表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/121

第15話『初日の終わりと確認』


「椿様、まだここに居られたんですね」


 意識を取り戻して誰も居ない広間を見回していると、後ろから声を掛けられた。


 振り向いて見てみると、メイド服を着た犬耳の小さな女の子がこちらに向けて駆け寄って来る所だった。


「あの、えっと、私は椿様付きの侍女になったホミュと申します、椿様をお部屋に案内します」


 頭を下げたまま、なかなか上げない……えっ? 俺の反応待ち?。


「あ~、よろしく……部屋に案内してくれるんだよね?」

「はい! こちらになります」


 頭を上げると小走りに駆けて行く。

 いや、もう少しゆっくり歩いてくれた方が、と思いつつ付いて行く。


 案内された部屋は、ちょっと広くて豪華な感じだ、キングサイズはありそうな天蓋付きベッドとか、デカ過ぎじゃね?。


「こちらが椿様のお部屋になります、ご用の際はベッド脇にあるベルを鳴らして頂けば駆け付けますので、何かあればお呼び下さい」


 言い終わると、すぐさま外に出て扉を閉めて行った。

 別に防音性がある訳じゃ無いのか、扉越しに『はぁ~……よかった~噛まずに言えたよ~』と言う声が聞こえて来る。


 見習いなのか、そんな性格なのかは分からないけど、ちょっとほっこりした。


「ところで、当たり前の如く居るけど、まさかフィーアもココで寝るのか?」


 そう、さっき居た広間から部屋の中に入るまで、ずっとフィーアは居たのだ。


「私は椿様専属なので、基本的に側を離れる事はありません──勿論添い寝をご所望なら抱いて寝てかまいませんよ?」


 コイツの性格が分かってきた、動揺するのも癪なので、スルーして気になっていた事を聞く事にしよう。


「最初にイメージを読み取ったって言ってたけど、多分最初の接触の時だよな?」

「はい、初回起動時に接触した対象の魔力を感知すると同時に、間違いない様に魔力を通して対象をスキャンし、更に対象の補佐に必要なデータを収集しています」


 どれだけの量読み取ったのかは不安だが、あの一瞬でそこまで出来る技術力の方が恐ろしい。


 深く考えずにメニュー画面っぽいのを調べ始める事にした。


 魔法は変わってないので省略、と言うか変身してないから大丈夫だとは思うが、万が一調べようとして発動したらヤバい。


 と言う事で、まずはスキルを見てみると、出るわ出るわ……一番上に基礎セット百Mから始まり。

 【防御障壁LV2・伍百M 魔法LV2・伍百M 自己付加魔法習得・伍百M 防御魔法習得・伍百M 身体強化LV2・千M 飛行魔法習得・伍千M】

 等々と下に行く程、Mと言う単位(恐らく例の蓄積魔力)が多く必要 になっている。


 ちなみに例の改造は二万必要な様だ。

 他に目に付くのは。


 二段変身(魔)・百万

 二段変身(物理)・弐百万

 最終魔法『大きなお友達みんな集まれ~』・五億


 うん、違うとは思うが最後のは、何か言葉の響きが最悪だ。

 『大きなお友達』とか少女向けアニメが大好物なオタクが連想されて、恐らく違うとは分かって居ても絶対取ろうとは思わない。

 まぁ一番高い五億なんて数値だから縁は無いだろう。


「なぁ、この基礎セットってどんな内容なんだ?」

「椿様なら、微量の消費で魔力攻撃が可能になる【魔力弾】に、意識するだけで魔法や各種魔法効果を調整出来る【選択省略】、更に強化比率の調整が可能になる【比率変更】の三種になります」


「いや魔力弾は最初から付けとけよ」


 どう考えても初期魔法の割に威力が高過ぎるとは思っていたが、魔力を使った本当の初期攻撃手段は、基礎セットを取った後じゃないと使えない様だ。


「蓄積魔力は無機物からは少量しか得られませんが、生命体や、魔力によって造られた対象からは簡単に収集可能ですので、この世界の大半の住人には必要ありません、主に椿様達の様な魔法初心者の為のスキルとなっています」


 そうですか。


 ここまで初歩的な物は元から魔法が使える人には必要無いって事だね。


 めげずに次行こう。



 次はステータスだけど……見たよな? 一応確認しておく事にする。



 大半は同じだったけど、蓄積魔力の【M】の欄が増えてた。


 【蓄積魔力・壱M】


 ……いつ1手に入れたんだよ。

 いつの間にか1貯まっていた、心当たりは例の魔法を使った位だ、無機物だから1と言うだけで、地面でも一応貯まるんだろうか?。


「この1Mって言うのは「椿様の『ウサギさんアタック』による収集効果ですが、破壊対象が無かった為、唯一破壊した地面から収集した数値です」……うんありがと」


 何か先読みされた感が半端無いけど、やっぱり地面から魔力を得たらしい。


「あぁ、変身した後に普通に殴っても貯まるのか? ついでに変身しない状態だとどうなる?」

「蓄積魔力は魔装具の使用が前提となりますので、変身しなければ貯まりませんが、変身していれば石を投げて倒しても収集可能です」


 最低でも変身する必要はあるみたいだが、基礎セットを取るまで例の魔法を使うと言う事態は避けられそうだ。


 次は強化比率。


 【異界の者(変更不可) 肉体適応(変更不可) 変身演出・ON(変更には比率変更が必要です) 変身(選択先がありません)】


 出来る事がねぇよ!?。

 と思ったが、下の方にもあった。


 【肉体適応(両性化)・二倍(いつでもOK)】


 いつでもOKとかふざけんな!! 子供化した上で、そんなのになって堪るか!。



 何も出来る事は無かった、と言う事で次、設定。


 思考操作とタッチパネルを選択出来るらしい、必要か?。

 他にはステータス常時可視化に……障壁耐久値表示? なんだこれ?。


「これ「変身時に常時張られている防御障壁の耐久値を表示出来ます」最後まで言わせろよ!」


 今度は言う前に答えられた、順番に見てるとはいえ、そんなに分かり易いか?。


 ある意味防御障壁がHPだと考えた方が良さそうだ、流石にゲームじゃあるまいに直接当たれば大怪我しそうだし。

 とりあえずONにしておく。


 改造は選択出来ないので、最後に変身。



【通常変身 二段変身(魔) 二段変身(物理) 二重変身(魔・物理)】


 うん、通常変身は赤字で、その他は改造と同じ黒字で両方選択出来ないらしい……ん? 今度変身する時はどうすればいいんだ?。


「なぁ、次に変身する時はどうすれば出来るんだ? それっぽいのは無いんだけど」


「普通に変身を意識して私に触れるだけで変身可能です」


 何を当たり前の事を? と言うような表情をされた……気がした。


 とりあえず、一通り見終わったので不貞寝の如く今日はもう寝る事にした。



 ちなみに布団に入った後に、フィーアも入って来たが、大きなベッドで微妙に離れてる上に『スリープモードに入ります』とか聞こえて来たので、余り気にしない事にした。

ちょっと遅れました。

やっと初日終了、多分2日目からは5人目が来るまでは省略されます。

主に会話部分が省略され、どんな事をしたかー的な感じに、2日目は少し長めに1話分使いますが3日目からは数日分纏めて1話に省略します。

むしろ訓練風景を細かく見たい人は居ないよね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