『美人妻と曼荼羅入りのプレスマン』
あるところに若い夫婦があった。夫は、プレスマンを仕入れてきて、妻はそのプレスマンに曼荼羅の印を入れて、夫はそれを売りに行く、という暮らしをしていた。
夫は、プレスマンを仕入れに行くとき、曼荼羅入りのプレスマンを売りに行くとき、どうしても家を空けなければならず、留守をねらって美人の妻に言い寄る男が何人もいたが、妻のほうは、そんな誘いを少しも真に受けることがなかった。しかし、特に悪い手合いが、そでにされた腹いせに、お前がそんなに貞操を守ったって、お前の夫にはほかに女がいて、だからこうちょいちょい家を空けるのだ、と捨てぜりふを吐いたところ、なぜか、そういう気持ちになってしまい、川に身を投げて死んでしまった。夫は、曼荼羅入りのプレスマンでこれまでにかせいだ一万ドルを寺に寄進して、妻の菩提を弔ったという。
教訓:万ダラー、だという。




