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第109話『ギュンターの魔法教室、2回目』

すみません、丸1日遅れました。

その分少しは長めかも?……いや文章量は多くても、内容は薄いんですけどね。


こう言う内容だと、基本喋る必要が余り無いので、下手な地の文がメインになってしまう。


 26日目



 朝起きたら地獄の様な傷みが……いや、ごめん嘘ついた、地味な傷みが全身を走った。

 何故か知らないが、多分筋肉痛だ。


 動けない程じゃないが、全身満遍なく動く際に僅かな傷み駆け巡る。

 傷みそのものは大した事は無い、しかし、まるで全ての筋が筋肉痛を訴えてる様に、動かした部分全てに傷みが走るので、起きて最初に動いた時は固まった。



 普通に動く分には問題無いが、流石にこのままだと体を使う類いの練習に支障があるので、朝集まってすぐにギュンターに相談したんだが。



「筋肉痛とな? ふむ……他の者に問題は無さそうじゃから、恐らく元々の運動不足が原因かも知れんの。

 前日に行った訓練の中で肉体に影響を及ぼす様な内容は無い筈じゃが、魔力量を上げる事をした場合、魔装具の肉体を戦いに適した形に整える効果が一時的に低下した可能性が考えられるんじゃが、多少低下しても元々それなりに運動しておるならそこまで影響は無い筈じゃからの」



 運動不足って……確かに前は長い事体を動かす様な運動してなかったけど、菊次郎爺さんや紅葉ちゃんはまだしも、桜とか楓ちゃん何かは多少運動不足気味でもおかしくは……。


「あら? アタシはスマートな体型を維持する為に毎日欠かさず体動かしてたわよ?」


「えっと……私は文武両道と両親に言われてたので、幾つかの武道を習っていました……」


 元々運動不足だったのは俺だけかっ!! これでも過去に格闘系の習い事はしてたんだぞ……10年位前だけど。



「魔装具によって肉体への負荷が治されておったが、それが魔力量を上げる訓練をした為に治す為の部分がそちらに一部流れ、結果的に筋肉痛として現れたんじゃな」


 つまり軽減度合いが下がったから筋肉痛が出たと……まぁ、元々のままなら確かにこの程度の筋肉痛じゃ済まない位に激しく体動かしたりしてたけど。


 後、俺の場合は筋肉痛とか1日2日で治った事無いし。

 前に激しく体動かした分がまだ残ってたって事だろう。



「今日も体を使う訓練を行う予定は無い訳じゃから、問題は無かろう」


 確かに動かないなら別に傷みも無い程度だけど、ミーシャでさえ問題無さそうなのに、俺だけコレは納得出来ない。









 まぁ勿論、俺が納得して無かろうが普通に練習は開始した。

 実際体を動かすんじゃなければ、何の問題も無い訳だし。



 最初は昨日の復習……とは言っても魔力量を上げる方は続けてやる事はダメだし、それをした翌日に魔力を余り使うと効果が薄れるらしいので、圧縮は感覚を忘れない様に一度やる位でいいらしい。


 そして、それぞれが圧縮をやった結果。





 ミーシャが怒られた。




 それぞれが圧縮をやった際、ミーシャだけ昨日より上達していたので『もしかして昨日帰った後に練習したのか?』と問われ、実際は帰った後では無いが、朝来る前に練習をしていたと答えたのだ。


 昨日は最低半日とは言ったが、最低でもと付くだけあり、魔力量を上げる方法を行った翌日の丸1日は出来る限り魔力の消費を抑えるのが基本らしい。

 少量であれば自然と短い時間で最大値に戻るが、出来るだけ魔力量が最大の状態を長い間維持し続け、容量以上の魔力量が普通なのだと体に覚えさせる必要があるんだとか。


 実際、翌日の朝なので多少は大丈夫かも知れないが、1割前後程度効果が薄れた可能性があるらしい。


 多分、俺達位の魔力量なら僅かな差だが、ミーシャ位の魔力量ではその僅かな差は下手すると最大魔力量の数%位の違いが出てるかも知れない。




 塵も積もれば山となる。

 恐らく俺達とは違い、少ない魔力量を上げる為に今後も定期的にやるであろうミーシャの場合、キチッとその辺りの忠告をしておかないと、気付いた頃にはかなりの量を損してる事になるからだろう。


 まぁ、最終的には限界に到達して僅かな違いになるらしいが、僅かとは言え限界値にも影響があるらしいので、叱った様だ。





 ミーシャが落ち込んだものの、次の訓練に移った。


 とは言え、魔力を使うと効果が薄れるし、最初に体を動かす物でも無いと言っていた。



 そしてそれは……瞑想である。

 凄く地味……。








 が、地味なのに実状は微妙に辛い内容だった。


 瞑想とは名ばかりで、実際は体内に魔力を循環させると言う訓練で、魔力を意識して体内を巡らせる事で最大量以上となった魔力を、より早く体に馴染ませる為にするらしい。

 同時に魔力制御の練習でもある。


 勿論循環させるだけならそこまでキツくない。

 問題は速度だ、高速で循環させたり、低速で巡らせたりを交互に繰り返すらしい。

 ちなみに高速は結構楽だが低速はキツい、勢いよく流せば動かす部分は一ヵ所の力点だけで全体に流れが行き渡るが、低速では力点が1つだけだと他の部分に魔力が流れず停滞してしまう。


 故に、低速では全身の魔力を均一に動かす必要があるのだ。

 例えるなら、円状の流し素麺の玩具があるとして、勢いよく回すのであれば一本の手でも全体が流動するが、ゆっくり動かす場合は一本の手で回しても流れは殆ど出来ず、浸した手の周辺でしか流れは生まれない。

 万が一出来る可能性がある方法にしても、流れを完全に塞き止めた状態から動かせば全体が動く可能性がある位だろう。


 ぶっちゃけ、体内の魔力を全体に流れる様に塞き止められる箇所なんて無いので、全体的に動かす方法しか不可能である。


 方法としては全体を動かす以外にも、複数箇所を同時に動かす方法もあるが、動きが遅くなればなる程十や二十と言う数では全体を流動させる何て不可能だ。



 イメージとしては、時速五キロで動かした場合二十箇所同時に動かせば、魔力が動いてない部分が無くなるとしても、四キロと一キロ減るだけで二十箇所では停滞する所も発生する。

 一キロであれば何百箇所と同時に動かさなければ、停滞して魔力が動かぬ部分が発生するだろう。




 そして、そんな風にしない為に全体的に動かすのは、相当集中力が必要な訳である。


 一番楽なのは、体内にある全ての魔力を1つの塊として捉え、塊を回転させる方法……何だが。

 これもまた問題がある。


 単純に体内で全てを行う必要がある為、人の形状の魔力を動かすと体外に出ると言う問題が1つ。

 そして何より、回転させると言う事は、中心が動かないと言う事だ。




 如何に大変か分かっただろうか?。


 ちなみに菊次郎爺さんは最初から、あっさりと使い熟していた。

 本当に規格外な爺さんである。

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