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第二十四話

俺が相手するのは七体、今は四体まで減らした。紙一重で避けながら観察する。

欠けている分、軸がずれバランスが取れないらしい。

おかげでさっきより切り刻んだものより力が落ちているようだった。

個体ごとの癖を把握し、四回目を振ったタイミングで彼の方向から一度目の爆発。

俺も彼も目当てのゴーレムを仕留められたようだ。


「鈍い!」


僅かにリヒトへ気を取られた一体。

よそ見をしたのが運の尽き、続けざまに切り刻む。

破片となったそれは、ぱらぱらと元の砂へと戻っていった。

あと二体か。視界から外れないよう神経を集中させる。


「ジナムさん!」


爆発音と共に起こったリヒトの声。

全く意識を向けていなかったその方向から突如現れた気配。

だが間一髪振るわれた拳を避ける事ができた。即座に反撃で潰す

どこから湧いたのか、横目で見やれば葬った証である土山が減っていた。

あれは確か一体目を葬った時のものだったが。


「無駄よ!粉々にしたってすぐ甦るわ!」


戦に巻き込まれない奥側で高みの見物をしていた女が楽しげに叫ぶ。

俺が助太刀に来た時、リヒトを殺そうとしたのは一匹だった。

十体全てを相手にしていたのなら俺の今よりもっと時間がかかっていたはず。

魔法で退治すれば復活を大幅に遅らせれるのか。

だがどうもこれは物理攻撃にはすぐ再生する……なら問題無い。


「かまわん、何度でも斬るだけだ」


挑発のつもりはなかったが、女の怒りを買ったようだ。

その怒りを訴えるかのよう新たな三体が荒ぶり吼えながら形取られる。

敵が増えた。先程の倍に。だが体力には自信がある。

さっきの発言を翻すつもりはない。そうだ、俺にぶつけてこい。


「どれも甘い!」


三方向からの拳を連撃で返す。

派手に崩れさせる為に足を狙った。それに紛れて最後の音が鳴る。

知能が無いからだろう、連携が取れていない。

躱す、防ぐ、その二つも宿ってないようだ。

数の暴力で責めるとしてもここまで手応えが無いとは……期待はずれだな。

二体へ元通りとなった状況に女は苛立ちを募らせているようだった。


「しぶといわね、さっさとくたばりなさいよ!」


わざと際どいように避ける、初めから行っていたこれこそが煽動だった。

毎度毎度やったと思わせておきながら反撃される。

見るからに自己中心的な奴だ、思い通りにいかない事が一番腹立たしいだろう。

焚きつけられているとは知らず、女は俺の撃退ばかりへ躍起になっていく。

再生するのは好都合。全て倒す必要は無い、むしろ多く残っている方がよかったのだから。

俺達が望んだ展開へと辿り着く。不敵に口角を上げた俺に女は目を奪われていた。

本当に向き合うべきだったのは疾うに土人形を倒しきった彼だというのに。


「行け、リヒト!」

「なっ」


俺が叫んだ瞬間、リヒトが詠唱を終えた。

放て!と伸ばされた彼の腕から光の矢が飛び立つ。

それはまっすぐ女の体を射貫いた。

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