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第110話『ギュンターの座学講義』

更新するのを忘れてました。

申し訳ありません。


 瞑想と言う名の魔力コントロールを鍛えるっぽい練習を始めて、昼に差し掛かる頃にギュンターの声が掛かった。


「その位でいいじゃろう、今日は昼食の後は全て座学に費やして終わりじゃ」



 そう言ってギュンターは歩き出したが、肉体的疲労は無いものの精神的な疲労が強く全員がすぐに付いて行く事が出来なかった。

 勿論、菊次郎爺さんは除く。


 菊次郎爺さんは、割と普通にギュンターに付いて行く事が出来ていた。








 昼食を済ませた後、何故か昨日入った実験場の様な所に集合していた。


「さて、まずは瞑想がどの様に作用し、どんな所に効果があるのか、と言う事から始めようかの」



 ギュンターが始めた説明を聞くと、大体こんな感じだ。


 まず、瞑想は魔力の瞬間最大出力を上げる為の訓練法で、ゆっくりと魔力を流す事で体内の魔力を流す経路の様な部分を拡張し強度を高め、逆に勢いよく流す場合は一度に流せる量を鍛える目的があるらしい。


 つまりは、ゆっくりと流して幅と強度を鍛え、勢いよく流す方は主に魔力を動かす速度を上げる。

 故に、ゆっくり流す方は長い時間を掛け、勢いよく流す方は短い時間で十分なんだとか。


 大体、ゆっくり十に対して勢いよく一位の割合が丁度いいらしい。

 勢いよく流す方を多くしても、魔力を出す速度に対して強度が足りていないと、経路の様な部分に過負荷が掛かり魔力を動かす度に傷みが走り始める。

 経路そのものはその内治り適応するが、癖が付き治った後も傷みが抜けない事もあるので、強度を上げる方を優先するのが基本なんだとか。


 魔力を使う度に傷みが走るんじゃ、集中力が乱れるしな。


 しかも、魔力を使わずに療養していれば一月足らずで治るが、魔力を使う事を止めない限りは徐々に長引き、休まずに続けた場合何十年と治らず、勿論そんな風にしていたら治った後も延々と傷みは続き、経路そのものは治っても傷みは消えなくなる。


 そして、魔装具を使う俺達はある程度治りは早いが、言うまでも無く侵略者が何時来るか分からぬ状況で、魔力を使わずに療養なんて状態になるのは論外だ。




「ふむ、瞑想の効果と危険性に付いてはしっかり肝に命じて置く事じゃ……さて次の講義内容じゃが……」




 ギュンターは何やら棚や引き出し等を漁り、何かを探し始めた。



「おぉ、コレじゃコレじゃ、発見者としてお主らも知る権利はあるからの……次はお主らが発見した第8属性に付いてじゃ」


 ギュンターが取り出したのは、昨日容器に収めた謎の魔素である第8属性の魔力が入った容器だった。


 と言うか、見付けた日はまだしも容器に収めたのは昨日だから、まだしっかり調べられる程には、時間経ってないんだが……。



「とは言っても、まだ詳しく調べる事は出来ておらんのじゃが、軽く調べた結果の報告の様なモノじゃな」



 あぁ、やっぱりまだまだ調べた範囲は狭いらしい。

 昨日やったのに今日詳しい内容が判明してるとか、どう考えても徹夜で調べていても時間が足りなさ過ぎるし。




「まずは、この第8属性は魔力の反応が無い為、厳密には魔素とは言えぬらしい」


 最初に魔道具を使い、普通に魔力としての観測から始めたらしいが、単純に視覚化が難しい無属性とは違い、純粋に魔力反応が無いのか無反応だったらしい。


 更に魔力を感じ取れる者も、何らかの違和感は感じるが魔力的な感覚とは違った風にしか感じ取れなかったらしい。



「軽く調べておっただけじゃが、気付いた頃には濃度が薄くなっておったんじゃ、隔離していても自然と消耗し減少していった可能性も否定出来ぬが、恐らく魔道具から発せられる魔力に反応した結果だと言う可能性が濃厚じゃな」


 確かによく見ると心なしか、灰色っぽい黒が薄まっている気がする。

 容器を持つ手が薄く透けて見える様になっているので、実際に濃度が下がっているんだろう。


 そこまで極端な変化じゃないので、多分やってる最中は気付かなくても不思議じゃない。



「恐らくこの調子では、本格的に調べようとしたのならば、この容器に入っておる量は途中で無くなるじゃろうな」


 実際容器が魔力を遮断するらしいし、密閉したままじゃ無理な気がするから、一部開閉して調べるだろう事を考えると長くは保たないとは思う。


 どう見ても本格的に調べるのであれば、全然足りないのは確実だ。



「本格的に分析を開始しても、まだ数日は大丈夫じゃろうが、ミーシャ君には近い内にまた頼む事になるじゃろう」


「は、はい! ギュンター様のお役に立つのであれば喜んでやらせて頂きます!」


 おぉう……また随分とガチガチに緊張してるんだが、よく考えればギュンターも国で一番の魔法の使い手みたいだしな。

 見習いが国宝みたいな人物から、期待されてる様なモンだよな……多分。





 って言うか。


「ソレって、魔力を相殺してる様なモンだよな? 何で空気中にあって無くならないのかは知らんけど、魔法的な調べ方じゃ減る一方なんじゃ無いか?」


 ぶっちゃけ、以前森を薙ぎ払って魔装具に魔力が貯まったし、多分大抵の物に魔力が宿るとか言う感じなら、当たって消えるとか魔力が消えた様なモンだよな?。

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