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第22話『いきなり休日?』


 6日目

 朝ごはんを食べて、練習に行くと誰も居なかった。

 遅れてるのかな? と思って1人で練習していたが、しばらく経って誰も来ないのでおかしいと思い、一旦部屋に戻っていると。


「あ、あれ? 椿様、今日は休日なんじゃ無かったんですか?」


 途中の廊下で遭遇したホミュに出会い頭に、こう言われて衝撃を受けた。


「そんなん今初めて知ったわ」


 唖然とした表情で、そう言うと一瞬固まっていたが、すぐさま慌てた様に『ギ、ギュンター様に確認して来ます!』と言い走り出して行った。



 動くに動けず、廊下で立っていると、ギュンターを連れて戻ってきた。


「おぉ、椿君すまんの~、菊次郎殿には伝えておいたんじゃが、お主に伝えるのをすっかり忘れておったわい」


 おい。

 開口一番に謝られたが、何故忘れたし、むしろ他の4人はどうした。

 そんな表情を読み取ったのか『他の4人はもう街に出掛けたみたいじゃな』と言われた。


 置いてかれたんかい。


「椿君には休日に使うお金も渡して無かったのぅ、コレが椿君の分の1万Gじゃ」


 手渡された袋はずっしりとした重さで、中を覗くと金貨や銀色の板、銀貨に銅貨が入っていた。


「む? そう言えば貨幣についても言って無かったのぅ」


 貨幣は銅貨で一G、銀貨で十G、銀板で百G、金貨で千Gとなっているらしい。

 更に懐から金の板を取り出して見せてくれた、今見せた金板が一万Gと言う事らしい。


 この上で、十万で特殊な金属を使った魔法貨や、百万の魔法板があるが手持ちに無く今は見せられないと言われた。


 他にも、高品質の魔晶石を使った千万Gの魔晶貨や一億の魔晶板があるが、基本国家単位や大商人が大きな取引をする際にしか使われないとか。



「物の価値は実際に体験した方が早いじゃろう、ホミュと街に出て色々と見て回るのが一番じゃな」


 ギュンターの唐突な言葉に『私ですかー!!』と、ホミュは驚きの表情で叫びオロオロとし始めた。


「今からでは椿君を案内する者を探して準備をしていては、昼を過ぎてしまうからのぅ、侍女長には儂から伝えておくから手間も掛からず、ホミュの着替えだけで済むじゃろう」


 『こ、心の準備がー』と叫んでいるが、軽くスルーされている。

 コレもある意味パワハラ何だろうか、とか考えていると『儂は仕事があるから頼んだぞー』と言いながら、後ろ手に右手を振りつつ足早に去って行った。


 ホミュはしばらく右往左往していたが、ピタッと止まると顔をこちらに向けた。


「き、着替えきますので、少々お待ち下さい」


 えっ? またココで待つの? と思ったので、着替える部屋まで一緒に行くと言おうと口を開く前に駆け出して行った。


 何人か目の前を横切っていく、メイド服姿の獣人らしき子や、精霊っぽい子達からの『何でこんな所で立ってるんだろう?』みたいな感じの視線に、何処と無く居心地の悪さを感じつつ待っていると。



「お、お待たせしました!」


 走ってきたホミュが、目の前で止まり息を切らせながら声を掛けてきた。

 白いワンピースを着て、走ってきた為に薄く汗ばみ若干頬を染めて、息を整える為に膝に手を置いた体勢でこちらを見上げている。


 ……頬を染め汗ばんだ少女が息を荒げ上目遣いに見上げている……しかも前屈みな体勢だから胸元から膨らみかけの胸が見え、肌色の中に2つのピンク色が「あの、どうかしましたか?」


「い、いや何でもないよ」


 うん、危なかった。

 目線の高さが近い性か、いい感じに見えるから目が釘付けに……じゃない。

 あれ? でも見た目的には丁度いい……でも無い、動揺からか少々頭が混乱している。


「あの、何処に行くかご希望はありますか?」

「あ、あぁ、最初に行く所は決まってるよ」


 そう、街に出掛けるなら真っ先にアソコに行こうと考えていた。


「水着が買える所に連れて行ってくれる?」



 そう、今まで忘れていたが、頼んでも何時になるか分からないから、自分で直接買いに行けばいいじゃないか。

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