表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/14

6話

幼馴染が初恋なんて、テンプレすぎて考えたくもない。


しかも、かれこれ30年近くってどうなの?


35年の人生の中で、それなりに好きになった人はいる。


でも、一番やわらかいところに健ちゃんが居座っていて、他の人の入る隙間がない。


あの田中と付き合ったのは、健ちゃんを彷彿とさせる間合いだったから。


この人だったら、健ちゃんの壁を破って中へ入り込んでくれるかもしれない期待も大きかった。


それで最後まで許したけれど、ホントに最後の最後でダメだった。


どうにも受け入れられなかった。


だから同期の子と結婚するといわれても、それほどショックは受けなかった。



結局、いまどき35年経ってもバージンのまま。


健ちゃんと付き合う見込み、ゼロ。


健ちゃん以外の人とお付き合いする見込みも、ゼロ。



結婚するもなにも、そこからだもんな、私の場合。

結婚なんかハードル高すぎるっちゅーの。



健ちゃんこそ、さっさとすればいいのに。

そうすれば、この街から出て行ける。




一人のゴハンは美味しくないね、おばあちゃん。


ずっと、このままなのかな。私。



美味しく出来たはずなのに、味がしない里芋を口の中で転がした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