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転生とステータス

 暖かい。

 俺は今、暖かいものに包まれている。

 なんだろう、これ?

 ていうかそもそもここはどこだ?

 でもそれはいいかな?

 この暖かいものに包まれている感じはここちいい。

 今は何もしたくない。

 このまま一生これで包まれたい。


 と考える俺だが、いきなり何から押しかけられた。

 何これ? どこえ押すつもりだ?

 ていうか痛い! 痛い!

 痛い痛い痛い痛い痛い。


 そう心の中で叫びつつも。

 聞こえるわけがないし、口も動けられない。

 と、そこえ、光がぼんやりながら見えた。

 と同時に肌が冷たい物をかんじていた。

 どうやら外に出されているらしい。


 でもそんなこと今はどうでもいい。

 体が痛い、かなり痛い、ていうかめっちゃ痛い!

 泣きそうくらい痛い。


 とそこえ、何となく赤ん坊の泣き声が聞こえた。

 こっちはまだ体が痛むんだけど、もうちょっと静かにしてくれたら助かるけどな。


 そんな事を考えるながら徐にその泣き声を探そうと思ったら、何故か体がうまくうごかせない。

 これは、金縛りか?

 そう思ったら、いきなり体に浮遊感が!

 ちょっと待て! 俺そんなに高い場所にいったっけ?

 いや、これは落ちたじゃない、持ち上げられた。

 誰に?

 いや、待て俺。

 高校生の俺がそんな簡単に持ち上げられるわけがないだろ。

 とりあえず落ち着こう、俺は確か、この状況の前に、何をしたっけ?


 ……………。

 ああ、俺、転生したんだったな。

 てことは、俺は今、赤ん坊状態?

 つまり、この泣き声も俺のものってことか?

 わからん、でも状況から見ると、そうかもしれない。


 そう考える最中にも、俺はどこかに運ばれていた。

 そうして、俺は誰かに渡された。


 渡された人は徐に俺をゆっくりと抱き上げていた。

 ああ、この安心感、恐らく、今俺を抱き上げた人は俺の母だろう。


 とそこえ、ぼんやりだけど、あらあらしい扉の開けた音が聞こえた。

 その音の場所をみたいが、やっぱり体がうまく動かない。

 それに目がまだ見えない、ただ光しか映っていただけだ。


 とそこで、いきなり何か口に入ってきた。

 何事かと思ったら、無性に口の中の物を吸いたい。

 気づけば、俺はそれを吸っていた。

 そして、口の中に甘い物が入ってきた。


 ああ、これ、母乳だは。

 成る程、赤ん坊が最初の母乳を飲む時は無意識てきなものってことか。


 そう赤ん坊の現象を解析すると、おもむろに眠気をかんじた。

 どうやら、さっき、母乳の時間がすでに終わっているらしい。

 そして、今はおねむの時間ってことだ。


 これを抗える理由もないし。

 そもそも抗えられそうにない気がする。

 だから、この眠気をそのまま受けて。

 そうして、俺は眠ることにした。

 お休み。





 目が覚めると、見知らぬ天井が見えた。

 ………。いや、見えないな、ていうか、目はまだはっきり見えない。

 うん、さっきの言葉はちょっと言ってみたいだけだ、他意はない。


 コホン。

 取りあえず、今は何をするべきか考えよう。


 ………。

 何もできないな。

 いや、だってほら、俺今、まだ赤ん坊だし、体が動けないし、目も見え辛いし、これをどうしろと?


 はあ、取りあえず、今後の方針は何とか目を使えるようにがんばろう。


 そして今は、何をするかな?

 ううむ、何も思いつかない。


 少し考えた俺が急に思い出した。

 そういえば、オーディンの爺さんが言ってたな、この世界にステータスがいるって。

 あ、そうだ最後にあのじじい、また何かやらかしたな。

 今度は何をやらかしたんだあのじじい?


 そう考えながらステータスを開けようと思ったが。

 どうやって?

