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奪われた日常~広がるゾンビ達の狂気~  作者: オリオン
1日目、安全の崩壊
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学校からの脱出

学校のこの状況下で何とか逃げないといけない。

だけど、逃げる道を作る必要がある。

でも、数が多くて逃げるのは難しいし・・・

このままだと八方塞がりで逃げることが出来ないよ・・・


「どうする? この状況」

「私には良い案がありません」

「私もだよ・・・」

「では、先生の案を話しましょう」

「お願いします!」


先生の案は簡潔に言えば車での脱出だった。

この学校の駐車場には先生の車があるらしい、その車に乗ると言う事だ。

確かにこれが脱出には1番なんだけど、車に乗るまでが大変だと思う。

学校にはもう沢山のゾンビ達がいるし・・・どうしたら良いんだろう・・・


「こうなったら、私と桃で何とか道を開く、先生と晴は私達の後に付いてきて、桃良い?」

「先輩の命令なら喜んで聞きますよ!」

「ですけど、それだとお二人が危険ですよ?」

「先生は車を運転するために絶対にいないといけない、晴は戦えない、だから戦える桃が後ろに

 いなくなっても大した問題が無い私が前線にいた方が良い」

「久美ちゃん! 自分がいなくなっても問題無いなんて言わないでよ!」

「そうです! あなたも生き残らないといけません!」

「そうですよ!」


私達は全力で久美ちゃんに対して叫んだ。

何だか、久美ちゃんを放っておいたら危ない気がする、全力で私が守らないと!


「あはは、ありがとう、でも、そうだね、私がいなくなったら誰が晴を守るんだろうね

 桃は頼りないし、やっぱり私も生き残るように努力した方が良いか」

「当然!」


そして、私達は前に久美ちゃんと加賀先生、後ろに桃ちゃんと私が並ぶ事になった。


「いい? 桃は晴を全力で守って、私は先生を全力で守る」

「はい!」

「それじゃあ、行くよ!」


久美ちゃんと桃ちゃんはこの部屋にあったモップを持った。

この学校ですぐに使えそうな道具がモップくらいしかないからだね。


「うぅ・・・」

「こ、この!」

「がぅ!」


正面から姿を現したゾンビを久美ちゃんは思いっきりモップで殴打した。

そして、その一撃でゾンビは倒れた、それに、モップは折れてない、私達は素早くその横を通り過ぎた。


「あぁ・・・」

「道を開けろ!」

「あ・・・う・・・」


久美ちゃんは目の前のゾンビ達をドンドンなぎ払っていく。

階段だから1回殴っただけでバランスを崩して、ゾンビは倒れるし。

久美ちゃんがすごくたくましく見えた。

そして、全力疾走で車のすぐ近くまで着いた。


「よし! このまま車に!」

「分かりました!」


先生は急いで車に乗り込み、エンジンを掛けようとしている、だけど掛からない!


「くぅ! こ、こんな時に!」

「先生! 私達が何とか時間を稼ぎますから急いで!」

「分かっています!」

「だりゃぁ!」


久美ちゃんと桃ちゃんが頑張ってゾンビ達の攻撃を防いでいる・・・

こ、こんな時に私は何も出来ない何て・・・悔しいよ・・・

私がそんな事を思っていると、車の影からゾンビが出てきているのが見えた。


「あぁ~!」

「きゃぁ!」


先生の方に近寄って、窓を叩いている、久美ちゃん達も気が付いたみたいだけど、ゾンビがいて

動けそうにない・・・こ、この状況で動けるのは・・・わ、私だけ!


「あぁ~!」

「きゃぁ! は、離しなさい!」

「せ、先生!」


私は車から出て、先生の腕を掴んでいるゾンビに向かって体当たりをした。

ゾンビは先生の腕を放して、今度は私の方を掴んだ!


「せ、先生! い、今のうちに速く!」

「く! この、掛かりなさい!」


私がゾンビから先生を救って、ほんの少しで車のエンジンが掛かった、やった! こ、これで逃げれる!


「がぁ!」

「い、痛い! や、止めて!」


だけど、私は目の前のゾンビに噛まれてしまった、あ、あぁ、こ、これじゃ、私も!


「晴から! 離れろ!」

「がぁ!」

「く、久美ちゃん・・・」


私が少し噛まれてすぐに久美ちゃんが私を助けてくれた・・・

でも、私はもう噛まれた・・・もう駄目だ・・・


「晴! 速く車に!」

「わ、私はもう駄目・・・だ、だから・・・3人だけで・・・」

「ま、まだ大丈夫!」

「わぁ!」


私は久美ちゃんに引っ張られて、車の中に入れられた。

そして、先生は車を走らせていった・・・


「な、なんで私を乗せたの? 私は噛まれちゃったんだから、もう駄目だよ・・・」

「だ、大丈夫! まだ方法はあるはずよ!」

「もう駄目だよ・・・校長先生達が噛まれたとき、見たでしょ? すぐだった、どうせ私ももうすぐ・・・」

「大丈夫だって! 私が何とかするから!」

「無理だよ・・・」

「なら、もしもゾンビになった時の為に拘束しておきましょう」

「うん、そうして・・・私は皆を襲いたくないの・・・」


そして、私は先生の車に置いてあったロープで強く拘束された。

かなり苦しいけど、ゾンビになった時に皆を襲うのは嫌だから、これ位は我慢しないと・・・

本当は、殺して欲しいけど、皆にそんなお願いは出来ないから・・・

それにしても、校長先生達は噛まれた箇所から血がずっと出ていたのに、私はもう止まってる。

私って、こんなに傷の治りが早かったかな?

活動報告にも書いてはいますが、この作品は平日に更新する予定なので土日は更新をしません。

続きは月曜までお待ち下さい。

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