テスト前の誘惑
誕生日記念作品です。
もうとにかく急いで書いています。
500字小説です。よろしくお願いします。
気が付けば、中間テストも前日に迫っていた。
なのに、勉強をしてなかった自分がいる。
理由はわかっているんだ。
テスト1週間前に部活動は停止したが、ゲームの発売日も同じ時期だった。
俺はゲームの誘惑に負けて、ずるずるとノー勉でここまで来てしまったのだ。
だが今日は違う。全力で一夜漬けをする。
つもりだった。
「えー。今日に限ってあのバラエティ番組はスペシャルで、放送時間拡大なのか?」
家族に教えられて、俺はそのバラエティ番組に釘付けとなった。
「えー。今日に限ってあの音楽番組に、俺の好きなミュージシャンが出るのか?」
家族に教えられて、俺はその音楽番組に釘付けとなった。
気が付けば、深夜1時を回っている。
「今日は眠いから、早起きして勉強しよっと」
朝になり、目覚まし時計が叫び声を上げた。
「今は眠いから、通学電車の中で勉強しよっと」
通学電車の中は、満員で教科書を広げられる余裕すらもなかった。
「学校についてから勉強しよっと」
通学路を歩いていると、友人に会った。
近くのコンビニで少年誌を立ち読みしようぜ、という誘いだった。
「まあ、ちょっとだけなら」
そして今に至る。
結局なにも勉強しなかった俺は、赤点をとってしまったのだ。