義理の兄妹
限定彼女だった僕と香織の関係性は家族へと変化していった。
今までりゅーくんと呼んでいたが
僕の方が少し早生まれだからと言って、りゅーにぃと呼ぶ様になった。
もともと、香織は呼び方をなんて言っても聞いてくれないんだ・・・
我慢しておこう。お兄ちゃんだしな。
距離感も近く、何かとツーショット写真を撮りたがる様になった。
『今まで兄妹が居なかったから、思い出を残したいの。ダメかな?』
なんて言われてダメと言えるお兄ちゃんはいない。
それに親父とも積極的に撮ってるしな。本当に家族が増えて嬉しいんだろう。
織姫さんもいつもニコニコしているし、一気に温かい家庭になったな。と思う。
うちの家は、小学校の頃に母親が失踪してから、
いつも暗い雰囲気だったからな・・・。
この幸せを噛み締めたい。
今も勉強をリビングでやっているが
香織がちょっと近くていい匂いがして、ちょっとドキドキするけれど。
どうして女の子の匂いってこんなにいい匂いがするんだろう?
香織は本当に同じ大学に行きたいからか真面目にやってるので、
完全に集中出来ないほどでもない。
ただ問題もある。
香織と義理の兄妹になった事を彼女は外でも隠さないんだ・・・。
しかもなんの因果なのか、3年になってから同じクラスになってしまった。
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「なぁ、カオリン。僕は学校では目立ちたくないって言ってたよね?」
「うん。いってたね」
「じゃぁさ。学校ではりゅーにぃって呼ぶの止めない? と言うより学校で話しかけないっていう約束はどうなったの?」
「ブラコンの妹は、他の女と仲良くするお兄ちゃんを許す事は出来ないのです。世界の真理です」
「いつブラコンになったんだか知らないけど。他の女なんていないよ」
「そうだよ。香織さん。こいつは先輩以外の女に興味無いんだぜ?」
晴彦がフォローしてくれる。いいヤツだ。持つべきはフォロー出来る男友達だ。
「いいえ。りゅーにぃは素面で女の子を口説く事があるので、安心できません。実際私は口説かれました。もうメロメロのラブラブです」
・・・否定出来ないな・・・側に居るっていっちまったしな・・・
「おい。龍一。お前は世界中のお兄ちゃんを敵に回したぞ。うちの妹なんて、中学に入ってから素っ気ないのによ!」
「・・・・・・そういわれてもな」
「そうです。りゅーにぃはうっかり義妹を口説く、悪いお兄ちゃんです」
「え! いや、それは時系列が違う。名誉毀損だ!」
「助けた時に、口説いてたんだっけ? ・・・ギルティ」
ぐぬぬ・・・
カオリンはニマニマしている、義妹になりたそうだ。
もうなっていますね。
「お兄ちゃんが悪かったよ。学校ではカオリンだけを見るから。そんなに虐めないで欲しい。
あと名誉毀損は止めてください。まじで」
「もう、りゅーにぃってば♪ いつも君だけを見ていたい。だなんて♡」
「今も口説いてんじゃねぇか・・・」
晴彦が呆れている。
・・・そこまでは言ってない・・・気がするんだけど・・・・言ったか?
女性との会話は同じ意味でも言葉選びを間違えると不味い事になるって、
先輩と付き合ってる時に学んだから。気をつけて、
喜びそうな事を言う癖が付いてるんだけれど
それで墓穴掘ってる気がするな。
と言う感じで、生活も安定してきたし。そろそろ現在の状況を先輩に伝えよう。
浮気ではないはずだ。義兄妹のスキンシップレベルだ。多分。





