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第17話『練習の日々』

 三日目。


 今日はキリエから昨日の練習の事を聞いたらしく、朝からみんなと一緒にギュンターが教えてくれるらしい。


 持ち運びの出来る昼食を食堂で貰い、昨日と同じ所へ総勢6人+4人で向かった。


 桜の魔力を物に込めて使う方法は驚かれた、魔法を込める事はあるが魔力を直接込めると言うのは、効率が悪くて余りやらないらしい。

 桜がしている練習を見て、制御の訓練に丁度いいと感じた様だし、更に効率は悪くても何にでも込められて、耐久性が高い物は許容量が高く、大量に魔力を込める事で性能がかなり上がるそうだ。


 実際ギュンターが剣に魔法を込めると、基本無属性以外の属性になって、ある程度の魔力量を超えると自壊した。

 属性が付く分、込める物の許容量を削られるみたいだ。

 ちなみに無属性は基本、無属性に適正がある者以外は使えないと言う話で、更にギュンターには使えないものの恐らく無属性と言う攻撃属性になるので、他の属性同様にある程度許容量を削られる可能性が高いらしい。


 そもそも、魔法を込めても、強化と操作は別扱いなので、元から動かす魔法も込めない限り、強化した物を動かしたり出来ないらしい。



 楓ちゃんの肉体強化は割と普通だったが、魔力を動かして強化する所を瞬時に変える手法は、珍しかったみたいだ。

 基本強化魔法はあるものの、全体か部分強化で、強化する所を変えるには再度魔法のかけ直しが必要で、即応性が無いそうだ。


 強化魔法の方が強化率は高いし、重ね掛けも可能な事から、実用性の面では微妙だと言う話だが、即応性の高さから兵への訓練項目の追加を検討するそうだ。



 紅葉ちゃんの魔力を隠す方法は、目から鱗な事だったらしい、途中まで俺達の事を忘れてブツブツと考え込んでいた。

 肩を揺らして声を掛けると、考え事から戻って謝ってきた。

 今後魔法隊で研究すると言われた。



 そして俺のは。

 普通そこまでしない、と呆れられた。

 大抵浮かべるにしても、1個か2個程度で、そこから動かして制御力を鍛えるだけで、普通は余り数を増やさないらしい。


 昨日の練習で、浮かべるだけなら十数個は出来ると伝えると、『動かす練習もせねば、意味は無かろう』と更に呆れた表情を浮かべていた。



 ギュンターから言われて、各自で練習内容が変わった。



 桜は盾に魔力を込めて動かし、盾を1つから始めて慣れる度に数を増して行くらしい。


 楓ちゃんはキリエに剣術を習いながら、魔力で体を強化した状態で戦う練習をしている。


 紅葉ちゃんはギュンターもどうすればいいのか分かって居なかったが、ギュンターやキリエには近付いていると割と分かるらしく、離れた所からこっそり悪戯すると言う、してる事は微妙ながら狩人や狙撃の様な練習? をしている。



 そして俺は、普通に1個を周囲に浮かべては動かし、慣れれば2個にして2個同時に動かして、と1個ずつ数を増やしながら練習をしている。




 その日の練習も終わり、ギュンターに連れられて初日に入った風呂に全員で入った。


 水着の事を忘れていたので、またスク水で入る羽目になったが、今回は1人で回ったのでコレと言って変わった事は無かった。


 とりあえず、前回入らなかった風呂を中心に回ったが、煮え滾る熱湯や台風の豪雨の中を思わせる風呂とか誰が入るんだろうか?。

 砂風呂やジャグジーの様な、普通の風呂もあったので、悪ノリし過ぎた結果変わり種の風呂もあるんだろう、と深く考えない事にした。



 4日目


 昨日に引き続き、朝からみんなと練習、ギュンターは昨日の内容を元に魔法隊と試行錯誤するらしく居ないが、楓ちゃんの訓練の為にキリエは参加している。


 練習の片手間に昨日やろうとして、忘れていたステータスを見てみた。

 その結果がコレだ。


【固有名・桐島桜

 種族名・異相地球産人間種(弐ー肆)

 職種・魔装式盾騎士(異世界人)

 状態・通常

 魔装LV・総合一】


【固有名・篠崎楓

 種族名・異相地球産人間種(肆ー肆.伍)

 職種・魔装式戦士(異世界人)

 状態・通常

 魔装LV・総合一】


【固有名・相川紅葉

 種族名・異相地球産人間種(壱ー参.伍)

 職種・魔装式狩人(異世界人)

 状態・通常

 魔装LV・総合一】


【固有名・キリエ

 種族名・森の民(犬人種)

 職種・魔戦士

 状態・高揚

 魔戦士LV・総合三十】



 うん、尻尾振って楽しそうだなーとは思ってたが、ステータスに反映される程テンション上がってるみたいだ。


 種族名の所にある数字が気になるが、何か説明が長そうな気がするので、フィーアに聞くのは夜にする事にして練習を続けた。


 間に休憩を入れつつ、今日の練習で全員昨日より上達したらしく、終わる頃には。


 桜は盾を3つ浮かせて自由自在に操っていたし、楓ちゃんはキリエと凄い速さで打ち合っていた。


 どうとも言い難い紅葉ちゃんは、何処から出したのか、吸盤の付いた矢を離れた所から当ててきたり、急に近付いて楓ちゃんやキリエの胸を揉んだりしていた。


 俺は5個位なら同時に動かせる様になったが、どの程度良くなったのかは比較対象が無いので、今一分からない。



 その日、みんなで夕食を食べている所で、ギュンターが慌てて入って来てこう言い放った。


「おぉ! キリエだけで無くお主等もおったか! 5人目が召喚されたぞ、コレから共に戦う新たな仲間じゃし、お主等も一緒に来るんじゃ!」


 フィーアに聞きたい事があるのに、今日はまだ休めないらしい。

次回、5人目はまさかの……

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