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虚空の赤子  作者: 蒼波
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死。虚ろなサイレン


僕は死んだ。


交通事故だったみたい。


会社から帰る途中だったんだ。


信号は確かに青だった。朦朧とした意識の中で、救急車のサイレンの音だけが頭をグルグルグルグルグルグルグルグルグルグルグル………。


そう、ずっと。ずっと。

ずっと巡ってた………。

ただサイレンの音だけが、、、。


「────……停止!!電気ショックだ!離れて!」


「ダメです!脈拍、有りません!!」


「────……彼のご家族は!?」


「────確認、取れません………」


────そう、ずっと。サイレンの音だけが。


────ウーウーウーウー…………………



そう………ずうっと。

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