 いや、まあ、開け方を聞けない俺も悪いが、せめてサーヴィスくらいしてよ、爺さん。


 はあ、取りあえず、ここはテンプレのあのセリフでいくか。


「えーあう」


 …………。

 うん、ここは心の中で念じよう。


 【ステータス】


 あ、何か出た。


─────────────────────────────────────

・名前 : リスレッタ・フォン・アルバルグ

・年齢 : 0

・種族 : 人族

・性別 : 女性

・状態 : 良好


・レベル: 1


・生命力: 20/20

・魔力 : 100/100

・体力 : 10

・筋力 : 10

・防御力: 8

・素早さ: 4

・器用さ: 7

・魔力質: 16

・魔耐力: 20

・精神力: 150

・運  : 100000

・魅力 : 100


・ユニークスキル:

スキル創造[2]


・ノーマルスキル:

風属性魔法レベル─・水属性魔法レベル─・生活魔法レベル─・無属性魔法レベル─


・称号:

アルバルグ辺境伯の三女・勇者の一族・転生者

─────────────────────────────────────



 ………。

 うん、とりあえず、つっこむ場所が2点だけでよしとしようか。


 でわ、下から順につっこもう。


 まず、運値がおかしい! なんだよ? 十万って!

 俺、前世そんなに運よくないと思うだけど!?

 普通と思うだけど!?

 何であんな高い数値に!?

 いやま、運が高いのは構わないけどな。


 で、最後はこれだ。

 うん、性別が女性になっているだけど!?

 もしかしてこれ、あのじじいが最後にやらかしたのはこれのこと!?

 うそでしょ!? 俺、これから女性として生きるってことになるだけど!?


 ふう、落ち着いて俺。

 深呼吸だ深呼吸。

 すー、はー、すー、はー。

 よし、落ち着いた。


 と、そこで画面がいきなり変わった。

 画面の中に映ったのは文書だった。


 えーと、なになに。


─────────────────────────────────────

すまん、お主の性別を間違っておったわい。

じゃから、その詫びなんじゃが、お主に与えたスキル創造の使用回数を増やしておった。

あと、お主の運値も少し増やしておったぞい。

それだけじゃ、じゃあの、お主がよい人生送る様に祈っておくぞい。


P.S.儂はお主を時々見ておるからそのつもりで。


オーディンより。

─────────────────────────────────────


 …………。

 ……。はあぁぁぁぁぁ。

 ここで怒っても仕方ない。

 取りあえず、あの爺さんにまたあったら一発殴ろう。

 そう心に誓った俺だった。


 今は他のことを考えよう、そうしよう。


 えーと、取りあえず、スキル創造だな。

 このスキル創造っていうのはどうやって使えばいいんだ?

 念じただけでできるのかな?

 試して見よう。


 えーと、スキルを念じて。

 何のスキルがいいかな?

 一応、回数が2回あるから1回だけで試しコースでいこう。

 念じたスキルは、ううん、そうだな、じゃあ、これでどうだ。


 俺が念じたスキルは全受験生徒が求めるがやまないスキル、絶対記憶。


 ううむ、何となく作ったんだけど、このスキルすごい、俺が幼稚園から高校までの出来事、全て覚える気がする。

 まあ、いっか、覚えたら覚えたで、別に困った事もないし、寧ろいい感じだな。


 さて、次はまだ一回使えるけど。

 これを何に作るかな?


 数分考えた俺に、急に俺の頭に閃きが入った。

 そして、俺は徐に新しいスキルを作る。

 スキルを作るあと、俺はまたステータスを開いた。

 そしてみた、俺が作ったスキルがそこにあった。

 思わず笑みを零す俺。

 もしここに他の人があったら、きっと俺を気味が悪いと思っているだろう。

 だって、赤子がいきなり二ヤリ、という擬音が聞こえそうくらいに笑みを浮かべているからな、今の俺。


 え? 何のスキルを作るかって?

 ふっふっふっ、知りたいか? 知りたいよね?

 ならば、見せてあげましょう!


 【ステータス】


─────────────────────────────────────

・名前 : リスレッタ・フォン・アルバルグ

・年齢 : 0

・種族 : 人族

・性別 : 女性

・状態 : 良好


・レベル: 1


・生命力: 20/20

・魔力 : 100/100

・体力 : 10

・筋力 : 10

・防御力: 8

・素早さ: 4

・器用さ: 7

・魔力質: 16

・魔耐力: 20

・精神力: 150

・運  : 100000

・魅力 : 100


・ユニークスキル:

絶対記憶・スキル創造[∞]


・ノーマルスキル:

風属性魔法レベル─・水属性魔法レベル─・生活魔法レベル─・無属性魔法レベル─


・称号:

アルバルグ辺境伯の三女・勇者の一族・転生者・スキルを作る者

─────────────────────────────────────


 ふ、ふふ、ふふふ、ふはははははははは、はーっはっはっはっは。

 驚いたであろう?

