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第115話『プールの様な物作成』


 早速許可を貰いに行った訳だが、あっさり許可が取れた。




 勿論試作の許可であり、いきなり作る許可では無い。


 電気風呂の面積が横に4~5メートル位の正方形で縦が2メートル無い位なので、まずは横は倍程にして、縦を5~6メートル程の高さで実際に試作して、どの位の魔石が必要で持続時間がどの程度になるのか検証する所からだ。



 ちなみに、電気風呂は形状維持に使う魔石は1つで2~3日程保つらしい。



 水中戦に使う目標幅は縦10メートルまで、横は2~30メートル程で持続時間が丸1日は必要らしい。

 その数値で魔石が幾つ必要になるのか、その予想値を弾き出す為の試作許可である。



 まぁ、俺自身は細かい計算式やら何やらは分からないし、何より専任でやれる様な立ち位置に無いので、後の事は知らん。


 とりあえず、試作は早速今からやるらしいので、それの手伝いをする位だ。







 試作は中規模練習場で開始した。


 まずは手の空いてる土属性の魔導師をレンか連れて来る所から始まった。


 通常は土台に金属等を使うが、試作なので土台を作り易い石で代用する……のだが、その土台作りに土属性の魔導師を引っ張り出した訳だ。




 土属性の魔導師の魔法によって10×10の石の土台を作り、魔方陣を刻む作業に取り掛かった。




 魔方陣を刻む際は先の尖った金属製の棒を使い、棒を通して魔力を先端から対象物に流し込む様にして刻んでいる。

 常時流し込み続ける必要がある為、魔力量や一定量を維持し続ける為の制御力が必須らしい。



 以前、物に魔力を込めて使うのは効率が悪いと言っていたが、当然だろう。

 見る限り水の代わりに魔力を使ったウォーターカッターの様に、放出し続ける事で物に魔方陣を刻んでいて、魔力を常に消費し続けている。



 しかし、石はまだしも金属に刻む場合はこの方法で無ければ難しいらしい。



 魔道具に必要な魔方陣は耐久性等の面から、傷程度ではなく溝位の深さで線を描かねばならず、文字を刻むのもペンで書くように使えるこの方法が一番らしい。



 魔道具として使える魔方陣は魔力を使い方陣を刻む必要がある為、魔力量がある程度あり、魔力制御が一定以上上手く、尚且つ方陣をしっかり描ける器用さが必要な為、魔道具を作れるのはそこまで多くは無いらしい。




 今回は石の土台に魔方陣を描き、四隅に1つずつ魔石を嵌め込める部分を作った。















 問題は枠と言える部分だ。


 下は土台に刻んだ方陣が範囲となる訳だが、縦に4つの線と上部の枠が必要だ。


 電気風呂の際は、指先から魔力を出し文字魔法で魔方陣を描く要領で直接空中に魔力の線を作ったそうだ。


 しかし、今回は手が届かない高さまで線を描く必要がある。


 魔装具を使えば、俺がレンを抱えて飛ぶ事でどんな高さでも線を描く事が可能だが、今日は魔力を出来るだけ使わない様に言われている為、その方法は使えない。





 続きの作業を行う方法が無い。

 と、なる所だが、丁度土台作りに土属性の魔導師が居たので、足場を作って貰った。

 イメージとしては家を作ったり外壁の塗り替えを行う際に組み上げる、あの足場である。



 ちなみに問題点は空中に魔力の線を描く人が、上下に移動するのと同時進行は出来ない為、誰かが抱えて登る必要がある所だ。


 土属性の魔導師達は土台作りに加え、足場作りもした為疲弊している……と言う事で俺がレンをおんぶして登り降りする羽目になった。



 完成したら自分で試す為か、レンは水着のままで俺も同じく着替えるタイミングを逃したので水着だ。


 つまり、水着と言う薄い生地同士で背中に密着する女の子。

 多分、この世界に来る前であればかなりの重労働なので、そんな余裕は無い。


 しかし、この世界に来て魔装具の効果で身体能力が上がった為、小柄なレン位であれば背中に乗せて梯子を登り降りする様な運動程度は余裕がある。


 脚を俺の腰に絡み付け、線を描く為に体を横に向け片手を後ろに差し出してはいるが、残った片手は落ちない様に首に回し、しっかり体を押し付けて抱き付くレンの僅かな膨らみではあるが、柔らかな胸部が片方だけ強く背中に押し当てられてたりする。


 そして、余裕があるが故に、そんな感触に意識を向けるだけの余裕がたっぷりある訳である。





 そんな時間がたっぷり1時間程。

 水着と言う、とある部分が臨戦態勢に入ったらモロバレな紙装甲で、臨戦態勢に入らない様に奮闘するには割とキツい一時だった。






 ちなみに、完成した後に入れる水はホースらしき物で入れるので、満杯になるのに掛かる時間は複数本使用しても最低2~3時間は必要らしい。


 水が溜まるまで、超絶に暇になった。

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