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第81話『回避訓練スパルタ式、第1段』

いつの間にか評価が付けられていました。

でも、何か付ける数値間違えてません? と言う程に好評価で喜ぶより先にビビりました。

え? 文才が無い文章だと自覚してるのに、こんな評価貰うと喜ぶ前に恐いですよ。


とりあえず、恐ろしい程に期待してる人が居る可能性がある様なので、まずエタらせない様に頑張ります。


 19日目


 余りに動体視力や反射神経を鍛える宛が無いので、昨日の夕飯時に偶然にも自分も含め異世界組が5人全員揃っていたタイミングで、その事を相談してしまったのが運の尽き。


 菊次郎爺さんが真っ先に名乗りを上げ、更にノリノリで楓ちゃんが参加を表明して、面白そうと言わんばかりに紅葉ちゃんまで手を上げた。

 ちなみに桜は余り役に立てそうに無いと、不参加の意思を示した。



 そんなこんなで、翌日早朝からわざわざ中規模用を使って3人体制で、俺の動体視力と反射神経を鍛える訓練が始まった。

 菊次郎爺さんは手ぶらの様だが、楓ちゃんは竹刀らしきものを、紅葉ちゃんは弓と先端に丸い布の塊が付いた矢を持っている。



 初っ端から目を慣らす訓練じゃ、と言う事で全く目にも止まらぬ速さで、菊次郎爺さんによる寸止め乱舞が始まった。

 瞬きの間に目の前に現れる拳、見えない速度で体の表面に走る(多分)蹴りの風圧、時折わざとか力が入り過ぎているのか寸止めの風圧だけで空中に浮いたり左右や後ろに飛ばされ気味な俺の体。


 ハハハ……目が慣れる気がしない、むしろ目を離してないのに初動さえ分からない。




 正直に欠片も動きが見えないと伝えると。


「む? いきなり全速力は無理じゃったかのぅ?」


 と言って、速度を落としてくれた。

 でも、それでも僅かにしか見えないんですけど。





 僅かにでも見えるのなら、その内慣れると寸止め乱舞を続けられる事、恐らく一時間弱。

 徐々に動きが見えて来た気はするものの、反応出来る気は全くしない程度に慣れて来たが、このまま続けても体がついていける気がしない。


 自分の動きに目が多少ついていけてるのを見てか、菊次郎爺さんが寸止め乱舞を止めて楓ちゃんの方へ近寄り、肩を叩いた。


「準備運動は済んだ様じゃから、次はお主の番じゃよ」


 菊次郎爺さんに言われ、楓ちゃんは竹刀を手に近付いて来た


「椿さんの為に心を鬼にして攻撃させて頂きます!」


 凄く覚悟を決めた表情で構え始めた……いや、そんなに意気込まなくても気軽な気持ちで手加減してくれてもいいんやで。



 そんな俺の気持ちとは裏腹に、初っ端から反応する余裕も無く竹刀で吹っ飛ばされた。


 胴体に竹刀がめり込んで数メートル程吹き飛ばされた、半端無く痛ぇ……木刀とかだったら内臓損傷とか骨の一本や二本折れてたんじゃ無かろうか。


「早く立って下さいっ! 次行きますよ!」


 よろけつつ立ち上がると、すぐさま楓ちゃんが接近して竹刀を振るって来た。


 こんな攻撃何発も喰らってたまるかっ! と思いつつも攻撃を察知して動き出そうとした時点で、竹刀が当たって吹き飛ばされる。


 これ避けるの無理やん、と悟りながら思いっ切り地面に転がっていく。




 何度も容赦無く竹刀で吹き飛ばされる事数回、避けたり防御する事を諦め竹刀の威力を軽減させる事に集中し、更に数回吹き飛ばされ何とか気休め程度にダメージを和らげる事に成功した。

 代わりに吹っ飛ばされる距離が伸びた気がする。



 そこから頑張って後方に跳ぼうとするも、足が地面を離れるよりも遥かに早く竹刀が到達して間に合わない。

 跳ぶ前に吹き飛ばされる事十数回、流石に身体中が痛くなって来た。



 チラリと視界の端でフュンフが入って来て、菊次郎爺さんが変身してるのが目に入る。

 回復魔法まで使ってコレを続ける気満々な事を察して、更に集中力を高めた。


 長々と痛め付けられるのを甘んじて受け続ける程ドMじゃねぇぞ!?。




 楓ちゃんの攻撃が飛んで来る前に足を踏ん張り、楓ちゃんが目の前に接近してきたのが目に入った瞬間に後方に跳び上がった。





 と同時に、脇腹に竹刀がめり込んで横に吹っ飛ばされた。

 ここに来て横はねぇだろ……。

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