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第23話『水着は防具屋?』


 城を囲む城壁を抜けると、割と普通の街並みが見えてきた。

 基本一軒家らしく、一戸建ての家が立ち並んでいる。


 むしろ歩いている人達の方が、リアルファンタジーな人達ばかりで目を引く容姿をしている。


 エルフ系・ドワーフ・獣人系・精霊系・リザードマンなのか竜人なのか判断し難い人や、小人なのか顔立ちは老けてるのに背がかなり低い人もいる。

 実際の呼び方は違うのかも知れないが、割と定番な種族が街を歩いている。


 他にも鳥人なのか翼がある人や、虫の様な羽の人も居るが、アレはどういう種族なんだろうか? 大半は人よりの容姿なので拒否感無く見ていられる。


 流石にリザードマンなのか竜人なのか判断し難い人は爬虫類よりな顔だが、獣人系はまだしも鳥人や虫の羽の人達がそっち寄りだと表情が引き攣りそうだから助かる。



 先を歩くホミュに付いて行くと、何故か無駄に達筆で『防具屋』と書かれた所に付いた。

 何で水着を買いに来たのに防具屋なんだ? と思ったが、よく見ると防具屋の下に『布・皮』と書かれている。


「ココが布や皮を使った物ならこの街では一番腕がいいと評判の所です……でも、店主さんがちょっと個性的で評判の割には人気は程々なんですよ」


 人気に影響する程の個性を持った店主とか、不安感しか無いんだが。


「ガルドさ~んお客さんを連れて来ました~」

「は~い、今行くわ~」


 開けた扉の先から野太い声が返ってきた、その声を聞いて嫌な予感は最高潮に達した。


「あら? 可愛いお客さんね、連れて来てくれてありがとホミュちゃん」


 姿を表したのは、背が低くミニスカートで更にピンクのエプロンを付けた男性。



 ちなみに顔は髭面で、背の低さを考えると、どう見てもドワーフだ。

 桜は見た目は普通だったので桜と違い、この人は視覚的にダメージがデカイ、ドワーフでオネェ系とか個性的過ぎだろ。


 確かに幾ら腕が良くても男性は余り来たく無いだろう、武器屋ならまだしも防具屋だし。


「この人がこの店の店主のガルドさんです」

「ガルドよ、よろしくね可愛いお嬢ちゃん」


 口元が引き攣った。

 どうやら女の子だと思われているみたいだ。


「椿です、こんな姿ですが小さくなっただけで、俺は男なのでお嬢ちゃんじゃありませんから」


「あら? ごめんなさい、こんなに可愛いからてっきり女の子かと思ったわ」

「水着が欲しいんですが、男性用の! 水着はありますか?」


 話を早めに切り上げて本題を切り出した、特に男性用と言う部分を強調して。


「男性用の水着はあるけど、椿ちゃんに合うサイズは流石に作り置きが無いから、一から作る必要があるわよ?」


 店にも無いとか、この世界には子供用は無いのかよ。


「標準的なサイズ以外は特注なのよ、私のサイズと近いけど、少し椿ちゃんとは作りが違うし、ホビットとも合わないのよね」


 あぁ……確かに身長は余り変わらないが、手足や体の太さが全然違う。

 仮に元の世界のSサイズがあっても、俺は着れるがこの人が着ようとしても入らない気がする。


「今頼むと出来るのにどの位掛かりますか?」


「流石に今日中は無理よ? 最低でも2、3日は掛かるわ」


 流石に特注だと今日中は無理か、次の休みまではスク水決定かよ。


「取りに来るのは次の休みになりそうですが……次の休みっていつだ?」


 そう言えば今日が何の日なのかも聞いてないし、勿論俺達の休みがどうなってるかも知らなかった。

 とりあえず知ってそうなホミュに顔を向ける。


「あっ、椿様のお休みは毎週無の日になっていますから、次は7日後になると思います」


 無の日は日曜みたいな風に聞いた気がするので、俺達は普通に休日が休みになっているらしい。


「受け取りは次の無の日でいいのね? 水着はどんなのがいいのかしら?」


「いや普通に海パ……いや待てよ」


 海パンを頼むとアッサリ脱がされそうな予感がする。

 だからと言って桜が着てた様なモノは嫌だが、そうなるとどんな水着がいいのか……全身覆うタイプでいいか。


「え~と、全身を覆う水着にして貰えますか? 脚は膝より上で腕は肩までの長さで、流石にタイツみたいなのは嫌ですけど……あぁ勿論男性用で!」


「体を覆う水着ね? じゃあ早速体を測らせて貰うわね」


 そう言うと、エプロンに付いたポケットから紐を取り出し、体を測り始めた。


 腕や脚、腰回りや胸囲は分かる、だが『形も分かった方がピッタリの水着が作れるのよ』とか言いながら体を触るな!。

 お尻とかもう撫でてんじゃねえか! ちょっ、股間を触ろうとすんな!。




「色々分かったし、次の無の日までには自信作の水着を完成させておくわね~」


 手を振るガルドを背に、憔悴した俺はホミュと共に店を出た。

何時の間にやらブックマークが増えていて嬉しいです

更新ペース増やすべき何ですかね~更新予定日の閲覧者数は割と地道に増えて来てるけど、それ以外は殆ど居ないし。

週2位ならネタが不足しない限りは無理無く出来そうではあるんですが……感想と言う反応が無いから相談も出来ない

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