表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/121

第5話『先に召喚された3人』


 ギュンターに先導され、無言で付いてくるフィーアとキリエと共に歩いていると、先程まで居た城から少し離れた所にドーム状の建物が見えて来た。


「あれが、魔法等を練習する為の建物じゃ、多少失敗しても城に被害が及ばぬ様に城から少々離しておるし、威力の高い魔法も練習出来る様に、少々大きく頑丈に作られておるんじゃよ」


 確かに距離は本当に少し離れているだけだが、どう見ても大きさは『少々』と言える規模では無いと感じる。

 少なく見積もっても、ドーム球場より一回り以上大きく見え、城よりもこっちの建物の方が大きい


「流石に初歩の魔力制御は、少し手狭じゃが少人数用の小規模魔法練習室を使っておるから、余り広くは無いがの、ほれ見えて来たぞ?」


 ギュンターが指差す先を見ると、真っ先に巨大な扉が目に入った。

 よく見ると、巨大な扉の左右に中くらいの大きさの扉と、普通の大きさの扉があるようだ。


「見ての通りなんじゃが、最も大きな扉が大規模魔法用で、その次に大きな扉が中規模魔法用じゃ、儂等が行く小規模魔法用はあの一番小さい扉じゃ、魔力制御の訓練は主にそこで行うので、忘れぬとは思うが覚えておくんじゃぞ?」


 見たまんまらしい、確かに見た目通り過ぎて間違えたら恥ずかしい程に分かりやすい。

 しかし、あの大きさの扉を開けるにはかなりの力が必要そうだ、流石に気になったので聞いてみた。


「大規模魔法用の扉は相当重そうだけど、どうやって開けるんだ?」


「あれは許可制での、使用許可の証となる魔道具を使えば勝手に開くんじゃ、それにの、個人用はあの扉の中央にあるからお主等は大きな扉は使わんじゃろ。大きな扉は訓練器材の搬入や演習、大型魔道具の効果実験等にしか使わぬしの」


 つまりは、普通に使う分には別の小さい扉があって、大きい扉は大きな物や大人数で入る時の為の扉って事らしい。

 確かにあれだけ大きな建物なら、半端な大きさの扉だけじゃ使い難そうだ。


 ギュンターが小さな扉を開け中に入ると、控え室の様なスペースに椅子や机とロッカーの様な物が壁際に並んだ部屋に着いた。


「ふむ、3人共試射訓練室の様じゃ、儂は椿君に軽く説明しておくから、キリエ君が呼んで来て貰っていいかの?」


「了解しました。それでは呼んで参ります」


 キリエが胸に手を当て頭を下げると、足早に奥に消えていった。


「キリエ君が3人を連れて戻って来るまで、これから椿君にして貰う事を説明するので、しっかり聞くんじゃぞ?」


「3人が来たら自己紹介等が済み次第、我が国の秘蔵魔装具を装着して貰う……まぁ少々おかしな変化が起こるじゃろうが害は無いぞ、害は」


 何か凄く含みのある、無茶苦茶気になる事を言ってるが害は無いらしい。

 流石に心配なので、それを付ける前に先に来た三人に聞いてみた方が良さそうだ。


「装着した後に、まず大規模魔法用の訓練室で魔装具を使用し魔力を使って魔法を使う感覚を覚えて貰うんじゃが……似合わない姿にはならない筈じゃから気にやむ必要は無いぞ」


 さっきから、えらく気を使われた言い方をされてるんだが、魔装具とやらはそんなに気を使ってしまう様な物なんだろうか?

 本当に使わせたいのか、と言いたくなる。

 これも先に使ってると思われる三人に聞いてみた方が良さそうだ。


「魔装具は魔法を使う際に補助機能があるから、魔法を使った事の無い者でも魔法が使える筈じゃ、先に使い魔力増幅値を確認してから、最低限どの程度魔力制御が必要なのかを儂が調べ、それを許可基準にするんじゃ」


 魔装具を使うと魔法なんざ全く使った事の無い俺でも魔法が使えるらしい。

 問題はありそうだけど、時間が余り無さそうな現状だと、使わないと俺だけ役立たずになりそうだ。


「戦闘の補助機能もあるので、儂が許可した後も最初の内は戦闘訓練も、魔装具の魔法は使わずに行うのが主体になるじゃろう」


「勿論、儂が許可したからと言って魔力制御の訓練が無くなる訳では無いぞ? 使う魔力の密度が高い程、威力は上がるが、その分暴発せぬ様に制御出来ねばいかん」


 つまりコントロール出来ればその分、余分に魔力を注ぎ込め威力が上がるけど危ないと言う事だろう。

 出来るだけ大きな戦力が必要な今、出来るだけ制御能力を上げて、より威力が高い魔法を使える様になって欲しいみたいだ。


「御三方を連れて参りました」


 キリエが戻って来た、後ろに女の子二人とイケメンが一人居るのが見える。

 イケメンが走り寄って来ると、こう言い放った。


「あら? 今度は可愛い男の子が来たのね、女の子ばっかりで潤いが無いと思ってたから嬉しいわぁ」


 ……ぇ?

同じ異世界人の三人との自己紹介まで届かなかったotz

プロローグの場面まで後1話分は間に挟みそうです。

出来れば最低でも1週間に1回は投稿したいですが、大雑把な内容はイメージし終わったけど、間のストーリーの山場を考えながら執筆しているので、どの程度掛かるか現時点では不明です。

ちなみに主人公の次に召喚される5人目を登場させるのは決定しキャラ設定も作り終わりました。

と言うか前話で『まだ召喚される可能性がある』って言ってたから割と決定事項だったんですけどね。


些細な事でも構いませんので感想お待ちしてます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