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第48話『修練迷宮』

何か何時の間にやらブックマークが5人に!?

何でこんなマジで文才0な駄文に……ありがとう御座いますε=( ノ;_ _)ノ(スライディング土下座)


 14日目


 翌朝、忘れない内に昨日の事をギュンターに報告しに行った。


「ふむ、魔法を教え合うとな……儂としては5人の中で一番発想力の高い椿君には、独自の路線で試行錯誤して欲しいんじゃがのぅ」


「と言われてもな~、無駄が多いなら早めに無くした方が良さそうだし、何より彼女が言うには属性魔法の習得方法に心当たりがあるらしいしな」


 ギュンターは俺の言葉に唸り声をあげて悩んでいる。

 

「元々魔装具には専用の訓練を行える遺跡があるのじゃよ、まずは戦いそのものに慣れて貰う為に討伐依頼をこなす事で実戦を経験して貰っておるが……。

 実際の所、魔装具を使わぬ状態での実力を上げる事そのものには、余り意味が無いんじゃ。

 勿論強くなるに越した事は無いがのぅ、効率化はまだしも魔力の節約は魔装具の活用法とは正反対じゃからの~」



 思ったより渋ってるのは、単純に新しい手法への知的好奇心だけじゃ無かったらしい。

 確かに、魔法障壁的なバリアっぽいのが標準装備で、基本出力の桁が違う魔装具を使ってる状態と使ってない状態では、恐らく全然違うだろう。


 実際に魔装具を最初に使った際の感覚から考えると、魔力弾を複数浮かべる事自体が難しそうだし、普通に魔力弾を作るだけで圧縮魔力弾の様な状態になる気がする。

 普通の状態が蛇口を回して出す量を調整してる感覚で、魔装具は蛇口を少し動かした時点で溢れ出す様なものだ。


 ハッキリ言って魔装具を使ってる状態で、1度に使える最大量を完全に制御して使いこなすのは恐らく無理だ。

 魔力の量には風呂の水とプールの水位に桁外れな差があって、風呂の水でさえ手間取ってるのにプールの水なんて年単位、下手すると何十年単位の時間が掛かるだろう。


「しかし、属性魔法の習得方法とやらに些か興味があるのも確かじゃし、別に無駄になると言う訳でも無い……難しい所じゃのぅ」


 無駄になる訳じゃないとは言ってるが、多分本気で専念した場合は時間の無駄使いになる可能性が高い。

 何と言っても、普通にスキルの中に威力強化っぽいのや、根本的に今より魔力が強化されそうなのも、敵を倒して蓄積魔力を貯めれば使えそうだし。


 なので、本当は魔装具用の訓練が出来るって言う遺跡や、蓄積魔力を貯める事に時間を割いた分だけ侵略者とやらを倒しやすくなり、逆に減らせばそれだけ戦いがキツくなる可能性が高い……と思う。



「儂等の不安は椿君達が魔装具を使わぬ状態で戦う事に慣れ過ぎてしまう事…………魔力の扱いの方は及第点じゃし、一階層で下層に降らずにやれば危険性は低い、修練迷宮の使用を早めても良さそうじゃな」


「何か1人納得して話進めてるみたいだけど、とりあえず修練迷宮って何だよ」


 と言うか顎に手を当てて俯き気味に一人言をブツブツ話されると、凄く居心地が悪い上にちょっと怖いわ。


「先程言っておった魔装具の訓練専用の遺跡じゃよ、魔装具を作ったランベルトが作り出されたと言われておる遺跡じゃ」


 コレの製作者監修のダンジョン的なナニカ? 何か質が悪そうな所になってそうな気がする。


「実際の所、遺跡をランベルトが作り出したかは分からぬ、そもそも魔装具とアンドロイドを合わせ今の形にしたのはランベルトじゃが、遺跡は勿論の事、魔装具やアンドロイドは以前から存在したとも言われておるしな」


