第113話『予定の無い休日』
更新忘れてた。
ちょっと短めかもです。
27日目
さぁ今日も練習だ!。
……と思ったが、今日は休みだった。
みんな朝食を済ませると思い思いに街へ散って行ったが、ぶっちゃけ俺はする事が無い。
基本インドア派で趣味と言えばネットサーフィン等だが、こっちにパソコン何かある訳無い。
本も娯楽系の本はあるが、絵本や活字であり漫画なんかは無い。
そして、文字は魔装具の影響かなんかで読めるが、たまに微妙な翻訳がされるのか文章だと若干読み難いので、活字系は除外。
絵本は……まぁ、本当にする事が無くて行き詰まったらにしたい。
中身は三十路間際だってのに、この体のせいで絵本を読む姿に違和感が少ないって状況は余り望ましくない。
こっちに来て魔法関係は未知の体験で好奇心が刺激され、魔法の練習は趣味に近い部分はある。
がしかし、既に丸一日以上経過しているものの、魔力量を上げる訓練をした上に折角の休日だからと魔力を使う全般を行動を禁止された。
なので、魔法の練習も出来ないし、魔獣退治みたいな事も出来ない。
つまり、特に目的となる用が無ければ街に繰り出しても行く先が無い。
とりあえず、何かないかと考えながら適当に城内をぶらついてると、レンに遭遇した。
「………………? ……なんで居るの……?」
どストレート過ぎて一瞬、邪魔物扱いされてる様な気がしたが、何処と無く不思議そうな表情で首を傾げているので、普通に休みなのに何でまだ城内に居るのか疑問に感じた気持ちを口にしただけなんだろう。
ちょっと言葉が少な過ぎだとは思うが、顔は無表情だけど割と目に感情が乗り易いのか、『純粋に疑問を感じてます』と言わんばかりにキョトンとした目をしているので、本当に不思議に感じてるだけに見える。
「街に行ってもやる事が思い浮かばないから、今の所する事が無い」
傾げていた首を反対側に動かし再度首を傾げ、『そうなの?』と言わんばかりの目を向けてきた。
表情が無い割に、結構分かり易いなコイツ、と思いながら見ていると。
「……っ! ……つまり……今日1日……椿と一緒に研究しても……問題無い……」
どう考えたらそうなった、とか丸一日かよ、とか思う所が無い訳でも無いが、元々無かった魔法関係の事をやると言うのも悪く無いと感じた。
「魔力を使う類いは禁止されてるけど、俺自身が魔力使わなければ、多分いいんじゃないか? やる事が思い浮かばないし」
俺の言葉が終わるや否や、腕を捕まれ小さな体なのに凄い力で引っ張られた。
うん、超目が輝いてたよ、どんだけテンション上がってんだ。
例の研究室みたいな所に連れて行かれると思って居たのだが、引っ張られた先は何故かあの銭湯みたいな風呂場だった。
「なんで風呂? 研究とか実験でもするんじゃ無かったのか?」
「……魔力関係だと……魔力を使えないから中途半端で終わる可能性がある……魔力が使えないなら……まずは実際に動作した作品を見せる……変態的な椿の目から見た意見が欲しい……」
誰が変態やねん。
とまぁ、ある意味定番化し始めた文句は置いといて、レンが作った作品……恐らく魔道具が風呂場にあるらしい。
まぁ、よく見てはいないが、あんだけファンタジーな感じの物が一杯あった訳なんだから、レンが作った物が一つや二つあっても何ら可笑しくない。
むしろ、研究するだけでなく魔道具を作っているらしい事の方が驚きだ。
まぁ、知識は殆ど無いから魔道具を作るのが珍しいのかどうかは、判断が付かない訳だが。
中に入った訳なんだけど……衣服厳禁とされてるらしく、見に来ただけなのに着替えないといけなくなった。
俺は例の防具屋で注文していた水着で、レンが…………スク水だと!?。
他に無かったんかい、と思いつつも身長が俺と近いので不思議では無い。
ただ、明らかに特注のスク水……しかも何故か定番の如く胸元のワッペンには【れん】と平仮名で書かれていた。
どう考えてもレン専用の水着である。
ちなみに、特注だと分かる点がもう1つ、スク水なのにスク水とは言えない位に布面積が狭く、露出面積が広い。
恐らく体を洗ったりする為であろう、ハイレグ気味な上に背中は開いてるし前も鳩尾辺りから臍の下まで丸く開いている。
ぶっちゃけ、色と一部の形状や名前付きのワッペン以外は完全にスク水とは別物である。
最初に案内されたのは、キリエ絶賛? の電気風呂だ。
レンが雷属性を扱うので、何となく予想通りだと思ったよ。