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第59話『新スキルの効果』

何とか日付が変わる前に投稿。

書くの忘れてて大急ぎで仕上げました。


 修練迷宮に着いた俺達は、まず最初に新しく習得したスキルの使い勝手を試してみる事にした。

 相手は最初のフロアのミノタウルス1体だ。


「僅かな違いがあるんですが……意味があるんでしょうか?」


 楓ちゃんの魔法剣は属性を変える事で微妙に違う効果が出てる様で、威力とか重量や剣速が上がったり切り口が凍ったりしている。

 しかし、今の所は属性による弱点や耐性等がある魔獣が居ないので、目立った効果は無い様だ。


「凄い凄いっ! ちょっと適当に射っても当たるよ」


 紅葉ちゃんの照準補正は、その名の通り狙いがズレててもある程度直してくれるらしい。

 割と速射重視で射ち続けてても大半が命中していた……何か矢の軌道も若干変わってたよ。


「これは楽ねぇ~、少しの力で簡単に反らせられるわよ」


 桜はパリィで相手の攻撃を受け流し続けていた。

 感覚的に反らすのに必要な力の加え方が分かるらしく、無理な力を加えずに攻撃を反らし続けている。

 まぁ、勿論攻撃力の低さは変わらず倒せないので、交代せずにそのまま俺が参加。



 で、俺の番な訳だが……最初の一歩目から突っ込み所が満載なんだが。

 スキルの魔力弾を使おうとすると、頭の中にどれを使用するか選択肢的な物が浮かんで来て、出て来た選択肢は全部動物の名前だった。

 【熊・猫・犬・兎・鼠・猪・雀・燕】と無駄に種類豊富だ。


 とりあえず最初の熊を使ってみると、デフォルメされた熊の顔の魔力弾が出て来てミノタウルスに向けて飛んで行った。


 命中すると、ミノタウルスは当たった部分が消し飛び風穴が空いた……威力高いな~…………現実逃避したいわ。




______________



 一応他の動物も試してみると、熊よりも威力は控えめだった。

 猫は勝手に地面を跳ね回り、背後から相手に向かい、犬は床を這う様に飛んで行って直前に跳ね上がって相手の首元に。

 兎は床を跳ねる様に相手の周囲を跳ね回り、鼠は1つのつもりで出したのに大きさが小さめで十個程出て来て相手に群がる様に床を這って飛んで行った。


 何やら色々と特性があるらしい。

 つまり、熊は威力重視の魔力弾だったみたいだ。


 ちなみに猪は出してすぐに一直線に猛スピードで突っ込んで行き、雀は鼠の様に数多くが周囲を飛び回り相手を囲んで一斉に集中砲火、燕は空中を素早く飛び回り凄い軌道を描いて相手に滑空していった。


 大半は最終的には標的に向かうらしい。



「凄いけどさ……勝手に動き回られると集団戦じゃ使い難いだろコレ」


 大半は動かそうとしなくても勝手に動くので、後衛で使うには向いて無さすぎる。

 唯一、熊や猪は一直線にしか進まないので使えるが、他は犬が何とか使えそうな位? 他は勝手に動き回るので前衛が居る状態だと使えない。



『椿様の命令は聞く筈ですよ?』


 え?。

 唐突に言われた事を確かめる為に鼠や雀に隊列を組んで進む様にしてみると……綺麗に一列に並んだ。


 おぉ! 色んな事が出来そうだな。



 熊は命令は聞くが動きが遅く、猫は命令外の部分で勝手に動き、猪は命令を出しても一直線にしか進まないらしく若干軌道が弧を描く程度にしかならない。

 燕は猪に近いが、スピードが出てるので旋回性能が低い為の様だ。

 他は命令通りに動き、犬は1番命令を厳守するらしく、魔力弾なのにお座りまでやろうとしてた……頭しか無いのに。



______________





 新しく習得したスキルを試した後は、昨日に続きニつ目のフロアから始めた。


 普通に盾で受け止めるだけだった桜が受け流しを使う様になった為か、危なげ無く倒し二体じゃ物足りない感じになったので、三つ目のフロアのキマイラ三体に挑戦。



 大苦戦だった。

 相手が並んで来る上に、楓ちゃんと桜が一体に意識を取られると、余った一体が二人の間を抜けて俺達の方に飛んで来るので援護に集中出来ず、二人が二体を抑えてる内に残りの一体を俺と紅葉ちゃんで手早く倒す羽目に。



 二戦目は、さっきの事を踏まえて二人を抜けて来そうな奴を中心に牽制を多く混ぜつつ援護する。

 前衛二人の相手から外れると後衛二人から集中して狙われる事を悟ったのか、積極的に前衛の二人に突っ込んで行くキマイラ。

 戦術的にはいいんだろうけど、二体のキマイラを相手にするのは若干大変そう…………と言う訳でも無く、楓ちゃんは余裕綽々で、桜は一直線に来るキマイラを簡単に受け流す方法を使えるからか鼻歌混じりである。


 まぁ、ブレス攻撃とか遠距離攻撃が無いと突っ込んで来るだけだしな。



 連係が身に付いてるのかは分からないが、キマイラ相手も楽にこなせる様になって来たので次に…………と行きたい所だが。




「次はあれだよな、虫の大群」

「今まで2回目で相手の行動パターンが変わってた事を考えると、流石に嫌な予感がするわね」

「一気に来たら椿さんを守り切れる自信がありません」

「群がって来られたら椿以外は対処方法無いよね? 他に広範囲に対応出来る方法持ってるの居ないし」



 そう、最初は散発的にしか飛んで来なかったが、流石に虫の大群が一斉に飛んで来た場合、対処出来る可能性が全く無い。

 楓ちゃんは剣なので同時に来られると攻撃範囲が直線なので四匹が四角の形で飛んで来ると、切り返しで斬り捨てても一匹は逃す。

 桜はそもそも、パリィで受け流すのはマズいので普通に受けるしか無いが、盾の届く範囲は余り広くないし同時に来られると受け切れないので受け漏らしは出やすい。


 紅葉ちゃんは言うまでも無く、矢は点の攻撃なので地道に一匹ずつしか減らせない。


 俺は、スキルで鼠や雀の魔力弾を使うか、普通の魔力弾を大きく作って面での範囲攻撃は出来るが、力押し感はあるし、何より撃ち漏らしを避けられる自信が余り無い。



「障壁を削られるの覚悟で一度試すか、それとも初級セット狙いで魔力貯めにキマイラとか相手を継続するかだな」


 しばらく四人で考え、出した結論は……。

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