 なら大丈夫……な訳無いか、魔装具用だって言うならどっちにしても魔装具の製作者が関わってそうだし。

 つぅか、本当に以前からあったとすると凄くフラグ臭いな。


「椿君達の初実戦も、課題点はあれど問題なく戦えておったと聞いておるし、多少早めに挑戦しても問題無いじゃろう」


「いや、まだ侵略者ってのが何時来るかも分かんない時に、そんな所に行くのは問題あるんじゃないのか?」


 ダンジョン的な所だと考えると、1度潜り始めたらすぐに戻って来られるとは限らない事を考えると、流石に問題がある様に感じる。

 俺の言葉にギュンターは全く問題無いとばかりに頷き。


「あの遺跡は少々特殊での、魔装具を使う者しか使えぬ代わりに戻ろうとすれば入り口に転移してくれるんじゃよ。

 そして、入り口付近には城内にある転移の魔法陣で繋がっておる。

 連絡手段も渡しておるし、仮に遺跡におる時に襲撃があっても問題無いの」



 便利過ぎじゃね?。

 何時でも途中リタイア可能とか、難易度低いな、おい。


「勿論じゃが、魔装具を使う者しか使えぬと言う事は、魔装具を使う者を基準とした遺跡と言う事じゃ。

 一階層の時点でギルドのランクで言えば、BやA相当の魔獣が徘徊しておってな、一階層降りるだけで最低でも1つはランクが高い魔獣を相手にする事になるじゃろう」


 難易度高っ……いやそうでも無いか? 今の時点でも割と戦える可能性が多少はあるんだから、魔装具で強化された上にバリア的なのがあるんだから、割と難易度低い方かも知れない。


「流石に今の時点でSやそれ以上を相手にするには危険性が高過ぎるんじゃが、一階層に限定し無理せず危ない時はすぐに戻る様に心掛けておれば大丈夫じゃろ」


「確かに一階層とやら辺りなら1人じゃ無ければ大丈夫そうだけど……罠とか無いだろうな?」


 Bランクまでしか見た事無いからそこまで自信は無いけど、最低でも2人、出来れば4人で行けば問題無いと思う。

 更に規格外な菊次郎爺さんも入れて5人であれば、全く苦戦する気がしない。


 しかし、流石にダンジョンにありがちな罠とかがあれば別だ。

 菊次郎爺さんは分からないが、俺も含めて4人とも完全な素人でゲーム的に言えば盗賊の様な技能は0で、あっさり引っ掛かるだろう。

 致死性の高いデストラップが無くても、毎回引っ掛かっていれば短時間で戻らなければいけない状況に追い込まれる可能性が高い。


「罠なんぞありゃせんよ、あそこには遺跡から発生した魔獣以外は何も無いんじゃ」

「え? 宝箱とかも?」

「そんなのある訳無いじゃろ、どこから沸いて来るんじゃそんなもん」


 それなんてモンスターハウス?。

 まさかの魔獣しか無いとか、ダンジョンっぽいのに罠も宝箱も無いのか。


 つまり、魔装具で戦う事に慣れるのと、魔装具の蓄積魔力を貯める為だけの遺跡って事らしい。

 よく考えれば、今の時点でも破壊的な威力なのに、他にも魔装具用の魔法を使える様になれば外では気軽に使えないだろうし、蓄積魔力を貯める為にはそんな所でも無いと難しい。


 だからこその、魔装具を使う奴専用の遺跡って事なんだろう。

 ぶっちゃけ、魔装具の魔法を使った感じ、あの位なら無駄に長い詠唱? や演出が無ければ魔力弾を浮かべる位手軽に複数同時に使える程度に魔力の消費は少ない。

 あれを複数同時に使えば、恐らく辺り一帯が焦土と化しそうな程の過剰火力になる。


 流石に蓄積魔力を貯める理由で外の魔獣相手に魔装具なんて使えない程に威力が高過ぎる。


 魔力消費が少ない今の段階でも過剰なのに、魔力の消費が多い魔法何かがあればどれだけの威力になるのか、多分山の1つや2つ消し飛ぶんじゃなかろうか。



「キリエには儂から言っておく、流石に初日から行く事は無いぞ、今入れるのは魔装具を使えるお主等と女王様位じゃから、事前に色々説明せねばならんからのぅ」


 まぁ、いきなり説明も無しにモンスターハウスみたいな所に放り込まれても困る。


 話は終わりと言う事なのか、ギュンターは机の上にある書類に目線を下ろし始めたので、頭を下げて部屋を出た。





「……初日から説明せず行ったとしても、アンドロイド達に聞けば分かるんじゃがな」


 部屋を出る直前、何か不吉な呟きが聞こえたんだけど…………フラグじゃないよな?。

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