 そう! 俺が作ったスキルはスキル創造そのもの!

 ただし、使用回数は無限にしただけのことだ。

 ふふ、ふふふ、これぞ完全なるチート!

 完璧だ!


 ………。

 ちょっと落ち着こう。

 テンションが上がりすぎている。

 深呼吸をしよう。

 すー、はー、すー、はー。

 ふうー、何とか落ち着いた。


 さて、次は別のスキルを作ろう。

 えーと、何がいいかな?

 あ、そうだ、アレとアレと、アレも作っていいだろう。


 そう心の中につぶやいたながら、新しいスキルを次々に作る。


 数分。


 ふう、これくらいでいいだろう。


─────────────────────────────────────

・名前 : リスレッタ・フォン・アルバルグ

・年齢 : 0

・種族 : 人族

・性別 : 女性

・状態 : 良好


・レベル: 1


・生命力: 20/20

・魔力 : 100/100

・体力 : 10

・筋力 : 10

・防御力: 8

・素早さ: 4

・器用さ: 7

・魔力質: 16

・魔耐力: 20

・精神力: 150

・運  : 100000

・魅力 : 100


・ユニークスキル:

絶対記憶・スキル創造[∞]・並列思考・思考加速・多重存在・アカシックレコード・魔力自動回復(極大)・自動再生(極大)・スキル強奪絶対無効・スキルコピー絶対無効・ステータス強奪絶対無効・ステータスコピー絶対無効・スキル削除絶対無効・成長率9999999999999999倍化・絶対隠蔽・絶対鑑定・毒絶対無効・状態異常絶対無効・即死絶対無効・無限収納・千里眼


・ノーマルスキル:

風属性魔法レベル─・水属性魔法レベル─・生活魔法レベル─・無属性魔法レベル─


・称号:

アルバルグ辺境伯の三女・勇者の一族・転生者・スキルを作る者・アカシックレコードを持つ者

─────────────────────────────────────


 うん、われながらやりすぎたかもしれない。

 でも大丈夫だ、自分のためだしな。


 心の中でそう考えると、不意に声が頭の中で直接響いた。


『お主、遠慮がないのう』


 あ、この声は、オーディンの爺さんか?


『うむ、儂じゃ』


 そうか、で、俺、色々作ったんだけど、やっぱりだめか?


『いや、それはお主のスキルじゃから、お主に好きにせい、儂がとやかくいいうつもりはおらぬぞい』


 そうか、ならいいが。


『それにじゃ、儂のミスでお主にまた迷惑をかけておったからのう』


 あ、そうだった、俺今女性になったな。

 いや、俺じゃないな。

 私、というべきなのかしら、オーディンのお爺さん?


『う、ううむ、そう、じゃの』


 あら、どうかしましたか? お爺さん?


『いやの、その口調は少し、いやかなり気持ち悪いと思っただけじゃ』


 ふふふ、お爺さんったら、それは誰のせいだと思いますか?


『うぐ、すまん』


 ふふ、大丈夫ですよお爺さん、もし後でまた会えたら、一発殴らされているだけでチャラにしてあげますよ。

 そのために私、強くなるよう、頑張ります!


『う、ううむ、やる気が出るのはよいのじゃが、儂が犠牲になるというのはちょっと』


 あら、何か言いますたかお爺さん?


『いや、何でもおらぬよ。コホン、まあよいじゃろう、お主がそうしたいなら、そうするがよい』


 ええ、私が好きにさせてあげます。


『うむ、それじゃ儂、そろそろ他の世界にまた見て回ろうとおもっておるから、儂はこのへんで』


 ええ、気をつけてくださいね、お爺さん。

 後、またミスらないでくださいね。


『うむ、そうじゃの、気をつけよう、それじゃ、いってくるぞい』


 いってらっしゃい。


 そう言うと、爺さんの声が聞こえなくなってきた。


 ふう、今度は何をするかな?

 スキルもあらかたすでに作ったし。


 と考えたら、急に眠気がやってきた。

 ああ、赤子は早寝早起きだなあ。

 とりあえず今は寝るとするか。

 お休み。

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