったのかもな』『それじゃあ話は簡単だ。サファ、お前なら魔法をもう一度作り直せるよな?』『あ、あぁ。出来なくはないが…』『できるよな?私は本を読む。お前はその知識で何通りも実験する、いいな?』『わ、わかった』『ありがとう♪助かるなぁ』『サファは睡眠はいるの?』『要らないが…命はないからな』『なら私が睡眠をとってる間も研究できるのか?できるよね?』『わかった。私の方からこき使えと言ったのだ。承知した』それにしてもこやつ、なかなかに鬼畜だな。『ならよろしく。また後で』さてと、再開するか。それから私は20回に渡り本を読み込んだ。見回りが来た時はなんとかやり過ごした。読み込んだ結果、私の1番のお気に入り魔法ができた、それは【暴爆魔法】範囲を結界で囲み、花火のような爆発を起こすとても美しく、強力な魔法だ。そんな私に第二の目標ができた、それは【魔法を復元する】こと。3年以内には完成させたいな。