第103話『光属性は役に立たない』
何か忘れてると思ったら、投稿するのをすっかり忘れてました。
少々短いですが、どうぞ( *・ω・)ノ
前回、掌から光を放つ様なイメージで試したら目に悪そうな上に、気分まで悪くなりそうな気色悪い光が出た。
その隣でランベルトが試しにやってみたのか、普通に掌から光を放っていたので、地味にイラッとした。
別にそんなつもりは無いだろうけど、見せ付けられてる感が凄い。
ちょっと反抗心が芽生えたので、本格的に集中して光魔法に再度挑戦した。
魔力を手の中に集中させ、ゆっくりと光属性に変換していく。
イメージは大型のライトが放つ強い光……掌から閃光が走る、そんなイメージを強く心に描きながら魔力を変換させていく。
多少変換出来ていなくても、強い光で補える様に魔力は多めに、しかし出来るだけ光属性に変換される様に丁寧に。
「……フラッシュライトッ!!」
イメージをより強く保つ為に、思い付きで考えた名称を叫びながら、光属性に変えた魔力を掌の表面に集中させた。
集中させ過ぎてソーラービームが出た。
掌から照射された光は眩い光と共に、一直線に地面を焼き尽くし真っ黒な焦げ跡を残した。
コレ光を灯す魔法やない、攻撃魔法やん。
流石にまた怒られる類な為か、興味が先立つ前にレンが怒って説教された。
今回は中規模の方でやっていた為、ソーラービームは貫通力は無かったから被害そのものは焼け跡が残っただけで済んだが、被害範囲自体は遠くの壁面にまで及んでいて、貫通力が高かった場合外にまで被害が及んでいた可能性がある、と言う事が1番の問題である。
今の時点でも注意される位は確実なのに、貫通していた場合は前回を上回る大説教大会が開催されていた事だろう。
と言うか、現時点でもレンは多少説教される事が確定なのか、表情に余り変化は無いのに若干涙目で説教してくるので、ちょっとホッコリしてしまう。
いや、反省はしてるんだけど、レンの涙目で説教する姿がちょっと可愛い。
反省の念を込めて、その日の残りの時間は属性魔法を上手に出来る様に、純粋に光属性に変換させる練習だけをして終わった。
一応ソーラービームの時の感覚のお蔭か、変換効率が多少やり易くなった気がする。
半分から7~8割位は平均して光属性に変換出来る様になり、調子がいい時は9割位はやれた気がする。
うん、完全に変換は出来なかったんだ、ちょっとは進歩してるだけマシなんだけどさ。
ちなみに、ソーラービームぶっ放した後、ランベルトが感動して真似しようとしていたが、普通に出来て無かった。
多分、虫眼鏡で火を着ける位の熱量は出せてたかも知れないが、つまりは可燃性の物に着火させられる程度の火力である。
普通に魔力放出した方が威力が高いので、放出出来ないらしいランベルトには分からないが、普通なら大した役に立たない。
実は、気合いを入れ過ぎて魔力を百以上費やしたので、攻撃魔法として考えてもコストパフォーマンスが最悪なので、そのままでは燃費が悪い癖に威力はそれなりと言う、お蔵入り魔法なのである。
実用レベルで使える訳無いわな、魔力自体は手元にあるので持続性はあるし、効果範囲も直線上に長い為良さそうに見えるが。
凄く集中力取られる。
圧縮魔力弾を維持したままの状態みたいなモノで、長く維持する程精神的に疲弊するのである。
それでいて、可燃物系であれば十数秒で燃え尽きる位の火力と言う微妙さ。
ある程度還元出来るとは言え、普通に同じ位の魔力を使えば圧縮魔力弾になるので、簡単に一瞬で塵と化す威力と比べたら雲泥の差だ。
難易度高い割に、殆ど役に立たない。
まぁ、本人が無駄と考えているかどうかは知らないが、実用性の低い事に時間を費やさせて申し訳無い気がする。
ランベルト本人は攻撃魔法っぽい事が出来て、少し嬉しそうだったので止めなかったけど。